現在、ベストセラーになっている「歴史が面白くなる 東大のディープな日本史」を読みました。
この本は、東進ハイスクール講師の相澤理氏が著者です。
この本は、東大の入試問題から日本史を考えてみようという趣旨で構成されています。それで、東大の問題が出ているのですが、それが難しいです。単なる暗記では太刀打ちできない問題ばかりです。
著者は東大卒の方ですが、率直に、東大ほど「優秀な学生を集める」ということに意識的な大学はないと記述しています。日本史に限らず、緻密な思考力を問う良門がえりすぐられているものばかりと記述しています。確かにこの本に出ているような問題が多く出題されているならば著者の記述は間違いではないと思います。
私は、日本近現代史に興味がありますので、その近現代に関して出題された問題を見たのですが難しいです。時代背景を深く読み込まないと答えが出ない問題ばかりです。そして、問題の解答が、現代社会の日本を理解するのに結び付いていることも驚きです。
地元群馬は、世界遺産登録で「富岡製糸場と絹遺産群」が話題ですが、この本の問題18の箇所を読めば、製糸業が近代日本にとってどのような役割を果たしたかがスキッと理解できます。
そして、このような本を書ける予備校講師がいるわけで、高校教師との力量の違いが歴然としているのも、なにか、そんな日本の教育に釈然としないものがあります。
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