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KIHAKU's blog

日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ

T-room project

2006-07-18 15:06:46 | 建築
ひさびさにコンペに応募をした。
今回はリビングデザインセンターが主催するオープンコンペ。
今朝がその提出締め切りで、当然のごとく提出ギリギリになってしまい、先方まで届ける事に。

その提出後、せっかくなので現在催されている「T-room project」を覗いてみた。

建築家・隈研吾のディレクションのもと、岩井俊雄(メディアアーティスト)、原研哉(グラフィックデザイナー)、深澤直人(プロダクトデザイナー)らクリエーターのコラボレーションにより「空間」のみならず「時間」としてとらえた未来の茶室の展覧会。

中でも原研哉氏の提案する「つくばい」が美しかった。
1滴の水の粒が掛樋(かけい)を伝って、らせんを描きながら円盤の中心にある小さな方形の穴に落ちていく・・・
不思議な時の流れを意識するとともに日本文化のワビサビの世界がそこに凝縮されているように感じる。

この展覧会は残念ながら本日まで。
きっと別な場所でも今後やると思われるので、今回見逃してしまった方は次の会場では是非。

写真:コンペ提案の重要な要素となった手のひら

コンクリート化粧打放仕上

2006-07-15 12:18:17 | 建築
ソニアプロジェクトの前面道路側の外壁は「ウチハナシ」(コンクリート化粧打放仕上)である。

この「ウチハナシ」と呼ばれる仕上げ、美しいコンクリート面を打ち上げるのはなかなか難しい。
コンクリート打設の際は極力立ち会うようにし、細心の神経を配する。
コンクリートは型枠をまず組んでその中にコンクリートを流し込む。
その型枠をバラすとそこに綺麗なコンクリート面がはじめて現れるのだが、この型枠をバラすまでは誰も綺麗にコンクリートが打てているかわからないのである。

そんな「ウチハナシ」の1層目の型枠がバレた。
早速見に行くとそこは「ウチハナシ」百戦錬磨のオーエヌ建設、養生もすでに完璧にされており、美しいコンクリート面が養生シートを通して見える。

本日は2層目の打設日。
今回もどうか綺麗に打てますように。。。

時の経過と共に

2006-07-12 17:43:23 | 建築
今年の頭に竣工したKI espace。
屋外のアプローチ階段部分にどうも水が染みてくるとのことで、原因究明のため昨日訪れた。

階段の段板部分をハツるとコンクリートがまわりきらなかった空洞が出てきて、その部分に梅雨時期の雨水が溜まっていた模様。
原因がわかったので対応策を考え、水が乾いたところで補修してもらうことになった。

原因究明のため床をハツっている時、ふと横に目をやると植栽帯の中に石像が。
家の中にもいくつもの石像、それに家具等も徐々に増えて来ており、それらがうまくアレンジされている。
広いバルコニーや浴室の中にまで植栽が用意されており、とても美しい空間として成長をとげている気がした。

原因不明の水が染み出てくる状態で不謹慎かもしれないが、空間の成長をみて嬉しく感じる時だった。

講演会@フロラシオン青山

2006-07-08 19:23:34 | 建築
本日はライターの高木良子氏にお誘いいただき、スタッフとともに安藤忠雄講演会に赴いた。

テーマ「都市の記憶をどう次世代につなげていくか」

その講演会の中で何点か興味深い発言をされていたのだが、特に、

「人は好奇心によって長生きできる」
「街づくりにはユーモアが必要である」

といった点が興味深かった。
確かに人間、やり残したことがあるうちはなかなか死なないだろうなと以前から考えていた。
それにユーモア。
これもブラックユーモアも含め人々の生活の活性剤になるだろうと思う。
遊び心のある空間にはそこでさまざまなドラマも生まれるだろう。

また常日頃から自分で考えていたことも、安藤さんと共通することが多かったことで再認識することが多かった。
と、同時にもっともっと安藤さん以上に考えていかねば!と。
彼の過密スケジュールに比べれば私のスケジュールなんて白紙同様。
決意を新たにできる講演会であった。

ドライブルート

2006-07-06 15:46:21 | 建築
青春を謳歌した大学時代、母校である日本大学理工学部海洋建築工学科は千葉の船橋にキャンパスがある。
当時は大学近くに一人暮らしをしており、バイトをしながら購入維持していたボロ車でよくドライブに出かけていた。

そんな大学のキャンパスからそれほど遠くなく、よくドライブしていたエリアに新たな住宅の設計依頼をいただいた。
千葉の稲毛区になるのだが、稲毛海岸などへも車で楽にアクセスできる敷地である。

広い敷地の中に平屋と贅沢な空間構成。
第一回目のプレゼンを気に入っていただき、昨晩、設計監理請負契約を取り交わした。

打ち合わせには毎回車で向かうのだが、高速道路だと湾岸自動車道と京葉自動車道のどちらからでもアクセスできる。
湾岸自動車道の方が若干金額は高いらしいのだが、ドライブする気持ち良さを考えるとやはり湾岸を利用したい。
都内の首都高を抜け、レインボーブリッジを渡り、お台場を眺め、葛西の水族館、ディズニーランドを抜け、幕張新都心を通る。
オノボリさんみたいだが、これがなかなか気持ちいい。
「渋滞さえ無ければ」毎日でも通いたい場所である。