半落ち(横山秀夫)/70点

刑事がアルツハイマーの妻を殺した、二日後に自首しました…。




こりゃ、映画化するには地味すぎるけどさ、面白いぞ！

久々の長編読むんで気が引けていたんだけども、取り調べ官、裁判官、新聞記者...等々の章を通して、
空白の2日間の意味がわかるという、

興味の持続が持てて、色んな職業目線になれて、得した気分ですぜ...。

どの職業も完璧すぎずどこかダメージくらっているあたりも親近感なのよ...。
みんなしんどいのな…。
苦悩して答えらしきものを出したけど、色んな圧力を受けてねじ曲げて、心とは違う言葉を吐いてしまう、
という、
こんなに人間てしんどいのかな、と思うほどに重たい描写が多くて困る(褒めてますよ)


しかし、空白の2日間の目的が全然わからんので、
逆に「これ、引っ張ってしょーもないオチだったらやべーぞ...」
という心配が生まれてくるんだけど、

そこはとにかく読んでくださいよ。
もうすこし伏線張ればと思うけど、伏線張るのは実は幼稚なんじゃないか説もあるので、このくらいのバランスが良いかもね...。


警察小説、半落ち？暗いんでしょどうせ
と思わないで読んでくださいよ。
すんごく暖かいいい作品でしたほろり