たとえば、QfrontのTUTAYAに行くと、もの凄い枚数のカシオペアがラインアップされていて棚の前で呆然としてしまう。いったいどれを聴けばいいのか、それを判断する基準もみあたらない。僕は80年代以降、カシオペアの新譜を聞いていなかったのだけれど、90年代にいったいなにがあったんだろう。
とりわけややこしいのは「ベスト盤」と「ライブ盤」の多さだ。なかには「ベストライブ」なんかもあったりして、ややこしさに輪をかける。そこで、カシオペアこんなにあるある探検隊を呼んで調べてもらった。
2005 GIG25 【LIVE】
2004 ★MARBLE
Live & More 【ライブ】
ゴールデン☆ベスト 【ベスト】
2003 ★PLACES
2002 ★INSPIRE
2001 CASIOPEA "SINGLE" COLLECTION【ベスト】
Limited Editonal Collectors Box【ベスト?】
20th【ライブ】
★MAIN GATE
2000 ★Bitter Sweet
Best Selection【ベスト】
1999 20TH ANNIVERSARY BEST【ベスト】
★MATERIAL
★be
1998 GOLDEN WAVES 【シングル】
★Light and Shadows
TWINS~SUPER BEST OF CASIOPEA【ベスト】
1996 Schedir【ベスト】
★Flowers
work in【ベスト】
1995 work out【ベスト】
LIVE ANTHOLOGY FINE2【ベストライブ】
★freshness
1994 ★HEARTY NOTES
★ANSWERS
★ASIAN DREAMER【リメイク】
LIVE ANTHOLOGY【ベストライブ】
テイク・コレッジ【シングル】
MADE IN MELBOURNE【ライブ】
AGURI SUZUKI selected for F-1【ベスト】
1993 ★DRAMATIC
GLORY【シングル】
WE WANT MORE 【ライブ】
1992 MEMORY【ベスト】
1991 ★FULL COLORS
★active
デイブレイク&トワイライト【ベスト】
ウインド&クワイエット・ストーム【ベスト】
決定版カシオペア・ベスト・セレクション【ベスト】
1990 THE CASIOPEA (1987~1989) ~LAST MEMBERS 【ベスト】
★PARTY
SPLENDER 【シングル】
BEST OF BEST【ベスト?】
★EUPHONY
1988 WORLD LIVE'88 【ライブ】
BAYSIDE EXPRESS 【シングル】
★PLATINUM
FUNKY SOUND BOMBERS【ベスト?】
1987 CASIOPEA PERFECT LIVE LIVE II 【ライブ】
★SUN SUN
1986 ランディング・トゥ・サマー 【ベスト】
★HALLE
1985 CASIOPEA LIVE 【ライブ】
★DOWN UPBEAT
1984 THE SOUNDGRAPHY 【ベスト】
★JIVE JIVE
1983 ★PHOTOGRAPHS
Mint Jams 【ライブ】
1982 ★4×4 Four by Four
★CLOSS POINT
1981 ★EYES OF THE MIND
★MAKE UP CITY
1980 THUNDER LIVE 【ライブ】
★SUPER FLIGHT
1979 ★CASIOPEA
ネットをあちこち見ながらかき集めたらしい。なんでも、これが正解というのがなくて苦労をしたようだ。
オフィシャルサイトでは、★のオリジナルアルバムしかディスコグラフィされていないようだし、ネットショップのリストを見ると再販バージョンなども重複しており腑分がたいへんなようなだ。また公式・非公式含めたReMixもたくさんでており、したがって、これでも完璧ではないと思うんですが、というエクスキューズつきだ。
僕自身は先述したように、80年代以降、正確には
『PLATINUM』以降、聞いていなかったし、80年代のものもLPでしか所有していないので、そういう意味では、ある時期、カシオペアをまったく聞いていなかったことになる。そのためリハビリをかねて、どちらかというと古い曲を中心にいちばんバリエーションが充実していそうな、
『20TH ANNIVERSARY BEST』というのをとりあえず借りてみた。もしあいかわらず良ければ、旧版含めて買い集めようと期待をこめて。
【002】
『20TH ANNIVERSARY BEST』
■ディスク: 1/1.朝焼け 2.ブラック・ジョーク 3.ダズリング 4.ドミノ・ライン 5.ダウン・アップビート(リミックス・ヴァージョン) 6.アイズ・オブ・マインド(リミックス・ヴァージョン) 7.ファー・アウェイ 8.ギャラクティック・ファンク 9.ジプシー・ウィンド
■ディスク: 2/1.メイク・アップ・シティー 2.マリン・ブルー 3.ミッド・マンハッタン 4.ミッドナイト・ランデブー 5.ミスティ・レディ 6.サンバ・マニア 7.スパン・オブ・ア・ドリーム 8.ステップ・ドーター 9.サニーサイド・フィーリン 10.テイク・ミー 11.ザ・サウンドグラフィー

たとえ生半可なファンであっても知っている曲ばかりだ。結論をいうと、この頃のカシオペアはやはりいい(←ピンク・フロイドのときと同じ言い方になっちまった。音楽を語る語彙が少なすぎるね)。 僕はプレイヤーではないので、テクニカルなこところは「凄い」という以外にいいようないんだけれど、メロディの豊かさとか構成力みたいなものについては、聴くたびに隠し味が発見されるのがよくわかる。とりわけ、じつはファーストアルバムの「ブラック・ジョーク」や「ミッドナイト・ランデブー」があいかわらず味わい深いなのは大いなる発見だ。野呂一生が自己模倣に陥っているということを差っぴいてもあまりある。
『SUPER FLIGHT』に始まり
『MAKE UP CITY』をグニャグニャになるまで聴いた中学生の頃の記憶が甦ってきた。目覚ましに、
『Mint Jams』(※)をかけてたっけ。そういえば、何回もコンサートにいったなあ、あの頃はサクがまだ元気でワイヤレスのアンプで観客席を一周したりしてたなあ。「ドミノライン」のドミノ倒しのユニゾンとか、まだやってんだろうか。
『20TH ANNIVERSARY BEST』は、20周年といいつつも、おそらくレコード会社のからみなのか80年代の曲ばかりで、その点で、「新しいカシオペアはどうなんだ?」という僕の所期の目的は達成できていない。だけど、少なくとも昔のカシオペアは今でも充分に聴けるということがわかり、少し気分がよくなった。
今週末、ターンテーブルを結線して、昔のLPを聴いてみよう。それと、ライブのベストっていうのも何枚か借りてみよう。ああ、愉しみだ。まあ、壮大なマンネリズムなんだけどね。
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(※)幼い頃は、このノイズのクリアなアルバムの音源がLIVE録音からのもの、ということに感動したものだ。M(ukaiya)I(ssei)N(oro)T(etsuo)-J(inbo)A(kira)M(inoru)S(akurai)ってのは誰でも知ってる薀蓄ですね。
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