LINEに、最近仕事の関係で知り合った、起業アドバイザーをしているある女性から、「映画好きな異業種の人たちと一緒に映画を観て、そのあとみんなで交流会をしませんか? 昼飲みです(笑)」というような趣旨内容のメッセージがあった。
まったく知らない映画好きの男女と一緒におんなじ映画を観て、そのあと色んな映画について飲みながら語り合う・・・うーん・・・面倒臭さも手伝い、最初すぐに断ろうと思った。
日曜日は定例となってるスポーツジムでの「シェイプ・ザ・ボクシング」のエクササイズもあるし、マラソン大会が近いので走り込みもしたい。それに、映画好きな異業種の集まりとはいえ、顔もまったくしらない人たちと一緒に映画館に入って映画を観るのも何だかなあと思ったのだ。
ところが、青森県立美術館の立ち上げに参加し、今でも全国を駆け巡って尖がったアート活動を繰り広げ、映画関連のイベントもコーディネイトしているT氏も参加するというので、「ジム」の予約をキャンセルして集合場所である「シネマ ディクト」へと歩いて向かった。
3月最後の日曜日、いい天気だ。
「シネマ ディクト」の中に入ると知ってる顔の人も何人かいて、まずは皆さん適当に席を見つけて座り、映画を観ることに。
観た映画は「COUNT ME IN 魂のリズム 」。
今回誘われなかったとしても必ず観に行こうと思っていた音楽映画だ。ロック界を代表するドラマーたちに焦点をあてたドキュメンタリーである。
映画は、ロック界の大御所ドラマーたちへのインタビューをメインに、自身のキャリアやドラマーを目指したその理由、そしてロックやドラムそのものについても語ってゆく。
「フー・ファイターズ」のテイラー・ホーキンス (亡くなっちゃたけど)、「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のチャド・スミス、「クイーン」のロジャー・テイラー、「アイアン・メイデン」のニコ・マクブレイン、「ポリス」のスチュワート・コープランドたち、有名ドラマーへのインタビューに加え、今は亡き「ザ・フー」の奇人ドラマー、キース・ムーンや「レッド・ツェッペリン」のジョン・ボーナム、それから「クリーム」のジンジャー・ベイカーらの貴重なフィルムも紹介される。
面白かった。
ロック好きな人間なら、たまらなかっただろう。あっという間の85分だった。
映画を観終え、みんなでぞろぞろと「シネマ ディクト」近くの飲み屋さんに入って、自己紹介を兼ねた交流会。男女合わせて10数人、それも大半が女性だった。
しこたま飲んで店を出て、中心市街地を千鳥足で歩く。顔が真っ赤。
日曜日の午後。外はまだ明るい日差しが照っていた。