音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

ストリップト (クリスティーナ・アギレラ/2004年)

2013-02-25 | 女性ヴォーカル
アギレラの作品の中でも個人的にはダントツに好きな1枚である。デビューアルバムで"Genie in a Bottle"、"What A Girl Wants"、"Come On Over Baby"と立て続けに3曲の全米ナンバー1シングルを出し、グラミーの最優秀新人賞では大本命と言われたブリトニー・スピアーズ他、この年は実力者揃いだった並み居る強敵を抑え受賞した。かくいう筆者も、このグラミーはブ . . . 本文を読む

ポスト (ビョーク/1995年)

2012-10-25 | 女性ヴォーカル
ビョークの音楽は正直、実に興味深い。筆者は彼女の音楽を聴いていると、ポップという領域に関わらず、音楽のジャンルって、一体なんのためにあるのだろうかと、いつも疑問符をうってしまう。実際にこの作品はソロデビューになる前作「デビュー」同様、その後の作品がよりテーマ性をもった作品になっていくのと比べるとかなりポップな作品だ。実際のところビョークという人はアートそのもの、つまり本当にアーティストだと言っ . . . 本文を読む

ベイビー・ワン・モア・タイム (ブリトニー・スピアーズ/1999年)

2012-09-29 | 女性ヴォーカル
世紀末、世界中に終末観が蔓延っていて、正直この一年は自分に取っても逆に後々印象の薄い一年だった。というか何事にも主体性を持つことを自身が阻んでいたのも事実で、その数年前に三回目の歳男を迎えた頃から、筆者は人生の大きな転換期にいた。そしてこれから少なくとも30年、特に仕事に関しては何をやっていこう、このままでいいのかも分からず仕舞いであったし、一方で将来に備えて色々な事をやってもいた。今も副業で . . . 本文を読む

タイダル (フィオナ・アップル/1996年)

2012-08-19 | 女性ヴォーカル
ロック界で最高の女性ヴォーカリストは誰かと尋ねられたなら、筆者はジャニス・ジョプリンであると即答できる。これは歌が上手いとか曲が良いとかそういう基準はなにもない。ロックのFemale Vocalistイコール・ジャニスというだけだ。だが、このフィオナはそれ以上、いや次元が違うので比較対象にはならないが、兎に角頂点に立った女性である。あ、頂点という言い方もなにかと比較をしてしまうから違う。筆者が . . . 本文を読む

デンジャラスリィ・イン・ラヴ (ビヨンセ/2003年)

2012-04-16 | 女性ヴォーカル
正直なところ、デスチャ(デスティニーズ・チャイルド)のデビューを知った時、私はこのユニットは長く続かないだろうし、また、売れないだろうと思った。なぜなら、既にTLCがこの構成では全く先んじていたし、また彼女たちが前座をやっていたクリスティーナ・アギレラとは、この時点でちょっと格違いだと思ったからだ。しかしこの予想、半分は当たり、半分は外れた。彼女たちは再結成したものの、そんなに長くは続かなかっ . . . 本文を読む

デビュー (ビョーク/1993年)

2012-03-21 | 女性ヴォーカル
ビョークはアイスランド出身の女性シンガーである。アイスランドという国は北方にあるため、メルカトル図法の地図では広大な島のように描かれるが、実際の面積は日本の北海道と四国を合わせた程度のちいさな島である。人口は323,000人と、日本でいうと秋田市と略同じで、日本の都市の人口としては67位。東京都でいえば新宿区と大体同じである。この国は地理的にも「北欧文化圏」に入っている一方で、国家としては、第 . . . 本文を読む

クリスティーナ・アギレラ (クリスティーナ・アギレラ/1999年)

2012-03-20 | 女性ヴォーカル
唐突な物言いだが、正直なところ私は予てから、クラシック音楽以外に「歌が上手い」と思ったアーティストは居なかった。勿論、歌の「上手い、下手」というのはとどのつまりはその人の主観になってしまうから、ある定義を作ることにした。即ちそれは、「楽器を奏でるように声を出せる」という事だ。この中には、まず楽器の様に音程が狂わないという正確無比なことが条件だが、もっと大事なことは情感が如何様にも込められるとい . . . 本文を読む

21 (アデル/2011年)

2012-02-22 | 女性ヴォーカル
そういえば、2000年代の作品レビューって書いたことあるんだろうかと思いながらこのレビューを書き始めたのだが、確か「キッドA」は2000年だったよな。それと、ノラ・ジョーンズのファースト、それから、アヴリルも書いた記憶があるがその程度だろうと。でも、光陰矢の如しとはこのことで、そのアヴリルのデビューから、早10年が経っているのである。彼女も可也若くして成功したが、このアデルはそれをデビュー3年 . . . 本文を読む

FALLING INTO YOU (セリーヌ・ディオン/1996年)

2010-11-10 | 女性ヴォーカル
実は日本にはこの類いのアーティストはとても少ない、所謂、エンタティナーと呼ばれる人たちである。音楽の形態でジャンル分けをするというよりも、寧ろ各々がジャンルみたいな人たちで、この人たちの扱いはミュージックショップでは区々だ。一般的にはポップス歌手なんかに入るのだが、出自も色々あって、ロックとかジャズは勿論、クラシックやボサノバ、カントリーなんかからも出ているし、ユーロ・ミュージックからの人も居 . . . 本文を読む

ライク・ア・ヴァージン (マドンナ/1984年)

2010-10-26 | 女性ヴォーカル
世界中の女性ヴォーカリストの中で彼女ほど成功した人間はいないであろう。いや、もしかしたらミュージシャンに限定しなくても、世界で最も成功した女性と言われるかも知れない。100年後の世界史の教科書がどうなっているかは全く分からないが、恐らく彼女はそこに登場し、クレオパトラやジャンヌ・ダルクと同じ次元で扱われるのではないか。そう考えても全く不思議でないのが、彼女が音楽界に、いや、この地球上に残した功 . . . 本文を読む

そよ風の誘惑 (オリビア・ニュートン=ジョン/1975年)

2010-10-16 | 女性ヴォーカル
オリビア・ニュートン・ジョンというアーティストは、私の青春時代には女神のような存在だった。私は彼女に特別な思い入れはなかったが、同世代の人間には、10歳以上も年上の彼女を恋人のように大事にしていた人が多かった。今回丁度来日をしているが、どうも彼女に対してはその青春時代の女神よりも、イルカ問題発言が個人的には気に入らなくて、実は日本嫌いなんじゃないかと思っていたので、今回も初来日ではないかと思っ . . . 本文を読む