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ロック音楽界に於ける最高のヴォーカリストって誰だろうとよく考えるのだが、私はどうしてもそれはミック・ジャガーだと思う。この場合のヴォーカリストとは基本的に殆ど楽器を用いないで歌に徹している人。しかし、こうも考える。もし、ローリング・ストーンズを離れてソロだったとしたら今のミックはあったたろうかと、同時に誰かミックと組んだだろうかと・・・。あのデビュー当時のミックの音が少し外れている歌い方がストーンズサウンドと微妙なマッチをしていたわけで、要はアイツは音程が不安定だからブライアン・ジョーンズ以外が一緒に組んだだろうかということだ。そこへ行くと、所謂、私の中ではロック界を代表するヴォーカリスト2番手グループになるのが、ロジャー・ダルトリーとこのロッド・ストュアートである。
そのロッドであるが、彼の場合も決して声が良い訳ではない。彼はクラシックやジャズという領域では大成しなかったし、それは、冒頭に書いたミックの起用環境と同じである。しかし、なんとも雰囲気を持っている人であるし、喉が枯れてもメッセージを伝えるんだという強い意志をロック音楽に持ち込んだ人で、そういう意味からすると、女性ヴォーカルのジャニスと同様である。つまり、ロック音楽が受け入れられた土壌には、クラシックのように完成度の高い音楽であったり、ジャズの様にリズムで魂を揺さぶられるようなサウンドの要素以外に、強い言葉のメッセージが重要視された訳で、その流れを考えれば近年のリリック重視もその傾向だということが分かる。ところで、そのロッドなのだが、では、彼の最高のアルバムはなんだうと考えると、これまたなんとも悩んでしまう。私はヴォーカリストとして一番好きなのは、ジェフ・ペックの「トゥルース」に於ける彼のパフォーマンスであるが、これはペックという最高のギタリストのアルバムに於いて、ペックを引き立たせるためのヴォーカルであるが、なんともそのメッセージが伝わってくる。しかし、そう考えるとこれだけのヒット・メーカーなのに、1枚のアルバムというと実に難しく、多分、彼の場合は企画物のベストアルバムが一番良いのではないかと思う。これは悪い意味ではなく、それなりに時代を牽引し、その都度強いメッセージを送り続けているということだ。そしてそういう意味からすれば、この表題のアルバムが最高に良いのだと思う。しかも1曲目にシングルに於いて最大のヒットになった「今夜きめよう」が入っている。同時にロッドの曲でも一番好きなのがこの曲で、兎に角、まずイントロのギターとキーボードが短い中にも引きつけられ、すぐそのイントロの余韻を壊すことなくロッドが入ってくる最初の20秒足らずで、この曲は音楽史上に残る名曲となってしまった。あとは4分間、ロッド特有の世界である。彼は本国イギリスでもコンスタントにヒットチャートを賑わせてくれたが、全英・全米両国で1位になったのはたった2曲。あの名曲「マギー・メイ」と、ディスコサウンドの愚作「アイム・セクシー」だけで、この曲はアメリカで8週間も1位を独占していたのに比べ、本国では3位止まりだった。だがこのアルバムジャケットを見ながら、針を落として(発売当時、レコードにはあの感動があった・・・)最初のイントロがジャケット風景にマッチしたという点で、同時にこのアルバムは良いという評価を下したファンが多かったのだと思う。私は確実にそうだ。
ロッドはファッションやライフスタイルも注目されたが、私はそれよりも70年代に彼ほどの人間が然程商業音楽に傾かなかったことは評価している。というより、プロモーターの方が彼の動性に翻弄されていたのかもしれない。ロックの三大ヴォーカリストは、ローリング・ストーンズのミックという意味でいえば、「3R」で、つまりもRとはROCKなのである。こじつけだが・・・。
こちらから試聴できます
3Rに、ロバート・プラントを入れてないっていうのがtakaちゃんらしい??
もしかして忘れた??
まさか、ロバートが別格??
(んなことないわよね、尊敬するロジャー・ダルトリーが入っているものね)
よく気が付きました。
見落としてました??
んなわけなくて、これは話すと長い。
Rをローリングストーンズのミックなんて回りくどいことを言わずにって思うでしょ?
そこが難しいが、ロバートも同じ理屈で、ゼップのロバート・プラントなんですね、基本。
そんな感じです・・・。