音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

ピアノソナタ第1番ハ短調 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2010-10-06 | クラシック (ピアノ曲)
先にレビューを書いた、ピアノソナタ変ロ短調のところでも触れたが、この楽曲はショパンが自身17歳のときに、4番目(作品番号3)に作曲した本格的なソナタ曲である。当然ことながら後年の彼の作品に見られるような独創性は全くなく、この曲も自身の意志でなく、師であるヨゼフ・エルスナーに強制的に書かされたと言われている。 しかしながら、(結果論で申し訳ないが・・・)ショパンにはやはり天賦の才がこの当時から . . . 本文を読む

ピアノソナタ第16番イ短調 (フランツ・ペーター・シューベルト)

2010-07-02 | クラシック (ピアノ曲)
シューベルトは分かっているだけで21曲のピアノソナタを作曲しているが、実際に最後まで書きあげたとされる完成品は約半分であり、歌曲を除くと、比較的完成品が多いジャンルでもある。この16番イ短調は然程認知度は高くなかった(無論ピアノを習っている人は別だが…)が、やはり「のだめ」で一般にも知られる事になった。そしてシューベルト自身もこの第16番以降のピアノソナタはすべて曲を完成させている。 「のだ . . . 本文を読む

ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調 (ロベルト・シューマン)

2010-06-30 | クラシック (ピアノ曲)
この楽曲はシューマンが取り組んだ初めての大作だという言い方ができる。シューマンはそれまで、器楽曲の小品を中心に製作、発表してきたが、この楽曲は、それまでの幻想曲とかと違いソナタ形式の本格的な作品である。また、注目すべきは、ショパンの名曲である「ピアノソナタ第2番」よりも早く着手、発表されているということである。ピアノソナタに関しては、彼が天才と評し尊敬したショパンよりも名曲を先に世に送り出して . . . 本文を読む

ピアノソナタ第2番変ロ短調 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2010-06-25 | クラシック (ピアノ曲)
ショパンのメモリアル・イヤーの割には、世間は意外に盛り上がっていない。特に今年は初のアフリカ大陸W杯開催で、日本も母国大会を除いては初めての決勝リーグ進出など、世間は話題に事欠かないからであろう。もっとも、ショパンというのは知名度は高い音楽家である一方、クラシックファンでない人に彼の作った音楽を聴かせても、半分以上は分からないと思う。そして、その代表的な曲がこの「ピアノソナタ変ロ短調」である。 . . . 本文を読む

謝肉祭 (ロベルト・シューマン)

2010-06-11 | クラシック (ピアノ曲)
シューマンのピアノ曲といえば、「クライスレリアーナ」、「子供の情景」と、なんといってもこの「謝肉祭」であろう。別に、「シューマンの3大ピアノ曲」などとは一般に言われていないが、この3曲が内容も人気も群を抜いているのは音楽ファンならずとも、衆目の一致するところである。私はよく、シューマンがロマン派音楽の創始者的な言い方をするが、その大きな根拠は、彼の作曲したピアノ曲にある。 シューマンほど、ピ . . . 本文を読む

クライスレリアーナ (ロベルト・シューマン)

2010-06-08 | クラシック (ピアノ曲)
2010年6月8日は、ロベルト・シューマンの、まる生誕200年である。200年前はロマン派音楽家団塊の世代であった。シューマンは私が思うに、「ロマン派音楽の提唱者」であるという自論を持っている。シューマンがこの分野の音楽を確立した功績はとても大きい。それはロマン派音楽を理論的に解説したという点でもそうだし、実際の音楽して発表もしたし、偉大なロマン派の後継者を育てたという点でも、すべて、彼の一生 . . . 本文を読む

24の前奏曲 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2010-03-29 | クラシック (ピアノ曲)
ショパン生誕200年のメモリアルイヤーが少しずつ盛り上がって来たようだ。特に黄金週間の「熱狂の日」が上半期のメインになりそうだが、やはり、モーツァルトの生誕と没後のメモリアルと比べると知名度はあっても、ショパンの楽曲はポピュラーではないようだ。私個人がショパンの好きな曲を上げろといわれたら、間違いなくこの「24の前奏曲」、「ピアノ協奏曲ホ短調」、「ピアノソナタ変ロ短調」の3曲をあげる。そして、 . . . 本文を読む

ゴルトベルク変奏曲/曾根麻矢子 (ヨハン・セバスチャン・バッハ)

2009-10-12 | クラシック (ピアノ曲)
ゴルトベルクといえば、グールドの演奏であろうが、ここではやはりチェンバロの音を楽しみたい。そもそもこの「ゴルトベルク」は後世に付けられた曲名で、バッハのオリジナルは、「二弾の鍵盤をもつチェンバロのためのアリアとさまざまな変奏」とあっさりしている。ゴルトベルクとはドレスデン駐在のロシア大使カイザー・リンクに仕えていたチェンバロ奏者の名前で、バッハ自自身がこのカイザーリンク伯爵には色々な恩恵を受け . . . 本文を読む

「ポロネーズ第6番変イ長調 <英雄>」 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2009-06-13 | クラシック (ピアノ曲)
ショパンという人物は、譜面の上で最も私が慣れ親しんだ音楽家である。こんな風に書くと偉そうで申し訳ないが、恐らく、ポールマッカートニーやイエスよりも、五線譜上での付き合いの時間は人生の中で最も長いことは間違いないと思う。事実、12歳から14歳の時には、何れもピアノ教室の発表会で、トリで、ショパンの楽曲を弾いた。その発表会の時間は、2分から長くても5分という僅かな時間であったが、それぞれの曲を仕上 . . . 本文を読む

「子供の情景」 (ロベルト・シューマン)

2009-06-08 | クラシック (ピアノ曲)
シューマンの曲選びはすんなりと決まった。なぜなら名曲「トロイメライ」を弾いていた経験が既にあったからである。現在のピアノ教室では、なんと楽譜に「簡易版」というのが存在するらしい。私も詳しくはしらないが、もし、楽曲を簡易にする方法があるとしたら、例えば転調して、黒鍵をへらすとかで指の動きを楽にするとでもいうのであろうか。よく実態をしらないが、ピアノを習っている友人のお嬢さん(因みに、わが息女は二 . . . 本文を読む