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これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

トラストいらねぇ

2011年07月18日 22時08分26秒 | 演劇
今月後半は観劇中心で
今日は「トラストいらねぇ」という舞台を観に行きました。
会場は東京グローブ座でジャニーズ所属のタレントが主役をはるときには
十中八九、こちらを使用するみたいで
今回も主役は関ジャニの人らしいですけど
それには全く興味ありません。

お目当ては町田マリーさんで
今一番好きな女優さんです。
「ドリアン・ガールズ」というDVDを最近レンタルして
普段テレビだとチョイ役ばかり多くて物足りないのですが
このDVDはナイロン100℃の松永さんとの二人芝居なので
必然的に映るシーンが多く
早くも保存版になりそうです。

他の出演する役者さんも舞台で見たことのある方ばかりで
そういうところからも面白いのは間違いないと確信していました。
特に三上さんは去年MOPが解散してもう見れないので
一年ぶりになります。

新大久保駅を降りて、歩くこと5分程度、
会場前に到着すると女性ばかりでさすがジャニーズなんて、入場すると
もう右をみても、左をみても女性の山・・・
今まで数多くのライブやお芝居に足を運びましたが
これだけ女性だらけの公演ははじめての経験でした。
比率でいうと大げさでなく95%女性です。

昔、高校のときに友達が商業高校に通っていて
男子がクラスで2~3人しかいないというのをきいて
ものすごく羨ましかったことがありましたが
逆にこれ、プレッシャーで楽しくないかもと実感しました。

改めてジャニーズの力をみせつけられました。
これが嵐のメンバーだったら本当どうなっちゃうんだろう、
って感じです。
もう主演の安田君の一挙手一投そくにみなさん夢中で
オペラグラス使ってみている人もいました。
出だしが客席からの登場で
その周りの女の子たちは、必死に彼に触るのを抑えているような眼差しで
早くもハートをわしづかみです。
一番安い席をしかもオークションの低価格で買ったチケットなので
3階の最後列でしたが、舞台がみやすいように計算されているつくりになっているんですが
前の女性が背もたれによっかからないで終始、前に乗り出して見ているもんで
頭がステージにかかってしまい、マイナスでした。

一番盛り上がったのが安田君が走ってきて
ステージ中央でこけたシーンで
まさに割れんばかりの拍手と笑い声でした。
その他も演出家が意図したであろう箇所で
笑ってくれるいいお客さんばかりです。
でも一人、一回も笑わずにステージを食い入るようにみていた人もいました。

そんなわけでマリーさんに注目している人は自分以外にいないに違いなく
当然主役ではないのでセリフも多くなく
笑わせる担当でもないので個人的にはひどく残念でした。
今月末出演する毛皮族の舞台を楽しみにしています。
それに引き換え、三上さんはお父さん役で
準主役的な扱いでセリフも見せ場も多かったです。
最後はその親子二人のシーンでしたが
すすり泣く声があちらこちらから聞こえてきて
「恋空」とかでも泣けるんだろうなぁと感じたりしました。

そしてステージが終わり、3回目にカーテンコールで出てきたときに
スタンディング・オベーションが始まって
これにはいくらなんでもハードル低すぎない?って思いましたが、
されて嫌な人はいないし
拍手がまばらでしけて終わるよりはいいかと考え直して
お付き合いしました。

この前みたばかりの「荒野に立つ」とは間逆で
難解さは全くなく
だからどちらがいいという話ではなく
自分が面白いと思えれば別にどんな内容でもいいんですよね。
しかし今までにない経験ができた

阿佐ヶ谷スパイダース「荒野に立つ」

2011年07月15日 00時38分09秒 | 演劇
前々から気になっていた劇団で、
好きな女優さんが多数出演するのもあって
チケット発売日にきちんと取りました。
会場のシアタートラムは今回2回目で
前回とはステージのつくりが全く違っていて
横幅が抑えられた分、奥行きがあるステージでした。

えぇ~っと、結論からいうと今まで観た舞台の中で
一番捉えどころがないお芝居でした。
これがプレビュー公演のせいかどうかは分かりませんが
おそらくあまり関係ないような。
なので自分が感じたことだけを書きます。

大筋としては、朝緒という女の子が
高校から今までの人生を振り返って
これから先へ進んでいく感じでしょうか。
目玉を探すというあらすじもありますが
何か大事なもののメタファかもしれないんですが
そこらへんはしっかりとは分かりません。
また時間軸とか場所(家の中かと思ったら浜辺になったり)
とかがいきなり変わったりするので
分かりにくいのかなぁ。

とりあえず朝緒が経験したと思われる事柄をまとめました。
・親友の玲音が亡くなった
・佐藤に唆されて、自主映画に出演するが、頓挫する。
・佐藤と付き合うようになるが、二人が関係しているビデオを売られて、
 大学を退学する。
・大型スーパーでレジ打ちのバイトをするが、店長にセクハラをうける
・オイルマッサージ屋で働く。
・高之という男に貢いで、共依存状態になる。

もちろんフィクションなんですけど
案外これと同じような経験をしている人っているんじゃないかな、
実家からお金を借りて、男に渡したら
全額渡してないだろうって暴力振るわれる、って
人間の所業じゃないですよね。

最後まで観終わった後に、朝緒の夢のお話だと思っちゃえば
ある程度、納得できる感はあるんですけどね。
パンフレットを読めばもっと何か分かるかなと思い
終演後、購入しましたが
結局あまり分からずじまいです。
作・演出の長塚さんは物事の本質だとかを大事にしている人だと
思うんですけど
常盤貴子と結婚してしまって
結局はルックスかよ、って当時思ったものです。
人間の理想と現実はそんなものです。

主演の安藤聖さんは最近好きな女優さんで
出演する舞台にはできるだけ足を運んでいます。
テレビドラマでも十分やっていけるように思えるんですが
生の舞台で見れる方がうれしいかなぁ。
あと中村ゆりさんは舞台で観るのははじめてでしたが
テレビで見るより美人に見えました。
もうちょっと出番が多ければいいのにと
少し残念でした。
もう一人注目していて初音さんは
結局最後までどんな役だったのかはっきりしませんでした。

今日は初日でここ数日すると他の人も感想を書くと思うので
それを読めば、あぁそういうことか、
と気づくこともあるかもしれないし
日常のふとした瞬間に腑に落ちることもあるかもしれないし
余韻を引きずるタイプのお話です。

大人計画 ウーマンリブVOL.12 「SADSONG FOR UGLY DAUGHTER」

2011年06月28日 23時02分59秒 | 演劇
只今、帰ってきました。
大人計画の舞台を観に行くのははじめてです。
最近の公演はWOWOWで放送されることが多く
今回もたぶんされるんだろうけど
一にも二にも宮崎あおいが出演しますから
生で観るモチベーションを掻き立てられます。

そんなわけでおしゃれさんの街、下北沢へ3ヶ月ぶりに足を運びました。
もう10回弱は来てますが
新宿から乗り換えるとき、どの電車に乗るかなぜか未だに一瞬迷います。

会場に赴くと、スタッフはみんな20代に見える女性で
これも下北沢ゆえでしょうか。
まぁ他の劇団の舞台でも大概女性ばかりか、
男は裏方の力仕事なんでしょうか。
個人的には黒髪率が高いのでいいです。

お客さんはこれまた意外にも女性が多く
7:3程度の比率でした。
自分みたいに宮崎あおい目当ての人が多いのかと思っていましたが
大人計画の芝居を観に来た、って感じの人ばかりに見えました。
エログロな内容な為、本当に意外でしたが
なぜか日常生活で下ネタを言われたら
すごく引きそうな人が多く感じたのは間違いでしょうか。

少ない男性の中で、下北沢のせいでしょうか
帽子着用率が高く、
前々から思っていたことですが
芸能人でもない男性が日常、帽子を被っているのをみると
「あんたのおしゃれさ加減なんて誰も気にしてないから」
とそれを剥ぎ取りたくなります。(実際にはしません)

ほとんど定刻通りに開演しましたが
これがものすごく面白かったです。
正直、WOWOWで大人計画の芝居を観ても
抱腹絶倒することはないんですが
やっぱりこれが生のパワーなんでしょうか
半分以上は笑っていました。
というか初めから会場全体が笑っていたので
今日は笑っていいんだ、って気持ちが楽になって
会場はいい感じでした。
一番笑ったのは、和田アキ子の「リーブ21」の件で
吹き出しそうでした。

でもテレビで見ていたときに
ここまで笑い声が聞こえたことは記憶にないので
作品自体が面白かったのかもしれません。
普段の作品よりエロはともかく、グロさは少なくて
ソフトな印象があったのが
分かりやすさにつながっていたのかもしれません。

とはいってもさすがは大人計画で
宮崎あおいがいるのにも係わらず
下ネタは全開で、終いには「勃たないくせに~」と言わせる始末。
もう「篤姫」や「純情きらり」を期待していった人は
もうびっくりしたことでしょう。
自分としてはよくここまでやらせたなぁ、
という賞賛の気持ちです。

舞台ってせっかくお金を出して観に行っているんだから
テレビでは放送できないようなことも
どこがで期待しているわけで、
「キ●ガイ」って放送禁止用語言わせたり
その後に石原真理子の真似したり
でもその代わり、WOWOWでも放送できないかも・・・

宮崎あおいのことは大ファンなわけではないけれど
これほどメディアに登場するだけで
ありがた感が強い人は他にいません。
2年前の舞台のときほどステージには近くなかったので
顔は間近では見れなかったけど
綺麗とか可愛いとかを超越した何かを感じるんだよな。
それは演技の巧さでも色気とかでもないし
女性としてというより人間として何かを持っているんだろうな。

あと客演として田辺誠一さんと岩松了さんも出演していて
どちらも存在感がありました。
田辺さんは大人計画にはよく出ていますよね、
もうちょっと意地の悪い裏の顔を出させると
面白いかなぁって思いました。
岩松さんは演出されている舞台は数本観ていますが
出演されているのは初めてで
ドラマで出てくるあの飄々とした雰囲気でした。
個人的には寝室で松尾スズキとやり合うシーンが
特に良かったです。

2時間があっという間で、いいお芝居を観ると満足感があります。
最近、数十人しか入れない小さい会場のお芝居が続いていたので
やっぱり大きなセットの舞台を組めると
動きがでやすいから楽しいなぁと感じました。
来月、再来月と舞台を数本観に行くので
そちらも今日位、面白かったらいいなぁ。

第2回ブス会「淑女」

2011年04月17日 22時12分11秒 | 演劇
日はお芝居を観に行きました。
今までこれ面白いなぁ~って感じたお芝居は
すでにもう何年も支持されている劇団だけで
途中参加ばかりですが、
この「ブス会」だけは初演から観に行っているから
他よりも思い入れは強かったりします。

ブス会って名前からブスについて考えてみたんですけど
自分自身で多少なりとも可愛いと思っている人は
「わたし、可愛く(綺麗じゃ)ないし・・・」っていうことはあっても
「わたし、ブスだし・・・」とは言わないなぁということに
気づきました。
謙遜するにもブスとまでは嘘がつけないのかもしれません。
っていうかそう言っておいて人から
「そんなことないよ~可愛いじゃん」って
言われるのを計算していることが多いようです。

あと同じようなことで太っていない人は
「わたし、やせてないし・・・」とは言っても
「わたし、デブだし・・・」とは言わないですね。
自分を卑下するにも
そこまで思っていないことは口にしないし
そこにプライドを感じます。

会場は前回に続き、リトルモア地下という普通のビルの地下で、
開演前に地震が起きたときのレクチャーがありましたが
ここで震度5の地震があったら
相当恐怖を感じるだろうなぁと
別の意味での緊張感もありました。

「ブス会」というだけあって
出演者は全て女性で、
ハウスクリーニングのパート4人
(前田、鈴木、吉岡、小島)のお話です。
前田:リーダーで世話女房タイプ
鈴木:自分の居場所を確保する為に策を弄する小市民タイプ
吉岡:仕事に熱意がない、チャラチャラした感じ。
小島:仕事の覚えがよく世渡り上手だが腹黒い。

実際こういうことってあるんだろうなぁって、
さっきまで仲良くしゃべっていたのに
いなくなった途端、その人の悪口を話始めるっていうこと、
鈴木はそれで相手を貶めることによって
相対的に自分を上に置いて
居心地のいい居場所を確保するのに
四苦八苦していて
見ていて可笑しいんだけど
身につまされる部分も多くて
ある意味、どんな話よりもリアルさがありました。

普段は吉岡がみんなの話のタネにされていて
一番打ち解けていない感じなんだけど
最終的には誰とも衝突しない位置にいて
案外こういう人の方が敵をつくらないものなのかもしれません。

小島は週刊誌のライターで
この職場での出来事を面白おかしく記事にしていて
裏表のある人物で
自分は一番この人に近いなぁと思いました、
たまに職場の人のことを書いているのも似ているし
一種のシンパシーすら感じました。

こういう女性だけの身近な素材のお芝居を観た後は
もし自分が女で生まれてきたら、
ってことをよく考えます。
それなりに上手く立ち回れそうな気もするけど
連れトイレとか面倒くさくてしないから
付き合い悪いって仲間外れにされそうな・・・って
今とほとんど変わらない状況になりそうで
男でも女でも性根はそうそう変わらないものですね。

カスケード~やがて時がくれば~

2011年03月24日 23時47分23秒 | 演劇
今日は舞台を観に行きました。
日本がこんなときに、っていう雰囲気もありますが
もっと視野を広げれば、普段の日でも
生活に困窮している人はいて、
不測の事態で苦しんでいる人がいるわけで
そんなこと言ってたらきりがない、
と自分に言い聞かせました。

昨日は宿直で、観劇中に眠くなったら困るので
5時から昼寝(夕寝?)することにして
ウトウトしてたらあっという間に熟睡してしまい
気づいたらもう出発しなきゃいけない時間で
ハッと目覚めたときは
一瞬ここがどこで何時なのか理解できませんでした。
そんなこんなで手早く支度を済ませ家を出ました。

今回観に行った一番の動機は
主演の安藤聖目当てでした。
去年、ブス会という舞台ではじめてみて
こんなに演技が出来て、ルックスもいいのに
何でもっと露出しないんだろうなぁという感想をもって
興味を持ちました。
それに作・演出は岩松了さんで
一青さんの舞台「箱の中の女」も手がけていたので
全く内容が理解できないことはないだろうと
いう安心感もありました。

劇場は、下北沢駅前劇場で今回2回目です。
おそらくこれが典型的な小劇場という感じなのでしょうか、
とにかく隣の人との間隔が狭くて
これって太った人はくるな、ってことかなぁと
今日も感じました。
幸いなことに片方の席が空いていたので
良かったです。
前から2列目だったのですが
1列目が自由席で、背もたれはないのですが
値段も安いので、それはどうなのかなぁと思いました。

簡単なあらすじは、
チェーホフの「かもめ」を上演することになって稽古をしてきたが、
主演の俳優が急死してしまうという感じで
映画の「メメント」「アレックス」のように
時がさかのぼっていくタイプで
時間的に最新のシーンからはじまり
一番過去のシーンで終わるという形です。
なのではじめの内は、時系列が理解できずに
混乱してしまいました。

それにはじめて見る役者さんばかりで
誰がどの役をやっているかも理解しなければならず
役者さんの下にテロップが出てくれれば
楽なのになぁと罰当たりなことを思いました。

まだ2作しか見ていないので当たっているのか分からないですが
岩松さんの作品って、パッと見てすぐに分かりやすい話ではないし
終始笑わそうという感じでもないので
今回も開始20分位までは
何だかよく分からない話だな、
とりあえず安藤さんだけ見て帰れればいいか位な感じだったんですけど
30分を過ぎるあたりから引き込まれてきて
上演時間は2時間弱でしたが
ものすごく短く感じました。
「箱の中の女」に比べれば比較的内容が分かりやすく
セリフがちょっと観念的だけど
考えさせられるものが多かったです。

時間がどんどん遡っていくので
過去にこういうことがあったから
さっきまでのシーンでこういうことだったのかぁと
腑に落ちる感じが結構気持ちよかったです。
「かもめ」というお話を知らなくても
さほど支障はありませんが
セリフで引用している部分があるので
知っていると余計に楽しめる気がしました。

舞台の裏側みたいな場面が多く
例えば、テレビなどで露出が多い俳優が稽古場に来ると
席を譲ったり、挨拶を丁寧にするところとか
芸能事務所との関係で役柄が決まったりすること
なんか現実の舞台裏でもこんなことが本当にあるんだろうなぁ
って面白かったです。

お目当てだった安藤さんは
やっぱり素晴らしくて
間近で見られてすごくありがたがったですが
もっと出番を増やしてもらいたかったです。
安藤さん以外では吉牟田眞奈さんって女優さんが良くて、
出てくるだけで期待感が持てる
お笑い面でかなり引っ張ってました。

結局主役の役者が死んだ理由はよく分からず仕舞いで
彼が、自分が悪い、って言うことで
逆に相手を追いつめていくんですけど
確かにそういうことってあるよなぁって思いました。
自分も弱音を吐きがちな人間なんで
分かる気がしました。

最近よく小劇団のお芝居を観に行くようになりましたけど
まだまだ自分の知らないところで
面白い、隠れたものがたくさん埋まっているなぁって
宝探しに似たものがあります。
これからも素敵な宝に出会えればいいなぁと思います。

毛皮族「小さな恋のエロジー」

2010年12月16日 23時49分50秒 | 演劇
今日は舞台を観に行きました。
仕事が終わって、時間があったので松屋で牛丼を食べました。
近くに「すき家」があるせいか慶応大学が近いせいか
よく並盛250円セールをやってくれていて
今まで3回ほど利用しています。
250円で味噌汁付きっていうのは本当に安いと思います、
3食食べても750円ですもん。

更に時間があったので乗換駅の渋谷でTSUTAYAも覗いてみました。
ビル丸ごとだけあってレンタルされている作品が
他では扱っていないようなものが多くて羨ましく感じましたが
CDとか1週間で新作だと580円もするのをみて
これも渋谷価格かとびびりました。
それにも関わらずレジに長蛇の列ができていたところが
渋谷たる所以でしょうか。

そこから井の頭線に乗り下北沢に来たわけですが
やっぱりここはいけ好かない土地です。
「駅前劇場」という名前だけあって
駅前で階段を上っていくとこじんまりとした受付があり
入場してすぐにお手洗いに寄りましたが
これがドアに鍵もなく、しかも男女兼用で
女性が中に入っていたらどうするんだろう
といなくて良かったですが
中々すごいところです。

会場自体ももちろんこじんまりとしていて
「THE小劇場」という面持ちです。
パイプ椅子で、隣との合間が少なかったので
公演が始まったら椅子を前にずらして
接触を避けました。

そんなこんなで開演しましたが
今まで見た舞台の中で最もエログロナンセンスが強い作品でした。
キャラメルボックスの女性ファンが見たら
卒倒するような内容です。
客席は7割方、男性が多かったのですが
女性客が少ないのは納得でした、
下ネタも多いし
とりあえず乳首だけを隠せばいいという感じで
トップレス状態になることが多く
始めの内は目のやり場に困るほどでしたが
あそこまであからさまにやられると
やらしい気持ちはドンドン無くなってきて
最後の方は笑えるまでに至りました。

この劇団の舞台を観たのははじめてで
10周年記念だからなのか分かりませんが
ラストが派手で、入場料3800円で割りに合うのか
心配になりました。
本編終了後のKARAの「ミスター」やミニライブなど
サービス精神旺盛で2時間30分があっという間でした。

そして主演の町田マリーさんがとにかく気に入りました。
ルックス自体好きなタイプですが
それよりも何よりも声がとても魅力的でした。
「うっかり」妻役で、不倫相手の家にブラジャーを忘れたりとか
様々な「うっかり」をした後に
白目をむく場面があるんですが
その顔が焼きついて離れません。
表情だけであんなに笑わせらるのってすごいと思います。
舞台を観に行くと、
その主演の人をすぐ好きになる病気は治りません。

自分としては細かい所で面白い箇所がいっぱいあったのですが
何だか笑い声が少なかったように感じました。
というか爆笑爆笑できる内容だったのに
それがなかったのが残念なところです。
もう一回観に行きたい位、本当面白かったです。
もっと前からこの劇団のことを知っていなかったことが悔やまれます。
DVDレンタルしていないかなぁ~。


舞台「ジャンヌ・ダルク」

2010年12月09日 20時53分08秒 | 演劇
昨日は舞台「ジャンヌ・ダルク」を観に行きました。
色々書くと言い訳がましくなるので
はっきり書くと堀北真希目当てです。
会場の赤坂ACTシアターは赤坂ブリッツの隣で
よく目にしていましたが
入るのははじめてでした。

席は「特設ステージサイド席」という既設の席ではなく
突貫作業でこしらえたような
おばあちゃんの座椅子のようなクッションが敷いてあって
座り心地はもちろん良くはありませんでしたが
それを補って余りあるステージとの近さで
しかもど真ん中でした。
前から2列目で1列目とのスペースがほとんどなくて
背が高い人が前に座ったら見にくいなぁと危惧していましたが
幸いなことに終演まで空席で
実質1列目と変わりありません。

圧倒的に男性の方が多いと思っていたら
さにあらず、7:3で女性の方が多かったです、
共演の伊藤英明ファンなのでしょうか。
いくらファンでも舞台ということと
1万円以上するチケットの壁は想像以上に高いのでしょうか。

こんなこと言うのも何ですが
内容にはあまり期待していませんでした。
史実って好きじゃないし
しかも外国の作品は名前が覚えづらくて
今もジャンヌ・ダルクとシャルル7世位しか憶えていません。
なんで堀北真希を近くで見れればいいか位の
テンションでした。
それが想像以上に面白かったです。

ステージの奥行きがものすごく広くて
そこを戦闘シーンで100人位のキャストが
縦横無尽で走り回り
普段は立ち回りとかあまり興味がありませんが
今回は至近距離ということもあり
舞台に叩き付けられる生音とか迫力があって
それだけでも楽しめました。
浅野温子や西岡徳馬、田山さんなど周りのキャストもよくて
安心して見れました。

「ジャンヌ・ダルク」のお話は
ミラ・ジョボヴィッチの映画を見ていたので
朧気には憶えていましたが
生い立ちなどははじめて知りました。
ジャンヌ・ダルクという人は冷静に見ると結構つっこみがいのある人で
フランス国土をイギリス軍から奪回するよう神の啓示を受けたんですが
その為にイギリス軍を殺害していいと
神が言うのもおかしな話だし
基本、旗を振っているだけで敵にやられないというのも
見ていて笑いそうになりました。
あと魔女じゃないことを証明する為に
「処女検査」というのを受けるはめになるのですが
そんなの見て分かるもんなのかと不思議でした。

でもこの揺ぎ無い思い込みのすごさっていうのは
現代社会でもあることなんだと思います。
自分はもう一生、神の存在を認めることは絶対にないんですけど
その存在をまごうことなく信じられたら、それはとても幸せなことだと思います。
結局、真実より自分がいかにそれを真実に思えるかが大事で
劇中で「ジャンヌが勝てるというと勝てる気がする」というセリフが
ありましたが、人のモチベーションとか勢いって
そういうものだと思います。

そのジャンヌ・ダルクを演じた堀北真希ですが
その一途に思い込むところに共通点があると思います。
彼女を見ていると、例えばこの仕事で
モテたいだとかお金持ちになりたいとか
そういう野心的なことを全く感じません。
演技が上手いとか美人とかではなく
一番の長所はその生真面目さにあると思います。
それが心を打つのではないでしょうか。

昨日見ていて1ファンというよりも
家族の一員、例えば妹や娘が演じているのを鑑賞しているような
カーテンコールが終わったときには
本当によく演じたね、っていつもとは違う感覚がありました。
もし自分に娘がいてあんな舞台を見ることができたら
死んでも後悔しないだろうなぁと思いました。

ステージまですごく近かったので
目線がときたま合うことがあって
他の人がライブとかでそういうことを書いていると
勘違いしちゃってるなぁって笑っちゃうんだけど
こと自分のこととなると絶対に自分の方を見ていると
勘違いしてしまうのは人間の愚かさでしょう。

とりあえず今一番女優さんNO.1に躍り出ました。
もし次回2万円する舞台でも行っちゃうんだろうなぁ、
あわよくばもう一回行きたい位です。
来年は蒼井優と長澤まさみの舞台も決まっているので
そちらも楽しみです。

セレソン東京DX「くちづけ」

2010年10月24日 18時15分07秒 | 演劇
秋も深まり、肌寒い季節になりました。
そのせいか最近調子があまりよくありません。
体調から言うと、どこが痛いとか風邪をひいたわけではなく
しかし起きていてもエンジンがかからないというか
低空飛行を続けている状態です。

精神面では、些細なことでも
常に悪い方向へ考え込んでしまうプチ鬱な状態で
いかんともしがたい状態です。
対処法は寝るかお風呂に入るしかありません。

そんな不安定な状態で取り溜めていた
「リリィ・シュシュのすべて」を観ましたが
30分で停止ボタンを押しました。
蒼井優が登場するまで持ちませんでした。
最後まで観てないのに、申し訳ありませんが
どこが面白いのかさっぱり分かりませんでした。
元々学生青春ものは好きじゃないけど
奥が深そうに見せようとする魂胆が
すすけてみえて何か嫌でした。

その後にセレソン東京DXという劇団の
「くちづけ」という舞台を観ました。
軽度の知的障害者グループホーム「ひまわり荘」に
漫画家の「愛情一本」とその娘「マコちゃん」が入居してきて、
そこでの生活を描いた作品です。
障害者への差別や、制度が抱える問題点など
笑いの中に上手く散りばめられていて
考えさせられる内容です。

健常者でも普通に生きていくのが辛いこの時代に
障害者の人を支える余裕がなくなっている現実、
この先、それが緩和されていくかどうかは
はっきりいって分かりません。
多少、心や現実の関わりを大切にしようとする雰囲気が出つつありますが
日本全体を覆うギスギス感にそれが勝てるかは
甚だ疑問です。

劇中では、親や肉親などの世話する人がいる間はいいが
その人たちがいなくなったときに
自立できない人は、ホームレスや犯罪者になる人が多いと指摘しています。
「愛情一本」がガンに侵され自らの余命が短いことを知ると
将来を案じて「マコちゃん」を
自らの手で首を絞めて殺害してしまいます。
そこまでしなくても、と感じる人もいるかもしれませんが
自分はこの行為には肯定的で
「マコちゃん」を一生引き受ける覚悟が無い人は
軽々しいことは言うべきではないと思います。

実際にあった事件がベースらしいですが
おそらく当時ワイドショーなどで
無責任なコメンテーター達が好き勝手なことを言ったかと思います。
どの事件でもそうですが、
あの放り投げのコメントを聞くとすごくイライラします。

番宣で「一番泣ける劇団」って煽っていたので
逆に泣くまではいきませんでしたが
夜寝る前まで色んなことを考えさせる舞台でした。
この劇団の作品を見るのは初めてで
本当は劇場で見ようかと思っていました。
でも入場料の6000円で迷ってしまい
時に流されて公演が終了してしまいました。
今回はWOWOWで放送されたので助かりましたが
観なかったら後悔するところでした。

「マコちゃん」役の加藤貴子さんは
野田秀樹の舞台「半神」に出演したときにはじめて知って
それ以降もドラマなどで見かけると
気になる女優さんで
今回の「マコちゃん」役は当たり役だと思いました。
とても40歳とは思えないルックスと声質で
ピュアな役柄を上手くこなしていました。
舞台はあまり出ていないみたいで
これからはこちらを主戦場にした方がいいのかなぁと思いました。

舞台「W~ダブル~」

2010年08月28日 20時18分11秒 | 演劇
先日、チケットを買っていたのに関わらず
度忘れしていて見に行けなかった舞台に今日行って来ました。
ヤフオクで2200円で落札して
有楽町駅で受け渡しということで準備していたら
045ではじまる見知らぬ着信番号が。

てっきり今日の取引はないことに、という困った電話かと思って
電話を受けたらクレジットカードからの連絡でした。
ネットゲームで1万円と100円の決済があるが
心当たりはあるかという内容でした。
全くもって身に覚えがないので、その旨伝えると
あっけなく了解して取り消してくれました。

何をもってこれが怪しいか分かったのかは
教えてくれませんでしたが、昨日つかった食事の代金なども
きかれたので、正直にそれは自分で使いました、と申告しましたが
もし知りません、って答えたら
これもないことにしてくれたのでしょうか。

こういう不正利用をされる心当たりも尋ねられましたが
必要なとき以外は持ち出さないし
どこか見知らぬ場所でカード情報が漏れているのでしょうか。
結局、このカードは使用停止にしてもらい
新しいカードが届くそうです。
ところでこのカードをネット決済、引き落とし用の
メインカードで使っていたので
その取り消し作業をしなくてはならなくて
これがまた一苦労しました。

昨日、夢のような時間を過ごした反動でしょうか、
何とも困ったことになりました。
まぁそれを終えて、有楽町駅に着き
無事にチケットを受け取ると
その足で会場に向かいました。
「ル テアトル銀座」というこじゃれた感じの建物でしたが
椅子の幅が狭くてちょっと太めの人が座ったら
両脇の人に体がぶつかるほどで、
しかもつくりがよくないのか
長時間座っていると腰が痛くなってしまい
何度も座りなおしてしまいました。

とりあえず舞台は10列目以内で見ないとダメかなぁと思いました。
今回は21列目で、全体はよく見渡せるんですけど
それならばテレビでも味わえるし
生の迫力があまり伝わってきません。
そもそも、出演者の堀内敬子さんと中越典子さん見たさで
行ったこともあって、その点でもいかんせん後ろすぎました。
細かい表情の変化などで楽しませる部分も多く
そこもよく見えませんでした。
結構大きな会場だったんですが、
マイクをつけないで普通のセリフで
ここまで声が届くのは大変だと思いました。

堀内さんの特徴は声にあると思うんですけど
生でも堀内さんがしゃべるだけで何か起きるんじゃないかって
期待させる感覚がたしかにありました。
中越さんもこういっては何ですけど
しっかりした演技をしていて
何かしっかりした女優さんになってきたなぁという感じです。
男性陣は橋本さとしさんと山西惇さんという芸達者なお二人で
キャスト的にマイナス点は全然ありませんでした。

ストーリー的にも自分が好きなタイプのお話だったんですが
最後の謎解きの部分に差し掛かると
何かこの結末知っているぞ、と思い始め
記憶を探っていると2、3年前に観に行った「罠」という舞台の
ラストと丸写しでした。
どうも原作が同じらしく
前半部分は多少脚色していたので気づかなかったようで
でもそれ位、気づけよ、と自分に落胆しました。

せっかく銀座に来たので見終わった後、
銀ぶらして、話題のマイナス2℃のビールの行列や
ブランド通りを見て、もう一つの目的の
ソニービルに向かいました。
沖縄の美ら海水族館フェアでサメやエイ、ウミガメの水槽や
大水槽の中を撮影した3D映像館など楽しみました。

劇団M・O・P最終公演「さらば八月のうた」

2010年08月16日 19時46分17秒 | 演劇
劇団MOPは2004年に、新聞か何かで紹介されていて
調べたら、当日だと半額サービスがあるというのでどんなもんかと、
もしつまらなくても3000円もしないし
という軽い気持ちで観に行ったのがきっかけです。
正直、ものすごくハマった感覚はなかったのですが
それから足掛け7年、毎年足を運んでいて
今回で解散してしまうとのことで
どうせなら東京最終日に行きたい、ということで
日頃のチケット調達力を駆使して席を確保しました。
定価でチケットを買ったのは今日がはじめてです、すみません。

あらすじ

25年続いたラジオ番組にある曲を探して欲しいとのリクエストがあった。
どうしてもわからず、1年後番組終了の最終日にその由来が明かされる。
その歌は毎年八月に集まる、八月会の最後に必ず歌われる歌。
「別れの歌」を巡る人々の、戦前から2010年8月に至るまでの様々な物語。

毎度毎度の他の方のブログのものを頂戴いたしました。
こういうのって無断で転載してもいいものなのかしら、
いつか訴えられるんじゃないかってちょっとビクビクしています。
解散公演ということを差し引いても
今まで観た劇団MOPの舞台で一番好きなお話になりました。
キムラ緑子さんは本当に上手かった!
ラジオDJ役なんですが、
あの妙にテンションの高いDJぶりが面白くて
友近や柳原加奈子も演じることが多いのですが
やっぱりラジオのDJには独特のしゃべり方ってありますよね。

あらゆる箇所に伏線が張ってあって
それを最後に解き明かす形になっていますが
特にその謎解きが重要なわけでなく
あくまで物語自体がよく出来ていて
余計に解散してしまうのはもったいないなぁと。

劇が終わった後に恒例で
劇団員全員がバンドになって演奏するのですがそれを聞いていて、
こんないいチームなのにこれが最後なんて・・・と
思わず涙が頬を伝いました。
今まで映画はおろかライブでも舞台でも泣いたことなかったのに
自分でも不思議な気分でした。
そしてその最後の演奏が終わると
一人、また一人とお客さんが立ち上がり
スタンディングオベーションになりました。
舞台でこうなるのははじめてだったし
MOP的にもはじめてスタンディングオベーションだったそうです、
またそれを聞いて、涙が出てきちゃったんですけど。

一回出演者が掃けて、
10分後にサイン色紙やこれまでの公演の小道具、
主宰者のマキノさんは台本のプレゼント抽選会がありました。
自分はもちろん外れてしまったんですが
それでよかったと思います、
もっと古くからのファンに当たった方が
プレゼント達も報われることでしょう。
最後の最後に、三上さんのお嬢さんが舞台に登場し
マキノさんを無視したり足を踏んだり
笑いを起こしてお開きになりました。

その後は、役者さん自らが物販コーナーで販売員をしていて
思わずパンフを買ってしまいました。
駆け出しの劇団ならまだしも
これだけ実績のある人たちがこういうことまでしてくれるなんて
もう二度と見れないんだなぁと考えると
また目頭が熱くなってきます。
会場を出るときにポストカードも貰って
やっぱり来るのは最終日に限るなぁなんて
少し冷静になって帰りの電車に乗り込みました。

今まで本当にありがとうございました。

ヨーロッパ企画「サーフィンUSB」

2010年08月12日 18時14分15秒 | 演劇
前回公演の「曲がれ!スプーン」が面白かったので
今回も行ってみました。
会場は下北沢の本多劇場で、老舗の劇場です。

下北沢のイメージを表現すると
「えぇ~、私、化粧もそんなにしないし、古着しか着ないんです。
飾らない性格なんで男友達多いんですけど、全然モテないんですよ~」
と自分が可愛いのをしっかりと自覚している女の子に
何気に自慢されているような心持ちになるのは
ひねくれているせいでしょうか。

えぇ~と、あらすじは毎度面倒くさいので
他の方のブログをそのままコピーで・・・

あらすじ
「水の7年」で水位が異常なまでに上がった世界。そこで生きていくサーファーの男性達に感化され、自殺を思いとどまった女性。
食べ物一つにも感謝し、波と過去の産物を見つめながら彼らと生きていく中でそれに反するようなネットワーク社会「akibaA」の仮想空間の営業担当と出会う。彼らはサーファーの面々にUSB付きのサーフボードを渡し、彼らのサーフっぷりを世界の人々が仮想空間を通じて体験すると売りこんでくる。
最初は反発していた彼らも、お金や見栄や競争意識に駆り立てられ、のめりこむ。ついには、負の生き物と言われた人魚になろうとするまで。
サーフィンによって自己を見出し、彼らによって新しい生き方を教えてもらった女性は、その流れに反発するも……。

今日撮影日で数台カメラが入っていました。
WOWOWも入っていたので後日放送されそうです。
そして結果から言うと、WOWOW放送があるなら
別に行かなくてもいいかなぁっていう感じでした。
面白くなるまでにちょっと時間が掛かるのと
上演時間が80分程度で、
えぇここで終わっちゃうの~と拍子抜けしました。

サーフィンまでもバーチャルで体感してしまおうとする
批評めいたものも織り込んでいますが
そこは何重にもオブラートに包んであって
毒々しくならないようにさらっとさせてます。
思うにここを強調させて現代社会への警鐘するような方向にすると
女性ファンが離れていくでしょう。
キャラメルボックスや宝塚、劇団四季のような
ファンタジー感の強い舞台に女性客が多いのは
現実的なドロドロとしたリアル感を見たくない
心の現われのような気がします。

そんな感じであまり収穫のない舞台鑑賞でしたが、
もし自分が劇団に入るなら絶対この劇団に入ります。
なんていうか舞台上で緊張感がいい意味で全く感じられないし
公演前も、これは面白いんじゃないとか言いながら
笑って稽古しているような感じがするんですよね。
脚本・演出の上田さんからして
この人絶対怒鳴ったりしないだろうなぁって。
舞台の演出家って怖いイメージしかないんですよね、
蜷川幸雄・野田秀樹は言うまでもなく、
一見厳しくなさそうな松尾スズキも
ムスッとして厳しいこと、チクリと言いそうだし
上司は厳しくない方がいいですよ。

第1回ブス会*「女の罪」

2010年08月04日 18時41分23秒 | 演劇
「イニシエーション・ラブ」という小説を読みました。
95%は恋愛小説です。(あと5%がミソなのですが)
読みやすく、下手な2時間ドラマを見る位なら
絶対こちらの方が面白いです。
とにかくこの小説を読むと
女の人は怖いなぁ~って思います。

それで今日はタイトルにあるお芝居を観に行きました。
会場はリトルモア地下という文字通り、ビルの地下にあり
階段を降りて中に入ると
およそ20畳程度のせっまい会場でした。
席も3列目までは座布団が敷いてあるだけで
それも座布団同士の隙間が一切なく
ちょっとメタボな人が座ったらはみ出るほどの小ささで
どんなに身を狭めても、隣の人と腕が当たってしまうほどでした。
椅子のある4列目以降にしようかなぁと一瞬思いましたが
貧乏性なもので1番前の席にしてしまいました。

幸いなことに隣の人が細身の女性で助かりましたが
これが汗かきのワキガ男性だったら
舞台どころではなかったでしょう。
今まで見た舞台の席では一番劣悪な環境で
これでつまらなかったら只じゃおかないぞ、と
開演までの時間を過ごしました。

タイトルからしても想像つくように
出演者は女性5人だけです。
これは想像なんですけど、
男性が一人でもいる場合と女性だけのときでは
話している内容やそのグループ内の微妙な関係性って
変わってくると思うんですよね。
前情報だとそういうのを浮き彫りにしていくお話らしく
興味があったので観に行くことにしました。

結果からすると観に行ってよかったです。
あるスナックの閉店後が舞台で
そこのママや常連客、たまたま入った客などが
絡み合ったお話でしたけど
いわゆるガールズトーク炸裂でした。
性的な話も多かったのですが、全てが下ネタというわけでもなく
セックスレスだとか不倫だとか
社会的につながる内容が多かったです。

笑わせるセリフが結構あってもっと笑いたかったけど
下ネタってことと、息が隣の人にかかるんじゃないか心配で
大っぴらに笑えないのが残念でした。
役の上で20代役が2人いて初めは仲良く話していたんですけど
内一人が30代の人とあることがきっかけで
仲良くなってしまうと、
つまんなそうに拗ねてしまうところなんか
細かいけどリアルだなぁっと感じました。

女性のお客さんもいらっしゃったんですけど
どういった目線でこういうお芝居を見ているのか
気になりました。
多かれ少なかれ女性同士だったら
こういう微妙な関係になることもあるだろうし
それって自分たちのことを言われているみたいな風に
思わないのかなぁって自分なんかは思ってしまうんですけど。

あと自分と同年代の設定の主婦がいるんですが
YUIのことを「浅香唯」、
チャットモンチーのことを「どこかのラップグループ」と
勘違いするシーンがあって面白かったんですけど
これってこの年代の人は
こんな音楽は聴かないってだろうという認識からくるんだと思うと
途中から悲しくなってきました。

本当に良かったんだけど、
いかんせん上演時間が1時間15分位で
これからってとこで終わってしまった気がしました。
一人一人もっと掘り下げてほしかったんですが
あの座席じゃあれ以上の時間、座っているのは限界だったし
仕方がないのかなぁって。
あとオフ会と称して上演後にトークショウがある会もあるみたいで
そちらも楽しそうです。
次回公演のときは、もうちょっと大きい会場がいいかなぁって
思いました。
まぁ小さいのも小さいなりに良さはもちろんあるんですけど。

劇団、江本純子「婦人口論」

2010年07月24日 18時32分32秒 | 演劇
ある日の夕刊で、この舞台の記事が載っていて
演出の江本純子さんのインタビューを読んで
面白そうだなぁと感じ、行くことにしました。
とりあえず「婦人口論」っていう題名が気に入って
主役が馬淵さんが好きなので
期待できそうというのも足を運んだ大きな理由です。

東京芸術劇場はドアtoドアで30分の場所にも関わらず
今まで数えるほどしか中に入ったことがありません。
広場では、フラダンスフェア開催中で屋台やらすり抜けて会場に着くと、
野田秀樹演出の「ザ・キャラクター」の出演者の顔が
貼られていました。
同時刻でそちらも開演するみたいで時間があったので
そちらの入場口にも覗いてみましたが
女性2人組が多かったです。

片やこちらは男性も女性も1人の人が多い感じで
思うにお芝居に誘うのって結構リスキーで
例えば野田秀樹や三谷幸喜とか名前の知れている人の舞台なら
有名人も出ているし、たとえ話がよく分からなくても
多少は大目にみてもらえるかなぁって気はしますけど
そんなにメジャーじゃない舞台だと
面白いか面白くないかのみが判断材料で
しかも下ネタをはじめとする過激なセリフで
こんなのを面白いと思うこちらの人間性までもが疑われる恐れもあり
これを機に絶交されることもあると思うのは考えすぎでしょうか。

小ホール1という文字通り、小さい会場で
雰囲気もあまりなくお世辞にも舞台を楽しむのに適した劇場では
なかったです。


あらすじ(他の方の日記のをパクりました。)

暗闇を体験するツアー「トラベル・イン・ザ・ダーク」。
招待券があると参加を呼びかけたユカリ(馬渕英俚可)、
ユカリの会社の後輩のユカコ(初音映莉子)、
ユカコの同僚のユカ(野村恵里)、
ユカリの友達エミ(澤田育子)、
エミの“彼氏っぽい(でも彼氏ではない)”祐一郎(津村知与支)
の5人が集まる。

まず、招待券は一枚しかなく割り勘だったことで口論が始まる…。
そして暗闇での呼び名で一悶着…。
そんな気まずいムードが充満する中、
盲目のツアーコンダクターのアッ君(ノゾエ征爾)に引率されて、
暗闇体験ツアーが開始される…。


結果からいうと、ものすごく自分好みのお話で
ここ数年の中でもかなり上位にくるほど面白かったです。
完全な暗闇の中を、盲目の人が案内するというのが
シュールでいいし、
セリフで笑わせる部分が多かったです。
盲目の人への差別的な所のブラックジョークも多少ありますけど
こういうテレビでは放送できないような部分がある方が
生の舞台で見る価値があると思います。

なんといってもキャスティングが良くて
6人全てが効果的でした。
初音さんははじめて見る女優さんでしたが
すごい美人でびっくりしました。
馬淵さんは一応主役扱いみたいでしたが
セリフも多くなくて特にそういう雰囲気が薄く
KYな所をもっと誇張して笑わせてもいいのかなぁって感じました。

今回が4回目公演とのことで過去の3作も見たかったです。
同じテイストの本谷さんは最近、
なんか高尚な方向に進んでいっているような気がして
個人的にはこういうあまり深いことは考えないで
楽しい方が好みです。
それは薄っぺらいということではなくて
難しい話はとりあえず脇に置いて、楽しみましょうよ、というか。

薄っぺらいといえば今年の26時間テレビも
ヘキサゴンファミリーが軸ということで全く見る気もありませんが
「VSネプリーグ」っていくらなんでもどうなんだろうと。
さんまと中居のコーナーも紳助が絡むようになってからは
あまり面白くないし、つまらないなぁ~。

全ては演技

2010年07月21日 18時37分50秒 | 演劇
今日、京極夏彦の「死ねばいいのに」を読み終わりました。
渡来という青年が、殺された鹿島亜佐美の関係者から
彼女のことを聞き出す、というのが話の筋で
職場の上司、母親、アパートの隣人、恋人、などに
会って話を聞くわけですが
みんな亜佐美のことはさておき、
自らの恵まれない境遇と言い訳ばかり話すので
そんな彼ら渡来が「死ねばいいのに」と告げるのが
共通のパターンです。

題名のわりには中身はそれほど衝撃的でもなく
好きなタイプの話だったので苦痛なく読めました。
この小説は電子書籍として日本の新刊としては始めて
配信されたお話でもありますが
i-padでこれを読まれた方もいらっしゃることと思います。
紙の本のただの代わりとしては電子書籍は魅力的には思いませんが
これが音声で読んでくれるとか
その場面に応じた効果音が流れてくるなどの
付加価値がついてくれば、それはそれで面白いような気がしますが・・・

この小説のように関係者にインタビューして
一人の人物を浮き彫りにしていく方式は好きで
何がいいかってストーリーが分かりやすいって。
風景描写とか場面描写とか想像力がないので
ほとんど理解できないし
この人はこういうことを考えている、という思考描写に興味があるので
インタビュー形式は自ずとそれ中心にならざるをえないというか。

そこでAという人からは、あの人はとてもいい人でした。って
しかしBの人からは、あいつほどひどい人間はいない、とか
その人によって印象が違うのが面白いところです。
でもそれは作り話の中だけのお話じゃなくて
現実社会でもあり得ることで
それは人の多面性によるところが大きいのかなぁと思います。

「爆問学問」で野田秀樹が言っていましたが
人間って生まれてからずっと、演技して生きているというのは
本当にその通りだと思います。
暑かったら汗を流して、寒かったら体温を逃がさないように
身体が変化するのと同様に
そのシチューエーションで己を変化させていくのは当然だし
素の自分だけで生きていくのは、
体温調節ができない身体のように
病気に近いものではないでしょうか。
だから自分探しなんて全くもって意味ないし
たとえ自分が見つかったとしてそれで生きていくなんて
できるわけがありません。

よく切羽詰ったときにその人の地がでるといいますが
あれは演技している余裕がなくなるからです。
自分は緊張するときとか怒られたときとかに
ドラマのワンシーンのように演技していたいとよく思うんですけど
これが中々簡単そうで出来ません。

その「爆問学問」で野田秀樹の門下生みたいな人たちが出ていて
爆笑問題の太田が「君たちはたぶん(芝居だけで)食っていけないだろう」
って言っていて、それは自分も舞台を観に行く度、よく感じることで
他にもバイトとかしてやり過ごしているでしょうが
お金がないのはしょうがないとして
舞台を行う際は、中心キャストはほとんど名前が知られた人ばかりで
主役なんか一回も舞台をやったことがない人が
ポンと決まったりするのって本心ではどう思っているんだろうなぁ、って。

セリフも出番の数も全然違って、ギャラも当然違っていて
でも気楽に出来る芝居なんてないと思うんですよ。
4~50歳になって注目を浴びることが分かっているならば
頑張りようもありますが、不安だろうなぁ。

何か演技が上手い下手というより
キャラクター勝負みたいなところが強いようなきがするんですよね、
同じセリフでも古田新太がしゃべると必ずウケるというか
(別に古田新太が嫌いとか悪いとかではないです)
そうお客さんに刷り込ませるのも実力の内かと思いますが
そうするには主要キャストにつかないと一生無理ですよね。

あとその門下生たちにツイッターやっている人はいるか、って
聞いたら誰もやっていませんでした。
何でも芝居で表現しているからわざわざツイッターで
表現しないでもいいということで
これは結構興味深い話でした。
ツイッターもブログも他の人に向けて表現しているんですよね、
それをネット上でなく生の場でしていくのが正しいんじゃないの、って
確かにその通りかもなぁって思いました。

エンゲキロック プロペラ犬×筋肉少女隊「アウェーインザライフ」

2010年06月10日 00時03分35秒 | 演劇
去年の年末にプロペラ犬の「サボテニング」を見たときに
今回の公演のチラシが入っていて
筋肉少女隊って聞いたことないし
初めはあまり行く気にはなりませんでした。
その後、正式に概要が発表され
指定席が8500円という時点、これゃないなぁと
予定から外れました。

チケットが発売されて間もなく2階立ち見席が3000円ということを
知ります。
ライブでは立ち見は当たり前ですけど
舞台で立ち見だとさすがに足が辛いんじゃないかと
でも指定席に半額以下というのは
かなり魅力的だなぁと迷っていたところで
日替わりゲストが登場するとのことで
行けそうな日にバナナマンの名があったので
不安半分でチケットを買いました。

会場の赤坂ブリッツに行くといつも赤坂の雰囲気に呑まれて
「浪人生みたいな身なりで、こんなところに来てすみません。」的な
卑屈な気持ちになるんですが
ちょうど劇場の前で今日は「最強ラーメン列伝」という
催し物が行われていて
これが800円もするのにプラスチックの小さい器の
人気店のラーメンをありがたく食べているのを見て
やっぱりみんな人間だね、と心が軽くなりました。

会場に入るとまずパンフを買いました、
チケット代をケチったせめてもの償いです。
立ち見なのでライブみたいに隣も後ろも人がいてキツキツだったら
嫌だなぁって思っていたら
きっちり整理番号で区画されていて、
隣の人とのスペースは相当あって、手すりもあって
そこによっかかれる予想よりはるかに居心地のいい空間でした。
指定席で、両隣が太った人に挟まれる位ならこちらの方がマシです。

ステージも全体を見渡しやすく視界もよく
3000円ならかなりお得感があります。
立ちっ放しは辛い時間帯もありましたけど
ステージに集中しているときは気にならないし
思ったほどは足も痛くなりませんでした。

会場が赤坂ブリッツとはいえ生演奏するとは思いませんでした。
しかも曲数もかなりあって、全部筋肉少女隊の楽曲らしかったですが
1曲も知らなかったので、そこらへんでシンパシーを
感じられなかったのは残念です。
歌は出演者が生で歌っていて
水野美紀は曲数も多く、よく毎日これを上演できるなぁと驚きです。
というか月9をはったこともある有名女優が
ド下ネタとか芸能界のタブーな話や
あられもない格好すること自体が奇跡的ではないでしょうか。

変な話、こんなことをしなくても
今度上映される「踊る大捜査線」に出て
番宣でバラエティとか出ていれば
はるかに稼げるし楽なわけですよ。
それを自ら旗揚げして、裏方の仕事もこなすことは
尊敬に値します。
その「踊る大捜査線」もネタにしてましたし。
率先して汚れ役を受け持って、
他の出演者も「水野さんがあれだけやっているんだから」と
モチベーションが上がると思うんですね。
職場でも、とやかく言うだけで行動しない人の言うことを
聞こうとは思わないし
こういうことって案外重要です。

他のキャストも良くて、特にソニンは適役でした。
ゴマキの弟がやらかして、その余波で宙ぶらりんな状態になって
「うたばん」で一人ドミノをやらされたり
ひどい仕事をさせられて
でも舞台で芽が出て、
つんくファミリーでも数少ない生き残り組に入れたことは
もっと評価されていいと思います。

笑い95%、ほろり5%といった感じで
見終わった後に何か考えさせるようなお話ではありません。
故井上ひさし氏が見たら悲しみそうな脚本です。
でもその場でどれだけ楽しませられるかが
一番大事ですよね、
そういった点ではレベルの高いお芝居です。

若い女性が多かったのは日替わりゲストのバナナマンのせいでしょうか。
こういう短時間の勝負ではヒムゴン(日村)の
インパクトで笑わせます。
とりあえず山下達郎が見に来ないことを祈っています。

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