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Tokai Aszu

2008-01-09 05:12:48 | ハンガリー



ハンガリアのトカイ地区は、高級甘口ワインの産地である。ここのワインは、1650年頃から有名になった。ブドウの品種は、主にフルミントとハルスレベリョ(リンデンブレタリガー)の2品種である。トカイの高級貴腐ワインはトカイ・アスズ(Tokaj aszu)とハンガリアでは言われている。ここでは新鮮果汁に貴腐ブドウを混ぜて造る。貴腐ブドウ1カゴ分(15kg)を1プットニュ(1Puttony)、それ以上をプットニョス(Puttonyos)と呼ぶ。樽の大きさは、135Lで樽の中へ新鮮果汁と2~6プットニョスの貴腐果汁を混ぜる。とくにアスズ・エッセンツェン(Aszu Essenzen)は、ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼの発酵前果汁と同じぐらいの糖分か、それ以上になることもある。

トカイ・アスズ
 一般にトカイ・アスズは、デリケートで新鮮で蜂蜜のような香りと焼き立てのパンのような芳香がある。それになによりも高貴な貴腐香がする。自然発酵によってアルコールは、12%(容量)にまで達する。残糖は30~150g/Lのものが見られる。



Tokaji Aszu(トカイ・アスズ)
ハンガリーのワインの中でも特に有名なトカイ地区特産の天然甘味ワイン。フルミント種(Furmint)とハルスレヴェリュ種(Harslevelu)の温熟処理葡萄と貴腐葡萄( purriture noble)とを使ってつくる。

摘み取った葡萄を処理室に入れ、先ず35~40℃に置いて酸度を低下させ、次に50℃まで上げながら水分を飛ばして糖分を濃縮する操作をパセリヤージュ(passerillage)と言う。
貴腐あるいは温熟処理によって糖分が濃縮された葡萄果粒を28~30リットル容の籠に入れ、その年の葡萄の収穫が終わることまで放置すると、1籠当たりについて1.5リットルくらいの割合で自然垂れの果汁(エッセンス)が得られる。この果汁は糖分が40~60%もあり、これを数年かけてゆっくり発酵させたアルコール濃度5~8%の甘味ワインが「Eszencia:エッセンシア」である。

エッセンスをとった後、足で踏んで搾った残りのペーストを、普通に醸造した白ワインに加え、発酵が始まって葡萄粕が表面に浮き上がったところで、特殊な袋に入れて搾り、130~140リットル入りのgoncと呼ばれる樽でゆっくり発酵させる。2~3ヶ月後、澱を引ひき、樽で更に4~8年熟成させるが、この間、ワインが減っても注ぎ足さずにおく。こうして出来たものがトカイ・アスズである。

極甘口のものには前述の籠5~6個分、甘口のものには3~4個分にあたるペーストを130~140リットルのワインへ加える。製品の方に2から6までの数字が表示されているが、これは籠の数で、多い物ほど甘い。


ハンガリーのトカイ地方で収穫される貴腐ブドウ。それをカゴに入れて放置しておき、自然に流れ出る果汁を集める。但し、力を加えて絞るわけではないから、採れる果汁の量は少ない。30リットルほどの大きさのカゴから採れる果汁(つまり貴腐ブドウのエッセンス)は、ほんの 1.5リットルほどなんだそうな。
その貴腐ブドウのエッセンスを、数年間をかけてゆっくりと発酵させる。そうして出来上がるワインが、トカイ・アスー・エッセンシア。アルコール分は 5- 8 %という甘口白ワインだ。


プトーニュ

エッセンスが流れ出た後の貴腐ブドウに圧力を加えて搾り出した果汁を、130リットルほどの大きさの樽に入った普通の白ワインに加えて作るワインがトカイ・アスーと呼ばれる。一樽に 6カゴ分の貴腐ブドウ果汁を加えれば、極甘口のトカイ・アスーとなる。これが 6 プトーニュ。5 カゴ分の貴腐ブドウ果汁が加えられれば、5 プトーニュ。もっと少なく 3 プトーニュのトカイ・アスーならば、中甘口と呼ばれるものになる。