『琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑』が世に出て
ちょうど1年になりました!
この1年、
色々なところで販売してくださったり
(書店のみに限らず現代版組踊各会場などなど)
購入してくださったり
感想をSNSで発信してくださったり
直接お声掛けいただいたりと
…本当にありがとうございます!
1年の節目に何かできないかな…
と考えまして……
現代版組踊座談会
「だから、〈現代版組踊〉はやめられない!」の
未収録部分を公開することにしました!
『琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑』で
現代版組踊を扱うことになった経緯については、
琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑、について3(現代版組踊)
もご覧下さい。
参加メンバー(※学年は2017年度のもの。現在全員が卒業しています)
●「鬼鷲」
・根間彩葉(高校3年 女性アンサンブル)
・岩切里帆 (高校3年 女性アンサンブル)
●「肝高の阿麻和利」
・久米優希(高校2年 役者)
・宮平華穫手(高校3年 バンド)
●「那覇青少年舞台プログラム」
・東 慎也(高校3年 役者)
・中村妃織 (高校2年 バンド)
●「北山の風」
・上間遼(高校3年 役者)
・比嘉涼(高校3年 役者)
●「TAO Factory」
・森屋菜津美(肝高の阿麻和利OG)
・和々
・澪之助
――学校と琉球史についての話題
岩切:自分から(舞台を)観に来てーと言っても、現代版組踊と聞いて古典組踊のほうを想像しちゃうみたいで、
「組踊かぁ、だったら来ない」みたいな感じになっちゃいますね。
和々:そうなんだ。まだあまり区別がついてないんですかね…。
南部では(現代版組踊の)公演が少ないからっていうのもあるんですかね?
尚巴志のことは皆知ってたりするんですか?学校で習ったりとか。
根間・岩切:習ったりして知ってはいます。
和々:阿麻和利とかは習うんですか?学校とかで。
久米:勝連城の隣にある与勝中学校だったんですけど、習うというよりかは軽く触れるぐらいで…。
森屋:近くにあるから皆で行こう!みたいなことは無かったの?
久米:無かったですね…。部活でグスクに走らされるぐらいで(笑)
―― 一同(笑)
和々:ああ、それはなんか聞いたことあるな(笑)
でもそっかぁ、意外と近いとやらなかったりするんですかねぇ?
那覇はどうですか?
東 :自分の中学校の校句みたいなのに《名護親方 六諭衍義》というのがありました。
中村:生まれたところがすぐ近くにあって…
東 :そう。孔子廟がすぐそばなんですよ。
中村:それで総合的な学習の時間で、名護親方を《程順則》の名前のほうで3年間みっちり習いました。
和々:3年間みっちり!?すごいですね!
中村:日曜参観日に必ずこの名護親方(程順則)の授業が当てられてて、六論衍義を勉強しました。
和々:上山中学校?東君と中村さんの二人は同じ学校だったんですか?
東・中村:はいそうです。
中村:だから、生徒は名護親方じゃなくて《程順則》じゃないと通じないんですよ。
名護親方って通じるのは舞台をやってる人たちぐらいです。
和々:それはすごいおもしろいですね!
澪 :すごいですね…私の地元はあまりそういうのはやってなかったなぁ…。
東 :結構那覇が…というか上山中がって感じですね。
和々:なんかそういうことに熱心な先生がいたとか?
東 :なんか、上山中っていうもの自体が結構那覇(青少年舞台プログラム)と繋がるものが多くて、
程順則もそうだし《レキオの夢》を運動会でやっていたり…
そういったのに繋がりがある先生がいたっていうのも大きかったかもしれません。
中村:あとは伝統コキ(古旗?)とか、旗頭の演舞もやったりしていました。
久米が地域なんで、中国系統の交流が深くて蛇踊りとかも運動会でやっていました。
和々:なるほど、じゃあ地域柄なんですね。久米村の。
おもしろいですねー、やっぱり地域によって温度差があるんですね。では北山はどうでしょうか?
上間:自分は小中学校共に今帰仁で歩んでますけど、
北山や今帰仁城のことについて総合学習で調べたりするってことは全くなかったですね。
和々:そうなんだぁ…。
習ってたらまた深みとか(舞台に興味を持つなど)何か違ってたかもしれませんね。
澪 :そうですねぇ。遠足などでグスクに行ったりはしないんですか?
全員:(無さそうなリアクション)
…とは言え、昔(ワタシが中高校生だった頃)に比べれば
地域ごとに温度差はあれど、
学校で地域の歴史、偉人、史跡について学ぶ機会は
だいぶ増えているなと言う印象がありますね。
(ただし全生徒ではなく選択制だったりする場合も?)
ーーー男子と女子の割合についての話題
和々:男女の割合や配役の比率はどうですか?
東 :那覇は女子が多いので登場人物が男性でも、配役は必然的に女子率が多くなってしまいますね。
でも蔡温はなるべく男性がやるようにはしています。
立ち位置やキャラに合った声の低さなどを考えるとやっぱり女子よりは男子が良いよねという感じで。
岩切:鬼鷲も圧倒的に女子が多いですね。
根間:今回は行ってきた新人メンバーも女子がとっても多くて、7:3か8:2ぐらいで女子のほうが多いですね。
和々:肝高は全体数も多いですけどそんな中で男子は肩身の狭い思いとかしてないですか?
森屋:(男サンは)まず楽屋が与えられないもんね(笑)
久米:そうなんですよね~(笑)女サンの楽屋にイスが足りなかったら男サンの所から持って行くとか(笑)
森屋:きむたかホールの楽屋裏にホワイエみたいな場所があるんですけど、そこが男サンの楽屋です(笑)
みんな通るからドアも閉められないし後ろはガラス張りだしで丸見えなんですよ(笑)
久米:そこでエイサーのズボンに着替えたり、通るみんなに「くさい!」って言われたり(笑)
―― 一同(笑)
久米:それを気にしてそこら辺に消臭剤を置くんですよ(笑)
和々:役者になると楽屋はあるんですか?
久米:役者になるとありますね。
森屋:その中でも肩身の狭い思いとかはあるの?
久米:阿麻和利はずっと前から衣装とかを置く定位置があって、そこにずっと阿麻和利セットを置いてます。
でも最近は役者の人数が増えてきたので、楽屋もだんだん場所が無くなってきてるんですよ。
通れなかったり荷物を置く場所で着付けしたりとか。
だから先輩も「阿麻和利の居場所無いね…(笑)」って(笑)
それで自分は男サンの所に荷物を置くっていう。
森屋:ついに阿麻和利様も追い出されちゃった(笑)
和々:ちょっと切ないですね(笑)
多いところは多いなりの悩みがあるんですね。
がんばれ!おきなわのおとこのこ!!(笑)