音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

永遠の詩 (レッド・ツェッペリン/1976年)

2010-07-29 | ロック (イギリス)
レッド・ツェッペリンの最初で最後のライヴアルバムである(但し、彼らが解散後に2枚のライヴを発表しているが、まぁ、ファンとしては活動とリアルタイムでないものは作品と考えて良いのかどうか疑問であるから)。しかし、このアルバムは大変評判になったと同時に、「狂熱のライヴ」という映画化もされた。映画側からみればこのアルバムは「サウンド・トラック盤」であるらしい。 だが、はっきりいってこのアルバムに映像 . . . 本文を読む

プレゼンス (レッド・ツェッペリン/1976年)

2010-07-27 | ロック (イギリス)
「フィジカル・グラフィティ」は私個人に取っては最初に遭遇したゼップのアルバムであることは以前に書いたが、そういう意味では、この1年後に出たこの「プレゼンス」は、実に衝撃的な内容であった。というか、私的に言うと、「フィジカル~」からこの1年の間にすべてのツェッペリンのアルバムを聴いていた。「フィジカル~」の次に聴いたのは「Ⅳ」であるが、その後はファーストアルバムから順番に聴いた。このブログに投稿 . . . 本文を読む

聖なる館 (レッド・ツェッペリン/1973年)

2010-07-25 | ロック (イギリス)
レッド・ツェッペリンの音楽活動を大きく二分すると、後半の活動の指標になる作品がこのアルバムという見方が一般的である。例えば、初めてタイトルがついたアルバムでもある。また、アルバムジャケットに、ピンクフロイドの「原子心母」や「おせっかい」で実績があるヒプノシス(イギリスのデザイングループ)など、色々な意味で線を引くには要素があるのだが、私的には、このバンドに関してはそんなに明確な線を引けないと思 . . . 本文を読む

レッド・ツェッペリンⅢ (レッド・ツェッペリン/1970年)

2010-07-21 | ロック (イギリス)
セカンドアルバムで新しいハードロックの定義を構築したツェッペリンであったが、このアルバムは一転してアコースティックなサウンドを展開した。この当時は、これがツェッペリンの新しい一面だという見方と、セカンドアルバムの反動という見方がファンや音楽評論家の間でも話題になったが、そもそも「レッド・ツェッペリンⅡ」で書いたように、あのアルバム製作状況が異常だったのである。 ロックという音楽は間違いなくR . . . 本文を読む

レッド・ツェッペリンⅡ (レッド・ツェッペリン/1969年)

2010-07-17 | ロック (イギリス)
レッド・ツェッペリンを神格化させたアルバムである。このアルバムは確かに収録されている曲も素晴らしいが、実はその録音自体からして、色々なバックボーンがあり、言い方を変えれば構想の段階から名盤であったという言い方ができよう。ツェッペリンはグループ名の如く、「時代を先取り」したバンドとなったのてある。 まずは、このアルバムの音に注目して欲しいと思う。このどこか必要以上に過激な音は、聴き方によっては、 . . . 本文を読む

レッド・ツェッペリンⅠ (レッド・ツェッペリン/1969年)

2010-07-15 | ロック (イギリス)
大物アーティストの中で、レッド・ツェッペリンほど、ファンに取って最も好きなアルバムがそれぞれ違うというバンドも少ないであろう。例えば、パープルなら、「ライヴインジャパン」が多いだろうし、ビートルズも割れると思うが、それでも、「アビーロード」、「サージェント・ペパーズ」、「ホワイト・アルバム」に人気が集まると思う。やはりアーティストには、それぞれ代表する1枚というのがあり、例えば、「ロックの名盤 . . . 本文を読む

ヴァイオリン・ソナタ第5番へ長調「春」 (ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン)

2010-07-13 | クラシック (室内音楽)
ベートーヴェンは全部で10曲のヴァイオリン・ソナタを書いていて、これは33曲(内1曲は譜面が未発見)書いたピアノソナタに比べると圧倒的に少ない。これはモーツァルトと比べると全く逆で、(但し、モーツァルトにはピアノ・ソナタに色々なパターンがあるが)概してヴァイオリンが多い、以前、このふたりの音楽家の、ピアノ・ソナタとピアノ・コンチェルトの考え方の違いを書いたように、ピアノ楽器の進化・発展と共に、 . . . 本文を読む

シューマン生誕200年

2010-07-09 | 音楽全般
本年の冒頭にシューマンが生誕200年のメモリアルイヤーであることを述べたが、肝心の、生誕日に記事を書くのを忘れてしまった。「きょうのことば」では(6月8日)ちゃんと書いておいたのに。 シューマンによってロマン派音楽が誕生したという説を主張していることに関しては何度も書いているのが、彼は音楽家では珍しく、精神的な病を抱えていた(画家だとたくさんいるのだが・・・)。それも、シューマンは可なり酷か . . . 本文を読む

トッカータとフーガ二短調 (ヨハン・セバスチャン・バッハ)

2010-07-08 | クラシック (小品・その他)
バッハの曲で何を知っているかというアンケートを遍く色々な人に取ったとしたら、恐らくこの曲がダントツでトップになるだろう。更に言えばバロック音楽の名曲(有名という意味の名)中の名曲であるだろう。私自身は余りこの曲に関しての思い入れはないが、一般にはバッハというとこの曲しか知らないという人もいるだろう。 この曲を最初の聴いたのは、なんと、小学校時代に、チャペル(ミッションスクールだったので)が改 . . . 本文を読む

マーラー生誕150年

2010-07-07 | 音楽全般
本日2010年7月7日は、マーラー生誕150年のメモリアルデーである。 私がマーラーと知り合ったのは、実は意外に遅い。最初のクラシック体験は5歳から始めたピアノであるが、10歳くらいからピアノ曲以外のクラシック音楽を聴く様になり、小学校の夏休みには自由研究レポートを提出したが、その中で、偉大な音楽家の経歴と音楽鑑賞を書いた。しかしこの時に対象にした音楽家は、時代的にドヴォルザークが最後で、そ . . . 本文を読む

ピアノソナタ第16番イ短調 (フランツ・ペーター・シューベルト)

2010-07-02 | クラシック (ピアノ曲)
シューベルトは分かっているだけで21曲のピアノソナタを作曲しているが、実際に最後まで書きあげたとされる完成品は約半分であり、歌曲を除くと、比較的完成品が多いジャンルでもある。この16番イ短調は然程認知度は高くなかった(無論ピアノを習っている人は別だが…)が、やはり「のだめ」で一般にも知られる事になった。そしてシューベルト自身もこの第16番以降のピアノソナタはすべて曲を完成させている。 「のだ . . . 本文を読む