東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

死の授業

2012年05月31日 | インポート

1
 ご覧になった方もおいでになると思いますが。2009年1月25日にNHK「課外授業/ようこそ先輩」で放映された新井満さんの「死の実験と生きる役割」が書籍化された。(「死の授業」講談社)
 新潟地震に遭遇して死に直面したことで、生きる喜びを感じた自身の体験から授業を組み立てている。

 母校の中学生に死を疑似体験させて、生の喜びを実感する授業の筋道はこうだ。

 まず、生徒に自分の大切な人(もの)を絵に描いてもらう。その絵をたき火に入れて燃やすことで、大切な人(もの)を失う気持ちを疑似体験する。現実には、失っていない大切な人(もの)があることを思い起こすことで、生きている今の大切さを実感する。宿題は、家族にインタビューと作文「私の役割って、何?」その作文を見ながら、ひとりひとりと面談する。

 ショッキングな授業だけに、個人面談(カウンセリング)によるフォローをはじめ、生徒への言葉かけも綿密に用意されている。

 こんな授業を、やってみたいと思う。しかし、今の学校の状況で可能だろうか?と思うほど教職員は多忙で、カリキュラムは過密、ゆっくり子どもたちと触れ合う時間も少ないことが心配である。

(猫と菜の花)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿