東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

韓国の学校は

2013年08月29日 | 受験・学校

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ちょっとした縁があって、ソウル市と釜山市の小学校を訪問した。校庭のフェンスに、へちまやヒョウタンがぶら下がっていたり、大きなプランターに穂が出たての稲が栽培されていたりして、日本の学校と同じだなと思ったが、おっとどっこい!どちらの学校も、とても立派な施設で、正直なところちょっとびっくりし、同時に情けなくなった。施設だけではない。どちらの学校も、一クラスの児童数は、30人以下である。だからだろうか。教室の机も、日本の学校よりも少し大きかった。当然、教室の後ろには、ゆったりとしたスペースがあった。
 さらに驚いたことには、それぞれの学校がなかなかに個性的だったことだ。ソウルの学校の図書室には、秘密基地のようなコーナーがあり、子どもたちがそこに潜り込んで本を読むことができるようになっていた。しかも、「図書室」という名前でなく、「ほんの遊び場」という韓国語になっているらしい。(韓国語は読めないので、聞いた話だが)
 釜山の学校は階段の踊り場に、四字熟語を解説したパネルがあり、特別教室の表示にも、ハングルと英語と漢字が使われていた。トイレのドアのカラフルさに驚いていたら、保健室がさらにカラフルで、壁はに木の絵が描かれていた。
 ここまでは施設の話ばかりだが、教育の中身についても考えさせられた。どちらの学校も、体験的な学びや、プロセスを大事にした学びを重視していると説明された。ソウルの学校では、「民主的な学校運営が大事だ」と校長自ら語られていた。釜山の学校には、「教育福祉室」という部屋があり、経済的にあまり豊かでない家庭の子どもをサポートする体制が作られていた。
 学力テストで、子どもや学校、自治体を競争させてばかりで、ろくに予算を使わないというこの国の教育は、本当に大丈夫か?と考えずにいられない。

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