音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

ロンリーハート ~90125~ (イエス/1983年)

2013-01-23 | ロック (プログレッシヴ)
正直、このイエスサウンドには驚いた。前作「ドラマ」で、メンバーが大きく変わったものの、サウンド的には軌道修正を図れたと共に、イエスの伝統的な部分を継承しつつ、新しい段階に入れたらと筆者的には感じていたからである。だが、どうも一般の音楽評論家には受けがよくなかったし、その大きな原因として、イエス=ジョン・アンダーソンという図式が彼らに根付いていたのも事実で、同時にリックも一緒に退団したわけだ。こ . . . 本文を読む

バイタロジー ~生命学~ (パール・ジャム/1994年)

2013-01-19 | ロック (アメリカ)
パール・ジャムのサードアルバムである。結論から言うと筆者はこの作品が彼らの中で一番好きであるし、その完成度に関しても最も高く評価している。1994年という年は、あのオアシスのファーストアルバム"Definitely Maybe"と、同じくあのブラーの「パークライフ」よい超強力な2枚の作品があるので、残念ながら年間1位にする訳にはいかないが、秀逸な作品の当たり年だったこの年の中でも、実はグリーン . . . 本文を読む

囚われの天使 (ダン・フォーゲルバーグ/1975年)

2013-01-15 | ロック (アメリカ)
前作"Souvenirs(「アメリカの想い出」)"で大きな飛躍を遂げたダン・フォーゲルバーグであるが、この作品では一般的にも、また、特に筆者にとっても、ちょっと不思議な作品になっている。このことは後述するとして、この時期にダンは、活動の場所を何故かコロラドに移している。それと共に大きく彼が変ったことが、シンプルな楽曲とは別に「多重録音」を駆使し始めたことだ。前作はジョー・ウォルシュを筆頭に多く . . . 本文を読む

アメリカの想い出 (ダン・フォーゲルバーグ/1974年)

2013-01-14 | ロック (アメリカ)
最近、2000年代のロックを中心に追っかけていたので、ついつい筆者に取って大事なアーティストのレビューを怠っていた。先日書いたシカゴなんかも、10代に筆者のポップ音楽の覚醒に多大なり貢献をしてくれたアーティストだし、ジャクソン・ブラウン、スティーリー・ダン、そしてこのダン・フォーゲルバーグは、所謂「アメリカのロック」を理解する上では、キーマンになった方々である。でもそんな個人の思い入れが強すぎ . . . 本文を読む

スウェード (スウェード/1993年)

2013-01-10 | ロック (イギリス)
このバンドの事を考えると残念ながら頭が痛い。それは随分長いことこの人たちの事を気にしていたにも関わらず、筆者は音楽と全く関係ない部分を重視したことによって、ずっと彼らを自分から遠ざけていたかくも長き時間が存在したからである。一方で、知人や音楽仲間の、彼らの音楽評価は高く、また評論などを読んでもブリットポップの旗手のような内容も多い。だが、残念ながら、ゲイという世界は筆者に取って、とっても遠い世 . . . 本文を読む

サイアミーズ・ドリーム (スマッシュ・パンプキンズ/1993年)

2013-01-08 | ロック (アメリカ)
別に予告したわけではないが、前回からの自然の流れとして当然、今回はスマッシュ・パンプキンズの作品レビューになるだろう。2011年、実は大変驚きのニュースが飛び込んできた。それは、現在のベーシストである、ニコール・フィオレンティノが自分のツイッターに於いて、当作品「サイアミーズ・ドリーム」のジャケットの一人だと告白したことだ。逆になんで今の今まで隠してきたのだろうかと言うのも不思議だったのだが、 . . . 本文を読む

サーファー・ローザ (ピクシーズ/1988年)

2013-01-07 | ロック (アメリカ)
オルタナティヴロックの中で、実はとっても気になるバンドがある。何を隠そう、それは本作品の演奏者であるピクシーズとスマッシュ・パンプキンズである。だが、この二つのバンドに何か特別な共通項があるわけではない。あるとしたらアメリカ出身のバンドと、ベース担当が女性ミュージシャンというくらいであろうか。そしてこの二つのバンドは、まるで示し合わせたように、あのニルヴァーナを挟んで、前がピクシーズ、後がスマ . . . 本文を読む

シカゴの軌跡 (シカゴ/1969年)

2013-01-06 | ロック (アメリカ)
実はこの作品に関しては随分以前に一度レビューを書いているのだが、昨年、輸入盤であるがシカゴのボックスCDを手に入れた。無論、シカゴの作品は殆どがアナログレコードであり、アナログを再生出来るシステムは実家のオーディオ・ルームにしかないから初期の作品はかなり長いこと聴いていなかった。このボックスは10枚組で、シカゴⅠ~Ⅲはアナログでは2枚組だったがCDでは1枚に収まっている。そしてシカゴⅤ~Ⅷ、Ⅹ . . . 本文を読む

レット・イット・ブリード (ローリング・ストーンズ/1969年)

2013-01-05 | ロック (イギリス)
実はどうでもいいことであるが、なんと昨年のレビュー新年第1号もストーンズを書いていた。しかも「ベガーズ・バンケット」である。不思議だが、年頭を意識はしていないが、どんなことでも「区切り」にあるような事はそれなりに考える性分なのかもしれない。それゆえ、年頭だから超ビッグなアーティストをもって来ているのかもしれない。それにしてもこの「レット・イット・ブリード」と前作「ベガーズ・バンケット」はまさに . . . 本文を読む