夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

NHK衛星第二「SOUND+1]日野皓正

2010-01-23 07:39:41 | つれづれなるままに
 北海道の間もなく統廃合となる中学校を、プロのミュージシャン・日野皓正が尋ねそして思い出に残るジャズ演奏会を開催するまでを描く心温まる番組。
 日野が交流の食事会で中学生たちに様々な質問を受け、日野は答えた。
 ・どんな中学校時代をすごしたのか?
 「中学校から米軍キャンプに出入りして、大人のミュージシャンのバンドボーイとして働く傍ら、へたくそながらラッパを吹いた」
 ・プロになるにはどうすればよいのか?
 「人の何倍も練習しないと一流、二流のプロにはなれない。自分も多摩川で、唇が切れて血を流しながらも吹き続けた。」
 
 練習の最初に日野は中学生のジャズクラブメンバーに問うた。「ジャズってなんだろう?」「自由にスイングすること・・・」
 「ジャズは音楽。楽しくなければならない。もともとの音楽は作物を作って豊作になると神様に感謝して喜びの気持ちを伝えるところから始まっている。ジャズを演奏したら次の日にまた「ようしやるぞ!」って言う元気が出てくるようになれるものをいう」
 形だけではなく、魂が大切だと日野は中学生達に伝えた。そして「死に物狂いでやれ!」と言った。
 こうして中学生たちの練習に火がついていく。言葉だけではなく、日野の生き様やトランペットで「こういうもの!」と示すことで、子どもたちの目の輝きが変わっていくような気がした。
 楽しく演奏するためには、辛い練習をクリアしなければならない。そのことを身をもって知らされていく中学生たち。
 そして最終日のコンサート。1,000人の市民が会場を満席にして詰めかけ、熱気ある演奏が続いた。この興奮と感激の記憶は、恐らく彼らの生涯にわたる財産になるだろうと思う。音楽だけではなく、すべてに通じる魂のありかた生き方を教えてくれている気がした。

 私もかつて東京オリンピックで金メダルを取った猪熊選手にあの日会っていなかったら、きっと生まれ故郷を出てみたいという思いを持たなかったかもしれない。小さい人でもこんなに強く慣れるんだということを身をもって教えてくれたあの日。「継続は力である」というが、「願わなければ叶わない」ということも大切なことではないだろうか。
 そんな感動を感じた番組でした。

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