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「王道崩れる社長交代」-日経ビジネス2008.428,5.5合併号の記事から-

2008-05-04 20:09:41 | 経営全般
株主総会を6月に控え社長交代の発表が連日続いています。トップのキーワードとして「異色」「異例」「最小年」となっています。かつての王道が崩れつつあります。

 まず「異色」の経歴として企業の再編や業務の多様化により、かつてのような特定の出身部門に偏らない抜擢人事が起きています。たとえば、帝人の次期社長の大八木成男氏は「繊維の帝人」にあって医業医薬部門の出身です。帝人の売上高に占める医薬医業部門の割合は約11%で、新規事業を育てた手腕が評価されました。

 思い切った若返りを図る企業もあります。ホテルオークラの萩田敏宏社長は43歳です。前任者の松井幹雄社長が70歳でしたからほんとうに思い切った若返りです。エイチ・アイ・エスの浜田社長は40歳です。塩野義製薬の手代木功社長は48歳です。日本にも40歳代の社長がでてきました。

 思い通りの人材が社内にいない時や抜本的に社内を変革したい時には社外からの
採用が増えています。HOYAの浜田宏社長はデル日本法人元社長です。カルソニックカンセイの呉文精社長は系列の日産自動車以外からの社長です。フェニックスリゾートの山田哲社長はスターバックスコーヒージャパン幹部からの抜擢です。外資系の企業では日常茶飯事のようです。

 実業界は順当人事よりその時に一番必要な人材が登用される時代となっています。「子会社に出向したら終わり」「30代で課長になれなければ、中核ポストはない」というような慣例は当たらなくなってきています。一方、行政部門や政治分野は相変わらず順当人事です。だから時代のニーズが読めず実施することが後手後手になってしまうのではかいかと私は思っています。

 


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