音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

交響曲第2番ハ短調「復活」 (グスタフ・マーラー)

2010-03-30 | クラシック (交響曲)
あくまでも仮説だが、もし、ベートーヴェンが交響曲第9番を書かなかったら、或いは、交響曲に合唱部分を残さなかったとしたら。後々にマーラーの様な才能に満ちた音楽家が合唱部を取り入れた名曲をこれだけ沢山残せただろうか。勿論、ベートーヴェン以外にも交響曲に合唱部を取り込んでいる例もあるし、交響曲という形でなければ声楽の入った曲は沢山ある。更に言えば、クラシックという定義の音楽が確立する以前から声楽とい . . . 本文を読む

組曲<仮面舞踏会> (アラム・ハチャトゥリアン)

2010-03-29 | クラシック (管弦楽曲)
五輪では残念だったが、浅田真央さんが世界フィギュアでは2度目の女王になった。本当におめでとう。しかし、真央ちゃんの功績はメダルもさることながら、このハチャトリアンの名曲をクラシックのスタンダードに導いたことである。この曲は以前、同じフィギュアでも男子の織田信成選手のSP曲であったが、このときは然程流行らなかったが、やはり真央ちゃんが昨シーズンはフリーで、今シーズンはSPと2年続けて使用したこと . . . 本文を読む

24の前奏曲 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2010-03-29 | クラシック (ピアノ曲)
ショパン生誕200年のメモリアルイヤーが少しずつ盛り上がって来たようだ。特に黄金週間の「熱狂の日」が上半期のメインになりそうだが、やはり、モーツァルトの生誕と没後のメモリアルと比べると知名度はあっても、ショパンの楽曲はポピュラーではないようだ。私個人がショパンの好きな曲を上げろといわれたら、間違いなくこの「24の前奏曲」、「ピアノ協奏曲ホ短調」、「ピアノソナタ変ロ短調」の3曲をあげる。そして、 . . . 本文を読む

ブレックファスト・イン・アメリカ (スーパートランプ/1979年)

2010-03-27 | ロック (イギリス)
スーパートランプと言うと、残念ながらこのアルバムしか頭に浮かばない。但し、浮かばないだけでなく、このアルバムに収録している曲はすべて鼻歌で歌えることができるほど、ヒット当時は聴きこんだ。だが、良く考えてみるとこの種の曲としては自分たちでは余り演奏をしなかったから、実は耳コピ等で然程聴き込んでいる訳ではない。つまりはそのくらいネコも杓子も、このアルバム一色だったのである。当時、繁華街にあるショッ . . . 本文を読む

禁じられた夜 (REOスピードワゴン/1980年)

2010-03-25 | ロック (アメリカ)
ホップミュージックの世界には色々なヒット・メーカーがあって、新しい音楽を作り出すバンドや、時代の流行に敏感でその風を掴んでヒットするアーティストもあるなど様々である。特に、ディスコ音楽などブームという意味では超大物のピージーズ迄もが過去の栄光に捉われず、ある意味では自分たちの新しい音楽領域として打ち出した。「メロディー・フェア」のヒット時には想像もできなかった光景だ。しかし、それ以外にも面白い . . . 本文を読む

永遠の序曲 (カンサス/1976年)

2010-03-23 | ロック (プログレッシヴ)
アメリカで最も成功したプログレッシヴバンドといえば、まず、殆どの人がこの「カンサス」の名前をあげるだろう。ただ、残念なことにこのグループは逆にプログレファンには認知も評価も低い(認知というのは、勿論プログレ・ファンというのは音楽的にコアなタイプだから、カンサスというバンドの存在は知っている。ただ、このバンドをプログレバンドとして認知していないということだ)。しかし、私がなぜ、このバンド敢えて、 . . . 本文を読む

詠時感~時へのロマン (エイジア/1982年)

2010-03-20 | ロック (プログレッシヴ)
前回UKについて書いたのだから、当然、今回はエイジアを取り上げるというのは、ジョン・ウェットン・ファンとしてはごく自然な流れだと思う。クリムゾンを脱退し、途中、ロキシー・ミュージックに一時参加して、ポップスな感覚を取り入れたウェットンは、UKをテクニシャン・ポップスなバンドとして売り出そうと目論んでいたが、見事に外れた。しかし、そこに大きな波が来たのが、プログレ界の大御所、イエスの略解散状態だ . . . 本文を読む

憂国の四士 (UK/1978年)

2010-03-20 | ロック (プログレッシヴ)
プログレッシヴ・ロックの中で私が最高だと思う(というか単純に好きだ・・・)ベーシストとドラマーは、ジョン・ウェットンとビル・ブラッフォードである。この二人が初めて出会ったのは、第2期キング・クリムゾンであり、4枚の名盤を残した。名曲「イージー・マネー」も、この時代に生まれた。その二人はクリムゾン時代から、EL&Pのようなキーボードを主体としたトリオバンドを結成したがっていて、それが、このUKの . . . 本文を読む

コーナーストーン (スティクス/1979年)

2010-03-16 | ロック (アメリカ)
アメリカのプログレッシヴ・ロックというのは、いつ始まったのか不明である。と、同時に「アメリカン・プログレ・ハード」という言葉が先行した嫌いがある。この用語を最初に使ったのは、音楽評論家の渋谷陽一氏だったと記憶している。だが、明確にどのバンドのどの音楽に対して使ったのかということに関しては定かではない(というかそこまで覚えていない)。このバンドの曲を最初に聴いたのは、やはり全米トップ40で、「ロ . . . 本文を読む

灼熱の狂宴 (アース、ウインド&ファイア/1975年)

2010-03-10 | ソウル・アフロアメリカン・ヒップホップ等
実は、ソウルのグループって、余りライヴを期待したことが無かったのは、なぜか今に始まったことではない。無論、私自身が余りこのジャンルの音楽に詳しくないということが原因なのであるが、最近になって不思議だなぁと思うのは、ソウルという音楽はジャズと同じ黒人が主体となっている訳で、ライヴとかアドリブっていうのは逆にとても面白い一面を持っている筈である。 そもそもこのEW&Fというバンドの曲をシングルで . . . 本文を読む

弦楽四重奏曲第2番イ短調 (ヨハネス・ブラームス)

2010-03-07 | クラシック (室内音楽)
この楽曲は、作品番号でいうと弦楽四重奏曲第1番ハ長調と同じ、Op.51の2になっている。これは色々な意味でやはりベートーヴェンの弦楽四重奏曲を意識していると思われる。ベートーヴェンの初期弦楽四重奏曲である第1番から第6番までりの作品番号はいずれもOp.18で枝番で1から6になっている。また、同様に、所謂、ラズモフスキーと言われる第7番から第9番も同じ番号で、Op.59の枝番で、1から3になって . . . 本文を読む