28日、前日雫石の「つどい」に参加した都合で、盛岡市内の安いホテルに泊まったついでに、山田洋次監督の映画「東京家族」をフォーラム盛岡で鑑賞した。シニア料金で1,000円だった。
「東京家族」は、瀬戸内海の離島に住む元教員夫妻が東京の子どもたちのところをまわる。東京にはそれぞれの生活がありなじめないでいるが、最後に夫の方は昔の親友のところに行き、妻の方は出来が悪い末っ子のアパートに行く。末っ子はフリーターみたいな仕事(舞台美術)をしているのだが、結婚を約束した女性を紹介される。妻はその女性と意気投合して、「息子は大丈夫」と元気に長男の家に帰ってきたが、そこで倒れ亡くなってしまう。あわただしく火葬され、島に帰って葬儀が行われる。長男夫妻や長女たちが帰った後、何日か末っ子とその彼女が島に残って元教員の世話をし、いよいよ帰るという日、末っ子の彼女に「あなたなら大丈夫、息子を頼む」と言って妻の腕時計を形見に手渡すのだ。何かドキドキするような展開があるでもなし、一体どうなるのかと思っていたが、控えめのトーンながらなかなか泣かせる映画だった。ラストで「この作品を小津安二郎監督にささげる」と出てきたが、多分に小津作品の流れを受け継いだものではなかろうかと思う。私は、小津作品を実は鑑賞したことがないのでDVDを借りて鑑賞してみなくてはと思った。
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