角松敏生の音楽にもまた、自分の人生の中で大いなる影響を受け、その音楽からたくさんの元気と感動を貰い、何度も何度も何度も彼のアルバムで救われて来た。
最初に角松敏生を聴いたのは、青森市役所の真向かいのビルの中にあったバーだった(こういう細かい音楽に関するエピソードだけは今でもしっかり覚えている。何故なんだろう? もっと大事なことが沢山あったはずなのに、そういうことはすぐ忘れてしまう・・・)。
「WEEKEND FLY TO THE SUN」だ。
店のマスターが、「このアルバムいいよ」といって薦めてくれたのである。
山下達郎っぽいねという話で盛り上がった覚えがある。
当時も、そして今も勿論そうだけど、「はっぴぃえんど」、「ティンパン・アレイ」系の音というか、都会的で乾いた音というか、ベースに黒人っぽさが漂っているような音には目がなくて、すぐに飛びついてしまう癖がある。
でもその時は、改めて買い求めるまではいかなくて、そこからまたちょっとした空白期間が生じることになる。
次に、角松敏生の音楽に触れたのは、これも当時よくお昼を食べに通っていた「お好み焼き屋」さんだった。
その店を切り盛りしていた看板娘の女の子がいて、その子がいつもBGMで角松敏生を流していたのである。
「AFTER 5 CLASH」だ。
ここからだ、リリースされたアルバムを次々と買い求め、コンサートにも行き出したのは。
青森市でも結構頻繁にコンサートを開いていて(かなりメジャーになって、全国ツアーを始めてからだったけど)、ツアーの発表があると必ずチケットを買って観に行った。
因みに最近でも、外をランニングする際にウォークマンで一番聴くのは「REBIRTH 1~re-make best~」である。
角松敏生は、前期と中期、それから一度リタイアすることを決めた「凍結」前後で、その音作りはかなり違っている。
杏里とか他のアーティストたちのプロデュースをしたり、インストだけのアルバムを出したりと常に変化をし続けているので、アルバムごとにまったく異なる展開と色彩をみせる。
個人的には―ほとんどの角松ファンがそうだと思うけれど―やはり初期から10枚目のオリジナル・アルバムとなる「あるがままに」までが、一番好きだ。
いわゆる、プロデュース業に専念すると宣言した「凍結」前までに作られたアルバム群のことである。
そして今回、角松敏生の約3年7ヶ月振りとなるオリジナル・アルバムが遂にリリースされた。
「THE MOMENT」である。
オリジナルとしては20枚目となるアルバムは、一言で言い切ると、プログレ!
とにかく、色んなジャンルの音楽のチャンプルーなのである。
ジャズっぽくてクロスオーバー・フュージョン的なサウンドもあるし、王道のポップス・ロック路線もちゃんとあるし、黒人音楽的なアプローチもみせる。
昔、角松敏生が音楽雑誌のインタビューで「プログレのアルバムをいつか出してみたい」というような趣旨の発言をしたことを覚えていて、今作のコンセプトを聞いて、「ああ、こういうことだったのね」と妙に納得していた。
ただ、最初聴いたときは、そのプログレッシブだという部分に少し戸惑いを覚えた。
うーむ・・・ちょっとピンとこない。
で、角松敏生自身が書いているセルフ・ライナーノーツを読んでみることに。
すると、今度は聴いていてストーンと落ちてきた。
そうか、そういうことね。
ライナーノーツを読んで、1曲目の「OPENING ACT feat.SHIENA」はいいとして、 最初聴いて少し戸惑っていた、2曲目の20分間に及ぶ大作「The Moment of 4.6 Billion Years ~46億年の刹那~」の6つのカテゴリーで展開する楽曲のことが、よく理解出来てきたのである。
そうかあ。角松敏生は「イエス」(イギリスのプログレ・ロックバンド)をやりたかったんだ。
もちろん、あのポップになってしまった後期の「イエス」じゃなくて、初期の頃のドラマティックで前衛的な真の「イエス」を。
3曲目の「Get Back to the Love」は、完全に日本語によるゴスペルである。この曲もまた、大きく5つのパートで構成されている。
曲の中盤、従来の角松テイストがちらりと出るところが御愛嬌か。
この曲も好きだ。
そして続く4曲目の「THE LIFE ~いのち~」は、角松敏生が50歳にして初めて授かったという子どもに対するメッセージだろう。
それから、アルバムのラストを飾る短い楽曲である「I SEE THE LIGHT ~輝く未来~」。
これもまた、歌詞を読めば自分の子どもからインスパイアされた曲だと思う。
というわけで、角松敏生、約3年7ヶ月振りのオリジナル・アルバム「THE MOMENT」、確かにこれまでの路線からまた大きく踏み出した新たな展開となっている。
でもほんとは・・・「REBIRTH 2~re-make best~」も聴きたんだけどね・・・。
最初に角松敏生を聴いたのは、青森市役所の真向かいのビルの中にあったバーだった(こういう細かい音楽に関するエピソードだけは今でもしっかり覚えている。何故なんだろう? もっと大事なことが沢山あったはずなのに、そういうことはすぐ忘れてしまう・・・)。
「WEEKEND FLY TO THE SUN」だ。
店のマスターが、「このアルバムいいよ」といって薦めてくれたのである。
山下達郎っぽいねという話で盛り上がった覚えがある。
当時も、そして今も勿論そうだけど、「はっぴぃえんど」、「ティンパン・アレイ」系の音というか、都会的で乾いた音というか、ベースに黒人っぽさが漂っているような音には目がなくて、すぐに飛びついてしまう癖がある。
でもその時は、改めて買い求めるまではいかなくて、そこからまたちょっとした空白期間が生じることになる。
次に、角松敏生の音楽に触れたのは、これも当時よくお昼を食べに通っていた「お好み焼き屋」さんだった。
その店を切り盛りしていた看板娘の女の子がいて、その子がいつもBGMで角松敏生を流していたのである。
「AFTER 5 CLASH」だ。
ここからだ、リリースされたアルバムを次々と買い求め、コンサートにも行き出したのは。
青森市でも結構頻繁にコンサートを開いていて(かなりメジャーになって、全国ツアーを始めてからだったけど)、ツアーの発表があると必ずチケットを買って観に行った。
因みに最近でも、外をランニングする際にウォークマンで一番聴くのは「REBIRTH 1~re-make best~」である。
角松敏生は、前期と中期、それから一度リタイアすることを決めた「凍結」前後で、その音作りはかなり違っている。
杏里とか他のアーティストたちのプロデュースをしたり、インストだけのアルバムを出したりと常に変化をし続けているので、アルバムごとにまったく異なる展開と色彩をみせる。
個人的には―ほとんどの角松ファンがそうだと思うけれど―やはり初期から10枚目のオリジナル・アルバムとなる「あるがままに」までが、一番好きだ。
いわゆる、プロデュース業に専念すると宣言した「凍結」前までに作られたアルバム群のことである。
そして今回、角松敏生の約3年7ヶ月振りとなるオリジナル・アルバムが遂にリリースされた。
「THE MOMENT」である。
オリジナルとしては20枚目となるアルバムは、一言で言い切ると、プログレ!
とにかく、色んなジャンルの音楽のチャンプルーなのである。
ジャズっぽくてクロスオーバー・フュージョン的なサウンドもあるし、王道のポップス・ロック路線もちゃんとあるし、黒人音楽的なアプローチもみせる。
昔、角松敏生が音楽雑誌のインタビューで「プログレのアルバムをいつか出してみたい」というような趣旨の発言をしたことを覚えていて、今作のコンセプトを聞いて、「ああ、こういうことだったのね」と妙に納得していた。
ただ、最初聴いたときは、そのプログレッシブだという部分に少し戸惑いを覚えた。
うーむ・・・ちょっとピンとこない。
で、角松敏生自身が書いているセルフ・ライナーノーツを読んでみることに。
すると、今度は聴いていてストーンと落ちてきた。
そうか、そういうことね。
ライナーノーツを読んで、1曲目の「OPENING ACT feat.SHIENA」はいいとして、 最初聴いて少し戸惑っていた、2曲目の20分間に及ぶ大作「The Moment of 4.6 Billion Years ~46億年の刹那~」の6つのカテゴリーで展開する楽曲のことが、よく理解出来てきたのである。
そうかあ。角松敏生は「イエス」(イギリスのプログレ・ロックバンド)をやりたかったんだ。
もちろん、あのポップになってしまった後期の「イエス」じゃなくて、初期の頃のドラマティックで前衛的な真の「イエス」を。
3曲目の「Get Back to the Love」は、完全に日本語によるゴスペルである。この曲もまた、大きく5つのパートで構成されている。
曲の中盤、従来の角松テイストがちらりと出るところが御愛嬌か。
この曲も好きだ。
そして続く4曲目の「THE LIFE ~いのち~」は、角松敏生が50歳にして初めて授かったという子どもに対するメッセージだろう。
それから、アルバムのラストを飾る短い楽曲である「I SEE THE LIGHT ~輝く未来~」。
これもまた、歌詞を読めば自分の子どもからインスパイアされた曲だと思う。
というわけで、角松敏生、約3年7ヶ月振りのオリジナル・アルバム「THE MOMENT」、確かにこれまでの路線からまた大きく踏み出した新たな展開となっている。
でもほんとは・・・「REBIRTH 2~re-make best~」も聴きたんだけどね・・・。