音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

フリーキー・スタイリー (レッド・ホット・チリ・ペッパーズ/1985年)

2011-08-31 | ロック (アメリカ)
正直なところ、大好きなレッチリだが、第4作目の「母乳」までの3作は違いがよく分からない。これは、この時代にこのバンドをリアルタイムで聴いていないからであり、私よりも20年下の人たちが、ジェームス・テイラーやカーズを聴いて「どのアルバムもおんなじですね」と、不届きなことを言うのと殆ど違いがないことだと思う。要するに、モーツァルトを聴いて彼の旋律を特徴だけで解説したがる現代指向共、余り変わらないレ . . . 本文を読む

ザ・ベンズ (レディオヘッド/1995年)

2011-08-30 | ロック (イギリス)
レディオヘッドの作品でも大きな転換期といえる作品である。とは、いっても、この作品はデビュー2作目。「転換期」という言い方はおかしいのいではないかと思う一方で、このバンドの他にない特徴というのがここにはっきりとしているのである。デビュー作「パブロハニー」でも書いたように、このバンドの最初のアルバムの評価は大変低かった一方で、この評価の高い2作目と比較すると、まさにこの時期にこのバンドの音は確立して . . . 本文を読む

レコニング~夢の肖像~ (R.E.M/1984年)

2011-08-29 | ロック (アメリカ)
世界でもっとも多くのアーティストに影響を与えたと言われているのがこのR.E.Mである。そもそも、このバンド名のR.E.Mとは、Rapid Eye Movement(睡眠状態の時に起こる眼球運動)だとされている(REM睡眠で有名)が、現在では殆どその意味は薄れ、単なる記号化になってしまったそうだ。「アウト・オブ・タイム」のレビューでも書いたが、私は丁度このR.E.Mのファーストとセカンドの間にロ . . . 本文を読む

ライヴ!(ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ/1975年)

2011-08-28 | その他のジャンル
このブログを始めてからずっと、「夏」になったらレゲエ・アーティスト作品のレビューを書こう、書こうと思っていて、いつも忘れてしまっていた。で、今年も既に暦の上では「秋」。しかし、今日は久々に暑かったので、この日を逃してはいけないと、兎に角1枚でも書いておきたい。海には行ってないが、シテュエーションは脳裏に想像し、窓から家の前を流れる隅田川を見ながら。 レゲエで真っ先に浮かぶ作品は、なんといって . . . 本文を読む

勝手にしやがれ!! (セックスピストルズ/1977年)

2011-08-16 | ロック (イギリス)
つ、ついにこの作品のレビューを書く時が来てしまった(別に誰にも頼まれてないが・・・)が、はっきり言って全く自信がない。大体、私は確かにこのパンク、セックス・ピストルズのデビューはリアルタイムな出来事だったけど、正直、全くパンクについては分からなかったし、分かろうともしなかった。私が10年前に全く理解できない音楽BEST3というのを選出したことがあるが、その3つとはヘビメタ、ヒップホップ、パンク . . . 本文を読む

ホーセス (パティ・スミス/1975年)

2011-08-15 | ロック (アメリカ)
パンク・ロックというとどうしてもロンドンをイメージしてしまうし、当然のことながら最も有名なのがセックス・ピストルズであることは誰の目にも明らかである。しかしピストルズがレコードデビューしたのは1977年。では、その以前からパンクという言い方をしていなかったかというと全くそんなことはない。むしろ本当のパンク・シーンはN.Yにあったといって良い。その原点は1960年代であり、あのVUにもその要素が . . . 本文を読む

フリーホイーリン・ボブ・ディラン (ボブ・ディラン/1963年)

2011-08-14 | ロック (アメリカ)
驚いたことに、このブログでボブ・ディラン作品のレビューを書くのは初めてだ。私は確かに彼の音楽は長いこと聴かず嫌いだった。転居、そして震災後の実家のレコード棚を整理しに行った際に驚いたのは、ディランのレコードが12~3枚あったのだが、一番古いのは「血の轍(1975年)」だった。つまり私はディランも全米トップ40の流れで聴いていたということで、彼の音楽ではある意味で一番面白い60年代を全然聴いてい . . . 本文を読む

マイ・ジェネレイション (フー/1965年)

2011-08-13 | ロック (イギリス)
1960年以降のポピュラー音楽の中で、特にロックという括りで考えると、その音楽と存在が色々な方面に与えた影響が著しく大きなミュージシャンとして、このフーは、ビートルズと双璧をなしているといえよう。エルビスの「ハート・ブレイク・ホテル」が1956年、翌57年にジェリー・ルイスの「火の玉ロック」、58年には、チャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」と、アメリカでは所謂、一部のミュージシャンのよる . . . 本文を読む

ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ (ヴェルヴェット・アンダーグラウンド/1967年)

2011-08-12 | ロック (アメリカ)
音楽とアート。この融合に関して長い間表現者は色々と研究、趣向を重ねてきた。音楽自体も大きな「芸術」という括りていえばアートの一部であるが、この場合は「美術芸術」という意味で使う。そして当然、ロック音楽がアートに最も近づいた瞬間というのがこの作品なのである。そしてこのアルバムは1967年3月、そうあのビートルズの「サージェント~」より僅か3ヶ月早く発売になっているが、実はこの事実もとても大切な事な . . . 本文を読む

トゥルース (ジェフ・ベック/1968年)

2011-08-12 | ロック (イギリス)
ジェフ・ベックとの出会いは意外に遅く、「ブロウ・バイ・ブロウ」が最初だが、この後、すぐに聴いて感動したのがこの作品だ。私はこの作品に出会っていたから、その後の英米音楽事情や中心となるミュージシャン、更には70年代後半から80年代に掛けては、特に英国音楽のヒットシーンは略、予測することができる様になっていた。つまりは、そのくらい重要なアルバムであったことが、今更ながらこの作品に集約されているとい . . . 本文を読む