『きのう何食べた 6』(最新刊)を読んだ。
ちなみに、よしながふみ作『きのう何食べた』は、都内2LDKに住む、弁護士の筧史朗(シローさん)と美容師の矢吹賢二(ケンジ)の生活を描いたマンガだ。
基本はシローさんが料理を担当する。
日々のごはんのレシピが細かく描かれ、ケンジが実においしそうに食べる。二人はゲイのカップルだ。
「でも、こういう本レジに出した時、あれかな。このおじさんも、そっち系の人? とか思われたりするかな」と口にすると、「お父さん、けっこうグレーゾーンだから、いいんじゃない」と娘が言う。
「えっ? 何を言う。俺がそっち系入ってるなんて … 、もう、やめてよ」
その後マンガを手にして「あっ、これおいしそう」と言う。
「どれ」「コンビーフのやいたやつ」「ほお、なるほど」
寝る前にタマネギを薄く切って塩をふり、しなっとしたところで一旦水洗いしてかるくしぼって、コンビーフ缶をあけて、胡椒とマヨネーズとともにあえておいた。
朝、それを食パンにのせてトーストする。
「おいしい!」。よろこんでもらえた。
さらに翌日は、残っていたコンビーフを入れた玉子焼きと、カレー用の豚肉を揚げて、オタフクの甘酢あんのたれであえたものがお弁当のおかず。
自分のお弁当しか作らない日は、おかずは二品で十分。二品とも実にうまい。
ささいな幸せが心からありがたい。