(前回のつづき)
過程について書くのはこれがラストです。
全原稿、素材(写真など)をボーダーインクに提出し、
やったー!終わったー!
これであとは編集さんにおまかせ!
あとは誤字脱字などの最終チェックをするだけね☆
…と思っていたワタシ。
しかし、ここからが
「本を作るとはどういうことか」
を学んだ、初体験の連続でした。
ゲラ&校正チェックをした紙束。データでのやりとりや郵送したものもあるので、実際にはもっと多い。
前にもふれたように、
ワタシはこれまで「依頼・指示されたものを描くだけ」という経験しかなかったため、
各ページをどう作っていくか、という
「編集」に関わったことはありませんでした。
というか、
こういう感じにしたいというイメージだけを伝えれば
あとは編集者さんとプロのデザイナーさんが
ちょいちょいっとやってくれるものだと思ってました。
文章がメインの本ではそれでだいたいいいのかもしれませんが
今回はイラストがメイン。
しかもイラストのタイプや大きさ、組み合わせ、文字とのバランスなど
ケースバイケースの場合が多かったため、
ほぼ全ページ、完成予想図や細かな指示画像を作って送り、
それを元にできたものを更に検討して改善し…
という作業の繰り返しでした。
例えば、
「はじめに」と「この本の特徴」の見開き2ページの部分。
提出した原稿の文章を調整して
ページにざっくりはめられたもので最初の確認。
上部や周りには各キャラの決め台詞を入れてもいいかも、
という提案を受け、
↓
どんな感じになるのか、
どのセリフを使うのか、
そしてどう構成するかを
ざっくりイメージを作ってみて再提出。
↓
それを元に作られたものを見て、
改善案を再々制作して提出。
↓
PC上で切り貼りしたり、
直接かき足したりして
ページの完成予想図の精度を高めていきます。
ワタシの意図が伝わるように、
完成予想図に説明(指示)を加えたもの。
これを元に再々度作られたものを見て…
↓
更にチェック&赤入れ。
↓
そしてその通りにできたものが
実際に収録されている完成形となりました。
ほぼ全ページこんな感じで、
私が編集の要領をイマイチ分かってなかったこともあり
実際の構成デザインを担当してくださった東洋企画印刷さんには
かなり手間をかけさせてしまいました…。
(最初から完成予想図をもっと具体的に作って
しっかり指示できていればもう少し楽だったかも…)
実際に作ってもらったけど、
比較検討した結果、没になった構成もあり。
(琉球七御嶽は○○戦隊みたいなグループ感や一体感を出したかった)
こういうこともあって
本の発売が当初の予定よりもかなり遅くなってしまいました
が、
時間がかかった分、
かなり細かいところまでこだわることもでき、
今のワタシの最大限を注いだ本、と言える
仕上がりになりました!
そして何より、多くの事を学ばせてもらい、
自分自身がレベルアップ(経験値が上がった)できた実感があります。
「次」がもしあれば、
今度はもっと要領よくできるはず!
ここまで『琉球歴女の琉球戦国キャラクター図鑑』を
出すにあたっての経緯を
記録もかねて振り返ってみました。
この約2年間、
ボーダーインクの新城さん、東洋企画印刷のTさんをはじめ、
多くの人の助言、サポート、励ましなどを頂きながら
思いを形にすることができました。
本当にありがとうございました!
そしてなにより、
共著者の澪之助。
彼女がいてこそ、
今回の本、今回のスタイルが実現できました。
叱咤多めの叱咤激励に、
最後までめげずについてきてくれた澪之助に感謝です。