音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ(二ール・ヤング/1970年)

2012-07-30 | ロック (アメリカ)
アメリカンロックというジャンルがあるが、実はこれは大変線引きが難しい。ルーツとしては多分バーズ辺りが発祥なのだと思うのだが、バッファロー・スプリングフィールドもその創始期の重要な存在である。だが、このバンドはメンバーの個性が常にぶつかっていたという印象があって、特に、スティーヴン・スティルスとニール・ヤングの対立は絶えなかった。このバンドには筆者の好きなジム・メッシーナも一時期活動していた。1 . . . 本文を読む

ザ・ビートルズ (ビートルズ/1968年)

2012-07-27 | ロック (イギリス)
通称ホワイトアルバムと言われるビートルズ唯一の2枚組作品に、彼らはセルフタイトルをつけた。間に「マジカル・ミステリー・ツアー」を含んでいるが、事実上はあの「サージェント・ペパーズ」の次の作品である。まずもって言えるのがビートルズとは凄い連中だったと思うのは、あれだけの作品のすぐ翌年にどういう形であれ、新しいオリジナル作品を発表しているということ、また、それが並大抵の作品ではないことである。ビー . . . 本文を読む

クイーン・イズ・デッド (ザ・スミス/1987年)

2012-07-26 | ロック (イギリス)
1980年代のポップ音楽の楽しみ方としてこんな方法がある。それは70年代を総括したことと、並行して90年代に向かったということだ。70年代は終盤になってイギリスを中心にニューウェーヴという新しい音楽が出て来たが、これは80年代の中盤で収束していった。一方で90年代にはオルタナを中心にポップ音楽も最高潮になってくるがその胎動がこの時代に起こってきている。80年代はいわばその二つがクロスフェードし . . . 本文を読む

ドゥーキー (グリーン・デイ/1990年)

2012-07-25 | ロック (アメリカ)
ロック音楽というのは、間違いなくアメリカで発祥したものなのであるが、80年代までは、やはり中心で活躍をしているのは殆どがイギリスのミュージシャンで、アメリカって数えるほどしかいない。最早筆者の場合はそのあたりが偏見に近くなっていて、特に70年代のアメリカの音楽の体たらくさと言ったら、口にするのも烏滸がましいと今でも本当に思っている。勿論、すべてがすべてではないが。ロンドン・パンクに続いて、ニュ . . . 本文を読む

ライセンス・トゥ・イル (ビースティ・ボーイズ/1986年)

2012-07-24 | ソウル・アフロアメリカン・ヒップホップ等
ビースティ・ボーイズのデビューアルバムである。正直なところ、ラップ系やヒップ・ホップはずっと苦手で聴かず嫌いだった。ただ、以前にも書いたが、私のこの音楽に対する唯一の救いは1980年代初頭、一時期N.Yの居た時に、当時まだメジャーに出ていなかったパフォーマンスの一つとして自己表現に鍛練する若い連中を見ていたことだ。実はこの類いのジャンルは70年代後半からあったらしく、それは、体たらくした黒人音 . . . 本文を読む

アンノウン・プレジャーズ (ジョイ・ディヴィジョン/1979年)

2012-07-23 | ロック (アメリカ)
パンク・ロックの隆盛期というのは何故あんなに短かったのかは、未だもってして大変謎である。特にロンドン・パンクに於いては、セックス・ピストルズの歴史だけがパンク・ロックの歴史だと言っても過言ではないかもしれない。またパンクは一般に高度な演奏技術を要するポップ音楽への反発とか、あるいは70年代になってロックの役割が反社会でなくなった事への提言だとか色々な言い方をされるが、私はこれら全く取ってつけた . . . 本文を読む

R指定 (クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ/2000年)

2012-07-22 | ロック (アメリカ)
最近、せわしさにかまけて、さぼり気味であんまりアルバムレビューを書いていないのだが、やはりできるだけ時間にあるときに書いておかないと。特に、このブログでも度々書いているが、2000年以降、ロック音楽は再び勢いを取り戻して、質が高く、また1900年代より多様化し、なにより面白いものになっている。どうしても1960年代音楽をリアルで受けたちょっと先輩の方々は残念ながらこういう音楽はあまりお認めにな . . . 本文を読む

マイベストアルバム(1969年)

2012-07-20 | マイベストアルバム
1969年は何と言っても、アポロ11号が月に到着、人類が初めて月に立った年だが、今日偶然知ったのが本日、7月20日だということ。それで急に思い立って1969年のベストアルバムを選出した。音楽的にはウッド・ストックで有名な年。このイベント40万人がN.Y郊外に集まった。しかし実際には住民の大反対にあいウッド・ストックでは開催されず、さらに郊外のベセルで行われた。連日の悪天候でスケジュールは大幅に . . . 本文を読む

マイベストアルバム(1968年)

2012-07-14 | マイベストアルバム
1967年という年は音楽的にも、また音楽以外にも凄い年だったらしい。自分はというとこの頃は只管クラシック・ピアノのレッスンに勤しんでいた。だが、学校は違ったが近所のお兄ちゃんたちが矢鱈と派手な格好をしていて羨ましかったが、母があれがいまアメリカで流行りのヒッピーというのだと半ば軽蔑の眼で教えてくれ、父はそんな母と私に、人間を外見で判断するのは愚かな事だと教えてくれた。だから、私はなに気後れする . . . 本文を読む

マイベストアルバム(1967年)

2012-07-02 | マイベストアルバム
この年の最も特徴的な事はなにかというと、それはなんといっても、サイケデリックな年であったということだ。その中にあって世の中の認知が漸く上がってきたポップ音楽、取り分けロックというジャンルの音楽がどう評価され、どう位置付けされるかは、全く未知数であった。今ですら、ロック音楽は一大ムーブメントになることもある程度可能であるが、この頃がそんな時代であったかどうかは論外で、せいぜいビートルズの驚異的な . . . 本文を読む