日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ
KIHAKU's blog



3月中旬竣工予定のmetis。
外部の足場が外れ、全貌があらわにされました。

何度も頭の中でシミュレーションされ、模型やCGでも確認される建築。
それが原寸で現れると、イメージが狂うことはまずないのですが、感動とともに嬉しいものです。
クライアントからも朝一番で嬉しさのあまりお電話をいただき・・・
設計者としてもこのような連絡をいただくと嬉しいですね。

外壁の仕上は主に左官仕上。
左官職人さんとも何度も打ち合わせをし、パターンを検証してきました。
とくに難しい箇所に関しては左官屋さんの親方自らがすべてシゴいてくれたそうな。

「大変だったよー」

と笑顔で語る親方。ありがたいですね。
難しい注文だったとは思うのですが、プロの意地というか、さすがです。

竣工まであとわずか。
最後まで気を引き締めて頑張らねば。

見学会のご案内も近日中に当ブログにてお知らせしたいと思います。

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ひさびさの休みとなった日曜日、ふと海を眺めたくなり房総へ。

まずは鴨川オーシャンパーク。
この道の駅は学生時代、非常勤講師の先生に誘われ、先生と共にプロポーザルコンペに参加し、一等入選となった建築です。
自身が建築の設計に携わったもので一番古い建築ですね。

その後、館山で海を眺め、木更津にある八剱八幡神社を訪れました。
日本武尊ゆかりの神社木更津総鎮守と言われています。
その昔はこの地を八剱の里と呼び、この里の神を八剱の神と称しました。

日本武尊御東征の折り、浦賀沖で暴風雨に遭い、御船が転覆寸前になったそうです。
妃橋姫が海の神の怒りを静めようと尊のかわりに御入水され、尊は無事この地にお着きになり、姫の死を悼んで当社に御滞留し去ることはなかったので「君去らず」が「木更津」になったとのこと。

この神社、鎌倉時代初期に建てられたもので、神輿は関東一の大神輿で有名です。

そして・・・実は祖父の生家でもあります。
跡は継がず、長兄が継いだそうですが。

凛とした空気感が漂う境内、隅々まで手入れが行き届いており、多くの地元の人が訪れていました。
残念ながら親戚にあたる宮司が不在だったため、大神輿は見られず。

もう少し暖かくなってからまた訪れたいですね。

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先日、monoマガジンの取材のため、ひさしぶりにakari庵を訪れました。

美しいモノに囲まれて生活することがコンセプトの住宅であるakari庵。
クライアントへのインタビューの中で、

「いかがですか?この家は」
「コレクションに囲まれた生活はどうですか?」

などの質問に対し、

「普通です」

と答えるクライアント。

ようは美しいモノに囲まれ、温もりある空間に包まれているのが普通であると。
そして普通であることが幸せな証。

現在自分の置かれている立場、社会に対して文句こそあれ、「普通です」と答えられる人が何人いるのだろうか?

もちろん慣れによってもたらされる「普通」もあるでしょうが、高いレベルでの「普通」はなかなか難しい。

今置かれている自分の立場に感謝しつつも、より高みを目指そうとしている自分。
そんな自分には「普通」という言葉がなんとも象徴的に思え、共感を覚えました。

「普通」であり続け、少しずつその「普通」が高いレベルへと昇華していく有り様を、今後もakari庵に訪れる度に感じられると思います。

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今日、2月11日の建国記念日は愛犬タロの命日です。
そして今年はちょうど10年目。

この日は毎年、実家に花を持って訪れます。

小学5年の夏に我が家にやってきたタロは17年半もの間、家族として共に暮らしました。

今でも手のひらに残るタロの感触、温もり。
そしてタロの匂いも。
なんでもない日常がまるで宝物のように輝いている記憶。

五感のすべてがタロのことを覚えています。

雪が大好きだったタロ。
そんな雪の日の散歩を今日の都会の雪は思い出させてくれますね。

遺骨はいまだに実家のダイニングにあるのですが、今年はタロのお墓を作るべく試行錯誤中です。
気に入ってくれるかな?

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『日本に住む外国人のインテリア』(成美堂出版)という本が今年5月に発売されます。
その中で5年前に竣工したKI espaceが紹介されることになり、取材を受けました。

KI espaceのインテリアは主にアジアのリゾート地を旅行した際に購入した家具や小物、また世界各国で撮影された写真が雰囲気良く飾られています。
海外での生活や多くの国への旅行を通して、自分の気に入るインテリアスタイルを模索されたという奥様。
フランスのアンティークな雰囲気、日本の和をイメージしたインテリアなど様々な試みをした結果、アジアのリゾートスタイルにたどり着いたそうな。

良い空間に多く触れ、そして考え行動をする・・・。

インテリアだけに限らず、すべてに言えることだと思います。
考えて行動すること。

その結果、失敗したとしても失敗から多くを学び、より高みを目指していけばよいんです。

考えてばかりいて行動に移せない人が多い昨今、今回の取材を通して改めて行動まできちんとすることの大切さを考えました。

また発売時期がわかりましたらお知らせいたしますね。

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