淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

レコード・コレクターズ増刊「日本ロック&ポップス・アルバム名盤 1979-1989」は貴重な文献だ。

2014年03月18日 | Weblog
 もっとちゃんと好きな音楽と向き合い、きちんとそのアルバムのバックボーンを調べ、もっともっと深く聴くことに意を用い、出来ればそれらの熱い思いを一冊の本に整理して、纏め上げることが出来たなら・・・最近、そういうことを真面目に考え始めてる。

 というか、そういうプロジェクトが深く静かに―まあ自分勝手にと言い直してもいいのだけれど―進行している。

 出来得るなら、自分史と、今住んでいるこの街と、嗜好する音楽、人生にとってなくてはならない音楽と、その流れと(60年代、70年代、80年代、90年代、00年代等々)が、上手くシンクロするような仕立てに出来たなら、本当に最高だと思う。

 地元のエディター(友人でもあるのだけれど)と綿密な打ち合わせを行い、今年中には何とか出版まで―自主出版というかたちになるのだろうが―持ち込みたい。

 で、その一助になりそうな本がまたまた出ました。
 レコード・コレクターズ増刊「日本ロック&ポップス・アルバム名盤 1979-1989」がそれだ。

 この本は、前作のレコード・コレクターズ増刊「日本ロック&ポップス・アルバム名盤 1966―1978」の続編ということになる。
 日本のロック、ポップスの名盤と呼ばれたアルバムの紹介だけではなく、インディーズだけれど時代を彩った貴重なアルバムや、当時日本の音楽界を席巻したニューミュージック、それから歌謡曲など、かなり広範囲に渡って取り込んでいる。

 今回の「1979-1989」は、YMOがブレイクした1979年から、バンド・ブーム、Wink、ユニコーン「服部」、森高千里などがヒットした1989年までの全1005枚をセレクトしていて、音楽評論家の湯浅学が監修している。

 あの頃は、ちょうど僕が東京からスタコラサッサと逃げ帰り、大きな挫折を繰り返してゆくなかでやっとこさ就職し、落ち着いて音楽に向かっていた時期でもあった。

 好きなアルバムをウォークマンに入れ―ウォークマンが最初に世に出たのがちょうど1979年だった―、当時家から5キロほど東部方面にあった勤務先まで自転車を漕ぎながら聴いていた。
 雨の日や雪の日はバスに乗りながら、晴れた日には自転車で約30分掛け、ウォークマンから流れる大好きな音楽を聴いて通勤した。

 その頃は土曜日が午前中仕事という勤務体系だったので、夏になると、勤務先裏の浜辺に停泊していた船舶の甲板に無断で上がり(ごめんなさいね)、そこにバスタオルを敷いて裸になり、持ってきたカセットデッキから音楽を流して真っ青な空を眺めて午後の時間を過ごした。

 そして春や秋には、通勤途中「合浦公園」の中を通り、そこから海沿いに出て、ゆっくりと海を眺めながら音楽を聴いて毎日帰った。

 今回の、レコード・コレクターズ増刊「日本ロック&ポップス・アルバム名盤 1979-1989」に出て来る沢山のアルバムの中にも、そんなふうにして聴き狂ったアルバムが数え切れないくらい入っている。

 柳ジョージ&レイニーウッド「YOKOHAMA」。サザンオールスターズ「10ナンバーズ・からっと」。萩原健一「エンジェルゲイト」。イエロー・マジック・オーケストラ「ソリット・ステイト・サヴァイヴァー」。シーナ&ロケット「真空パック」。高橋幸宏「薔薇色の明日」。RCサクセション「BLUE」。佐野元春・杉真理・大滝詠一「ナイアガラ・トライアングルVol.2」。竹内まりや「ヴァラエティ」。松任谷由実「DA・DI・DA」。安全地帯「Ⅳ」。浜田省吾「J・BOY」。米米クラブ「GO FUNK」。久保田利伸「GROOVIN」。山下達郎「FOR YOU」・・・などなど。

 ここには書き切れないほど、もっともっと沢山感銘を受けたアルバムはあるけれど、これらのアルバムから元気を貰い、慰められ、生きる希望と明日への糧を貰い、心から感動し、純粋に楽しんできたのである。
 本当に、本当に、本当に、音楽がなかったら、多分ここまで生きてはいなかっただろうと、心底思っている。

 今回の「日本ロック&ポップス・アルバム名盤 1979-1989」を読んで、すんごく嬉しかったのは、浜田省吾のアルバムが4枚もエントリーされていたことである。
 これは嬉しかった。

 浜田省吾が好きだと言うと、「ああ、『片思い』ね。ああ、『もうひとつの土曜日』ね」で簡単に済ませる人たちに、これまでいったい何度出逢って来たことか・・・。

 日本のロック・ポップスの歴史の中であまりにも浜田省吾は過小評価され過ぎてきたと思う。









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