音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

ストリップト (クリスティーナ・アギレラ/2004年)

2013-02-25 | 女性ヴォーカル
アギレラの作品の中でも個人的にはダントツに好きな1枚である。デビューアルバムで"Genie in a Bottle"、"What A Girl Wants"、"Come On Over Baby"と立て続けに3曲の全米ナンバー1シングルを出し、グラミーの最優秀新人賞では大本命と言われたブリトニー・スピアーズ他、この年は実力者揃いだった並み居る強敵を抑え受賞した。かくいう筆者も、このグラミーはブ . . . 本文を読む

アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ (プリンス/1985年)

2013-02-21 | ソウル・アフロアメリカン・ヒップホップ等
プリンスはやはり「戦慄の貴公子」がベストだという評価は未だに変わらない。だからこのブログでもレビューはまだ書いてないその前の作品「ダーティーマインド」と2つ書けばいいかなってずっと思っていたが、それは同時に筆者が個人的にこの時代のポップスを体系的に見ていないことと、同時にその中に於けるこのプリンスというアーティストの重要価値に全く気づいていなかったことに誤解の原因があるということを最近理解した . . . 本文を読む

インソムニアック (グリーン・デイ/1995年)

2013-02-19 | ロック (アメリカ)
パンクロック。グリーン・デイの音楽を聴くたびにこの言葉が、彼らのサウンドと共に、いつも頭の中を駆け巡っている。音楽をジャンル分けすることはとても嫌いで苦手な筆者なのだが、特にこの辺の音楽は、勝手な大義名分を作ってなるべく敬遠してきた。パンク、ヘビメタ、ソウル、ヒップ・ホップ。しかし、1990年代にはこれらジャンル分けされ、それぞれの棲息分布で大人しく市民権を得ていたものが、一気にこの境を越えて . . . 本文を読む

モア・ソングス (トーキング・ヘッズ/1978年)

2013-02-17 | ロック (アメリカ)
トーキング・ヘッズは、ロードアイランドデザイン学校に在学中にデヴィッド・バーンが、パフォーマンス・アートと寸劇とロックの融合を試みた学生バンドを始めたことがきっかけであったが、実は、この2作目を聴いているとその時代が手に取るように分かるような気がする。このスクールで出会ったのがクリス・フランツとティナ・ウェイマス、そして1976年にジェリー・ハリスンが加入して4人編成となる。前作「サイコキラー . . . 本文を読む

ルーム・オン・ファイア (ストロークス/2003年)

2013-02-16 | ロック (アメリカ)
ロック音楽を本格的に聴きだして、今年で40年が経つ(1960年代も聴いていたが、でも主体はクラシックに置いていたので)。その期間において、リアルタイムで最も衝撃的だったデビューアルバムは、と言われると、やはり「イン・ザ・シティ」、「オアシス」、そして、ストロークスの「イズ・ディス・イット」であろう。これはあくまでも筆者の意見だが、無論、他にもすごいデビューアルバムを出してしまったアーティストは . . . 本文を読む

フランツ・フェルディナンド (フランツ・フェルディナンド/2004年)

2013-02-14 | ロック (イギリス)
2001年のストロークス以来、まさに、2000年代のロックは怒涛の勢いだ。しかし、実はどちらかというとこの勢いを牽引しているのは圧倒的にアメリカ勢であった。これは60年代以降、ずっとロック音楽という立場において、アメリカにおけるイギリス勢の活躍があまりにも一方的だった事に象徴され、その逆転の第一発を放ったのがニルヴァーナであったが、これぞ、1977年のピストルズを中心としたパンクロックの衝撃を . . . 本文を読む

アップ・オール・ナイト (レイザーライト/2004年)

2013-02-12 | ロック (イギリス)
新世紀に、大きくロックが変わろうとしている、いや、正確には変わるというより、今まで培ってきたものを発展解消しようとしているというのが正しい言い方であるということは、最早このブログでは何度となく申し述べてきたが、その一番「ロックンロール」の部分でそれを実践しているのが、リバティーンズ、フランツ・フェルディナンドと、このレイザーライトである。残念ながら、リバティーンズは解散してしまったが、このレイ . . . 本文を読む

チョコレート・スターフィッシュ・アンド・ザ・ホット・ドッグ... (リンプ・ビズキット/2000年)

2013-02-10 | ロック (アメリカ)
実は、彼らの事も数年前までは余りよく知らなかったが、トム・クルーズ主演作品「M:Iー2」の主題歌を演奏しているということは知っていて、映画公開のときには、ううっ!!また苦手なラップ系だ、だけどちょっと面白い音だなぁで終わっていた。その後、2つの事柄、ひとつはこの作品がパール・ジャムの記録を破ったということと、これが決定的だったのが、リンキン・パークに出会ったこと、これらが相俟ってこの作品にたど . . . 本文を読む

グリーン (R.E.M/1988年)

2013-02-08 | ロック (アメリカ)
R.E.Mがワーナーに移籍して第一弾のアルバムである。実は筆者は彼らとリアルタイムでつきあったのはファースト・アルバム以来ずっと空いてしまった。無論、その「マーマー」の出来が良かったので、頭に何処かには存在していたが、筆者がロックから逃避を図ったのがこの直後で、1991年ニルヴァーナの活躍ぶりに刺激されて一旦戻ったものの、またオアシスがデビューして話題になるまでの間も逃避してしまった。つまり、 . . . 本文を読む

パブリックイメージ (パブリック・イメージ・リミテッド/1978年)

2013-02-06 | ロック (イギリス)
ピストルズは確かに衝撃的だった。筆者はこの胎動をリアルタイムで体験したが、ただやはり当時はプログレ信者だったので、そのプログレ音楽をも糾弾の対象にしていた彼らの音楽をそう簡単に受け入れたくはなく、また当時はパンクロックという言葉においては、パティ・スミスやテレヴィジョンのNYパンクを既に聴いていたから、その勢いは理解できても、余り音楽を聴きたいとは思わなかった(無理にわざわざ聴かなくても、当時 . . . 本文を読む

トミー (フー/1969年)

2013-02-02 | ロック (イギリス)
1965年、「マイ・ゼネレイション」で、ロック界に本物の格好良さを持ち込んで、かつ、ロンドンっ子の代弁者としてデビューしたフーだったのだが、実は、「ア・クイック・ワン」、「ザ・フー・セル・アウト」の2枚の作品は、実は意外や意外、若者の代弁者というスタンスではなく、寧ろ、フーというバンドがロックという当時はまだ狭い領域の中で、未来の音楽的可能性を模索するための時間を費やした結果となっていった。し . . . 本文を読む