東南アジア・ヴァーチャル・トラヴェル

空想旅行、つまり、旅行記や探検記、フィールド・ワーカーの本、歴史本、その他いろいろの感想・紹介・書評です。

『旅行人ノート3 メコンの国』,旅行人,1996(初版)

2008-06-09 22:28:01 | 実用ガイド・虚用ガイド
今から考えると、チベットだのアフリカだの恐ろしげな所のガイドブックを出している旅行人が、なんでまあ、この安全で快適な地域のガイドブックなど出版したのか、と思ってしまうのだが。
当時、やっと個人旅行が容易になった、ベトナム・ラオス・カンボジア・ミャンマー・中国雲南省、それにタイからのアクセス情報を載せたもの。
まだ秘境、もしくは戦乱の地、もしくは恐ろしい独裁国家(?)というイメージがあった地域への総合旅行案内である。

このガイドブックを手にした時は、うーん、すごいものが出たなあ、と思った。
その後の変化により、誰でも行けるところ、のんびりしたイナカ、というイメージが広がり、さらに、経済の自由化、道路開発で、ひょっとしたらこの地域も中国のようになってしまう、あるいは白人バックパッカーの溜まり場になるのか、という予感もした。

で、わたし自身はといえば、このガイドブックで紹介されているところには、超短期旅行をしたことがあるのだけれど、十分な時間をとって歩き回る、というのはまだ実現していない。いまだ憧れの地。
その間に、物価は上がる、道路ができる、という若干の変化があり、ラオスとベトナムの短期観光ビザが無料になる!!という変化もあった。(それ以前に中国も短期なら無料になったな。)
このままでは、中国にみたいに団体観光客が押し寄せ(もちろん国内の観光客も押し寄せ)るという状態になるんじゃないか、って気がしたが。

戦乱や自然災害で再びアクセスが難しい地域になりませんように!

なお、第3版からはミャンマーが除かれました。インドシナ三国と雲南省、北タイはほぼ自由に移動できるようになったのに対し、ミャンマーだけは陸路入境が制限されている。


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