ユニバーサル開発設計事務所のブログ

自動車業界における開発、設計、原価低減、品質信頼性向上を対象とした開発設計業務を行っております。代表三谷のブログです。

街中露天風呂細部公開

2011-08-12 19:50:21 | Weblog
 先日来掲載してきた露天風呂について、細部を紹介します。

露天風呂の説明  

この個人用露天風呂は、失われつつある日本古来の建築方式の幾つかを再現している。

そのうちのひとつは、基礎石と上に立つ柱の接触面で、石の平面度を出すための「ビシャ」という工法である。金鎚の打撃面に碁盤のような切込みを入れて石の表面をたたき、表面を滑らかにする。また石と柱の密着性を上げるため境界面に鉛板を敷いている。これは高野山の神社で取り入れている方式である。

壁は福山(彦山)で採取した土に尾道近郊の山で採取した岩を砕いた砂を混ぜ、奥出雲で取れた鉄粉をいれて淡い茶色だし、他に寒水石やセメントを混ぜ独特の風味を出している。

目隠しとしては、通常土壁の中に隠れるコマイ手法を使った。竹をシュロ縄でかいていく方法はいくつかあるが、この露天風呂には次の方法を取り入れた。一番上と一番下は本ガキ(戻しガキ)とし、中二本は通常カキとした。縦は左右の二本はまわしガキ(昭和時代に用いられた)とし、中1本(場合により2本)は通常カキとした。

湧き出る水の温度は、一年を通し22~23℃であり、これを沸かしている。沸かす方法は、竈にまきを入れて燃やす旧いやり方と電気で沸かす方式を取り入れ、いずれかの選択ができる。

湯の色がうすい褐色なのは、鉄分が多く含まれているためである。総鉄イオンは1.6mg/Lである (2011年8月 (株)日本総合科学検査)。貧血や更年期障害に効果がある。ラドンも2.67マッヘ単位/kg含まれている(2004年4月 (株)日本総合科学検査)。

約300年前から湧き出ていた水の色は無色無臭透明であったが、2011年3月11日の東日本大震災後、地殻変動のためか、現在の色に変わった。 (飲料不適)

鉢植えの植物は、ユリ科の「ハラン」で昔より庭園などで愛用され、水まわりに植えられてきた。地植えは、「斑入りアオキ」と、おめでたい植物とされ正月などに重宝される「千両」である。

この風呂の設計・建造は、****(棟梁)、****、****(***)の三氏と施主****による。
      

                           2011年(平成23年)8月吉日  
                                   ****
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