前回の続き。
シーサーの造形について。
現在、シーサー「らしい」とも言える、
一般化された造形がありますが、
本来シーサーはもっと自由で、
もっと個性的で、
もっとバリエーションに富んでいました。
先人たちが自由に、
おおらかな精神で作ってきたシーサーは
今でも沖縄の各地で見ることができます。
それは……
村シーサー
こと
石獅子!!
現在の私たちがイメージする、
シーサー「らしい」なんて、
吹き飛ばしてしまうほどの自由な造形に
ノックアウト必須です。
これまでもいくつか紹介してますが、
今日ご紹介する村シーサー君も
なかなかのものです。
どん。
沖縄市古謝のアガリヌシーサー(東之獅子)。
くちマギーに
鼻マギー。
顔のインパクトもすごいけれど、
このシーサーがすごいのは
顔と言うよりもこちら。
立っている!!!
短い手(前足?)を広げて
立っておられる…!!
仁王立ちとか、
マジムン(悪霊)をガードしている…というよりは…、
え、ハグ…?
横から見た図。
足(後ろ足)は無いように見えるけれど
地面に埋もれているだけで
本当はあったのだろうか。
それとも安定させるために
最初からなかったのだろうか…。
バックショット。
まるで亀の甲羅を背負っているような重厚感。
…っていうか、
耳もたてがみもないことも重なって
亀キャラのようだ。
(タートルズ的な…)
ずんぐりむっくりなフォルムが
愛嬌がある村シーサーです。
このアングルから見るのが1番可愛い。
なお、
津堅の海峡に向けて設置されているのだそうです。
古謝公民館の近く、
車通りのある道沿いに場所にあります。
(最初、公民館の裏手とか住宅エリアばかり探してて
なかなか見つけきれなくて、
諦めて帰ろうと車を通りに出したとたん見つけたパターン)
参/民藝(795号)