音楽は語るなかれ

音楽に関する戯れ言です。

ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調 (ロベルト・シューマン)

2010-06-30 | クラシック (ピアノ曲)
この楽曲はシューマンが取り組んだ初めての大作だという言い方ができる。シューマンはそれまで、器楽曲の小品を中心に製作、発表してきたが、この楽曲は、それまでの幻想曲とかと違いソナタ形式の本格的な作品である。また、注目すべきは、ショパンの名曲である「ピアノソナタ第2番」よりも早く着手、発表されているということである。ピアノソナタに関しては、彼が天才と評し尊敬したショパンよりも名曲を先に世に送り出して . . . 本文を読む

ピアノソナタ第2番変ロ短調 (フレデリック・フランソワ・ショパン)

2010-06-25 | クラシック (ピアノ曲)
ショパンのメモリアル・イヤーの割には、世間は意外に盛り上がっていない。特に今年は初のアフリカ大陸W杯開催で、日本も母国大会を除いては初めての決勝リーグ進出など、世間は話題に事欠かないからであろう。もっとも、ショパンというのは知名度は高い音楽家である一方、クラシックファンでない人に彼の作った音楽を聴かせても、半分以上は分からないと思う。そして、その代表的な曲がこの「ピアノソナタ変ロ短調」である。 . . . 本文を読む

冬の旅 (フランツ・ペーター・シューベルト)

2010-06-19 | クラシック (小品・その他)
シューベルトというと、やはり殆どの人は「未完成交響曲」と同時に「歌曲」を思い出すのだろう。クラシックの音楽家の中でも、とても短命であるが、これだけ多くの曲を残した人はいないが、圧倒的に歌曲が多いからそれが可能であったということも言えよう。「音楽遍歴」ても書いているように、私が通っていたピアノ教室は、ピアノを習うために声楽も必須だったので、歌曲も少しは分かる。だが、本当のところは余り好きではない . . . 本文を読む

謝肉祭 (ロベルト・シューマン)

2010-06-11 | クラシック (ピアノ曲)
シューマンのピアノ曲といえば、「クライスレリアーナ」、「子供の情景」と、なんといってもこの「謝肉祭」であろう。別に、「シューマンの3大ピアノ曲」などとは一般に言われていないが、この3曲が内容も人気も群を抜いているのは音楽ファンならずとも、衆目の一致するところである。私はよく、シューマンがロマン派音楽の創始者的な言い方をするが、その大きな根拠は、彼の作曲したピアノ曲にある。 シューマンほど、ピ . . . 本文を読む

クライスレリアーナ (ロベルト・シューマン)

2010-06-08 | クラシック (ピアノ曲)
2010年6月8日は、ロベルト・シューマンの、まる生誕200年である。200年前はロマン派音楽家団塊の世代であった。シューマンは私が思うに、「ロマン派音楽の提唱者」であるという自論を持っている。シューマンがこの分野の音楽を確立した功績はとても大きい。それはロマン派音楽を理論的に解説したという点でもそうだし、実際の音楽して発表もしたし、偉大なロマン派の後継者を育てたという点でも、すべて、彼の一生 . . . 本文を読む

チェンジ =ザ・ハーティング= (ティアーズ・フォー・フィアーズ/1983年)

2010-06-03 | ロック (イギリス)
ニューウェーブロックバンドは、パンクロックに比べると一般的に「衝撃的なデビュー」というのは余りない。というか、多分、十分に存在の新しさは衝撃的なのであったのだろうが、その前のパンク・ロック・ブームというのが、その存在自体も衝撃的だったために、音楽ファンの間に免疫が出来てしまっていたのかもしれない。その中にあって、至って個人的に衝撃的だったバンドはありきたりかもしれないが、ポリスとU2と、このティ . . . 本文を読む