夢発電所

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NHK/闘うリハビリⅡ

2009-02-16 15:06:54 | つれづれなるままに
 NHKの再放送番組だろうか。「闘うリハビリⅡ」を見た。脳卒中後遺症の患者さんとその家族の病気との闘いの日々である。私の実母が当事者でもあり、今現在病院でのリハビリに対峙している最中である。そういう意味で何だか他人事では見ることができなかった。
 病院でのリハビリは往々にして訓練室だけのリハビリになりがちである。退院後の日々が、現実的に問題なのである。訓練室と家庭との違いが、やる気をなくさせてしまうことが多いのも現実である。専門家である医師や理学療法士が必ずしも患者一人一人に十分向き合えないのが日本の医療の現実ではないだろうか。機能低下をさせないための手立てはあるのか。私が特別養護老人ホームのスタッフだったころを振り返れば、日本のことに北国の家庭生活は寒さとの戦いでもあることを思い起こさせられる。11月から4月までは雪や寒さで家庭内に閉じ込められてしまうのだ。寒くて布団から出られない人も何人も見てきた。そして、何よりも患者本人が自分の病後の生活を具体化できないでいることが最も大きい課題かもしれない。
 番組の最後の方になって初めて、患者のできることややってみたいこと(行ってみたい場所)などを聴く医師がいた。患者自身が動くきっかけ(動機)があって、初めて、生活が変化することを見事に表現していた。これまでのリハビリは、患者のできないことばかりを並べ立てて、やる気をなくさせていたのかもしれない。
 われわれの事業所での障害者観も、まさにここが大切なのではないだろうか。その人の楽しみや関心、希望を十分把握することによって、その人自らが動き出すことこそ大切な自己実現につながるのだ、そう思いながら休日を過ごした。

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2 コメント

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原点 (りんご)
2009-02-19 21:08:22
>番組の最後の方になって初めて、患者のできることややってみたいこと(行ってみたい場所)などを聴く医師がいた。

すべての事柄に通じることと思います。

お花でも、お茶でも、お料理でも、すべて
極めようとすると違うことをしているようでいて最終的には同じような勉強をすることになります。

このお医者様はきっと自分が医学の道を学んでいる時に気づかれたのかも知れません。


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りんごさんへ (なりたはるみ)
2009-02-20 09:13:32
 当事者本意こそが大切なことなのでしょうね。どうしても医師の側や看護(介護)者の側の都合や思いが先行すると、当事者(患者)は相手の土俵に立たされがちです。自分の意向(生活)が反映されてこそ、退院後の生活につながっていくように思いました。それを尊重できることが、専門性だと思います。
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