TSUNODAの経営・経済つれづれ草

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ジョブカードの発行数が目標の2割

2008-11-04 19:21:46 | 経営全般
 フリーターの雇用対策の目玉として、政府が本年度から始めた就職支援の「ジョブカード」がカード発行件数が発足後半年たっても目標の2割にとどまっていることが3日にわかりました。

 ジョブカードは、政府の「成長力底上げ戦略」の柱となり、福田政権がまとめた2010年までにフリーターを11万人減らすとした「新雇用戦略」で中心施策と位置付けられていました。
 
 この制度は職業訓練を組み合わせたもので、求職者は訓練歴やアルバイトを含む就職経験を記したカードを作成、企業はカードを基に選考することで、ニーズに合った人材を仕組みです。

 9月末のカード発行件数は約2万件どまりで、目標の10万件とは大きな隔たりがあります。この制度の中でも、正社員への橋渡し機能を期待された「有期実習訓練」は、年度目標1万人に対し実施できたのが約15社で約50人だそうです。賃金をもらって実習と座学を受ける仕組みですが、終了後に正社員に採用されたのは6人程度にすぎないようです。

 この制度は普及しないのは、即戦力を育てる訓練が難しい上に、カードに職歴を記入するため在職証明書が求められるなど煩雑さがあるようです。

 この制度は、イギリスなどの欧米で普及しているものだと聞きます。この制度の概要を聞いた時、私は日本での普及は難しいと思いました。日本では企業横断的な職務(キャリア)を評価しないからです。評価するにしても、ヘッドハンティングされるような優秀なひとのキャリアなら評価されるのです。

 日本は基本的に年功序列で、一つの企業で積み上げたキャリアが重視されるのです。「有期実習訓練」をしてもキャリアとしと評価されず税金の無駄使いになているのではないでしょうか。

 もっと、日本の企業文化にあった就職支援制度の開発が望まれると私は思います。


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