がじゅまるの樹の下で。

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リテイク版・オヤケアカハチ

2021年07月17日 | ・琉球史散策/第二尚氏

 

琉球戦国列伝リテイクシリーズ
オヤケアカハチ。

 

石垣島の首長(波照間島出身)。

首里王府に従うことを拒み、首里への貢ぎ物を停止。
反対意見の島内の勢力を制圧し、
八重山の完全独立や、宮古島への勢力拡大も目指した。

危機感を感じた宮古島の仲宗根豊見親の求めに応じ、
尚真王は王府軍を派遣。

1500年、
アカハチは奮闘するも、ついに力尽きて滅びた。

 

 

前回は石垣島に建っているアカハチ象(銅像)に
寄せたビジュアルにしていたのですが、
いくら離島とはいえ王府軍を迎え撃つ大将が野良着っていうのはどうよ…
とずっと気になっていたので、
リテイク版では鎧着用に。

しかし、
沖縄本島(王府軍)と差を出すために
「韋包(かわつづみ)」という鎧にしました。

いろんな鎧の小札(パーツ)をつなぎ合わせて修理したのを、
ちぐはぐ感を隠すために上から皮を張った鎧です。

つまり、リサイクル品(B級品)。

 

確か石垣島では鎧の遺物は見つかってないのですが、
アカハチが独自ルートで手に入れたという
仮の設定です。

 

素肌に直接着ているのはちょっと痛そうですが…
実際にそういう着方をしてる室町時代の絵図なんかもあるので
そちらを採用。
(上だけでなく下も履いてない例もあったんだけど、
さすがにそれは…ね…(^^;))


THEワイルド★アカハチです。

 

 

髪型や装飾については
当時の目撃証言録『朝鮮王朝実録』より。

 

朝鮮の漂流者が保護され、
首里に向かうために先島の島々を移動し、
各島の様子が書かれているの貴重な記録。

とはいえ、「石垣島」については書かれていないのですが、
アカハチの出身地「波照間島」の記述があり(→”大概与那国と同じ”)
そちらの一部を参考に。

すなわち、

耳には青い玉(ビーズ)のピアス(垂らす系)。
髪は苧縄でしばって、まげて、たたんで、髻をうなじのあたりに作る。
玉をつなげた首飾りを3、4巡りさせて1尺ばかり垂らしている

実際にどのようなデザインなのかは
この情報だけでは想像するしかないのですが
ザンバラ髪やポニーテールやカタカシラではなく、
このような髪型にしてみました。

首飾りは実際に石垣島から出土しているビーズと
サメの歯を参考にしました。

 

顔だちは
眉と目の間を詰めて、掘り深めに。

手足の毛もマストです。
(胸毛、脇毛は自主規制♡)