日々の記憶
建築家 筒井紀博のブログ
KIHAKU's blog



竣工したばかりのcasa GAFU、クライアントから連絡があり、ダイニングテーブルを無垢の一枚板で作りたいとのこと。
かといって、よくある無垢板に太い木の脚を付けて・・・といった雰囲気とは異なり、モダンなイメージの中にも無垢板の温もりを取り入れたダイニングテーブルが欲しいとの要望でした。

まずは無垢板探し。
木場などにある銘木屋さんに行くと、見事な無垢板があるものの、お値段も見事な・・・。
今年3月に竣工したmetisでもダイニングテーブルを作ったのですが、ここではちょっと割れなどが入った無垢板を特価で仕入れ、スチール脚などと合わせてデザインしました。

今回も銘木と呼ばれる一級品ではなく、ちょっと割れ等がある無垢板を探すべく群馬県まで。
ウエンジ、ブラックウォールナット・・・これらを候補として探してみたのですが、金額もなかなか良いモノが見つからず。
悩んでいたところ、材木屋の事務所の隅に立てかけてある桐の一枚板を発見。

当初狙っていた濃いめの色合いの無垢板とは異なるのですが、重量も軽く、普通の桐とは異なり少し燻してあるので不思議な風合いでした。
このまま天板として使用するには凹凸があり厳しいのですが、なにかうまくデザイン的に処理できれば面白いかも。。。

早速スケッチを起こして、見積していただいております。
完成した暁にはブログでご紹介いたしますのでお楽しみに。

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週末、ひさしぶりに葛西臨海水族園を訪れました。
1989年に開園し、今となっては派手さは無いものの、細部まで繊細に作り込まれた建築と見事な動線計画によって、いまだに居心地の良い空間となっています。
とくに東京湾と一体化した水面をエスカレーターで下りていくアプローチは美しく、来場者の高揚感を煽る演出となっていますね。
マグロなどの泳ぐ回遊水槽の前はひな壇上にベンチ?が設けられ、いつまでもそこに座っていられるような・・・非日常の不思議な空間が広がっています。
のんびりしたい時に散歩がてら訪れる水族館。
そのような位置づけで今後もたまに訪れたい場所ですね。

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お盆休みあたりから天候がいまひとつ。
雨や台風の影響もあり、cavernaの配筋検査も延期されていたのですが、先日無事に地下の配筋検査を終えました。

構造家のコニシさんとそのスタッフの方と共に、図面では表現できない細かな部分の修正、追加などをお願いし、大きな問題もなく無事に終了。

土曜日だったこともあり、クライアントも現場にお見えになり、検査後も和やかな雰囲気の中で打ち合わせを行いました。

現場にクライアント自らが来ること、大切だと考えます。
チェックするために来るというよりかは、現場を楽しみに来る、といったスタンスですと、職人さん達も喜びます。
同時にモチベーションも高まりますし、なによりクライアント自身も家づくりに多くの方達が携わっていることを実感でき、住み始めた後の愛着もより深くなると思います。

この日は気付くと陽が傾きかけ・・・雑談で盛り上がってしまいました(笑)
まぁ雑談も含め、皆で楽しみながら家づくりを進めることが、良い家への近道だと思います。

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N house、見積の結果、施工会社が決まりました。
厳しい予算だったにも関わらず、希望予算まであと僅かの見積金額を出していただき、一安心。

住宅の場合、予算をお伺いした上で設計を始めるわけですが、最初から予算内に納めようとするとクライアントの夢や希望など、語る機会が少なくなってしまい、打ち合わせ自体も楽しいものではなくなってしまう可能性があります。
したがって、最初は多いに夢を語っていただき、とは言っても予算から大きく外れることのない、多くても予算から2割オーバーくらいになる程度の図面を作成いたします。
そして具体的に見積が出てきた段階で、どの部分を削るか残すか・・・クライアントと相談しながら選別していきます。設計事務所としては作業が二度手間になりますが、納得していただいた上で家づくりを進める上では必要不可欠な内容だと思っております。

N houseも現在減額項目の選別中ですが、すでに最終段階です。
申請業務も始まり、来月着工に向けて設計のラストスパートですね。

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casa GAFU、無事に引き渡しを終えました。
最初にご相談を頂いたのが去年の6月。
およそ1年3ヶ月で引き渡しです。

個人住宅の場合、各ご家庭の要望はさまざま。
それらを整理し、空間に反映させていくにはやはり時間がかかります。
最短でも最初にご相談いただいてから1年くらいは引き渡しまで期間を見ておいていただかないと、詰めが甘い部分が出てきやすいですね。

casa GAFUもクライアントと共に何度も打ち合わせを重ねて昇華された空間です。

ただ、家づくりはこれで終わりではなく、ここからが始まり。
ようやく誕生した空間が、今後クライアントと共に長い年月をかけて成長していきます。
クライアントから愛され、大切にされていれば、より美しい空間へと昇華されます。

引っ越しを終えたcasa GAFUを訪れてみると、まだ段ボールが多い中でもところどころに目をみはるディスプレイが。(クライアントはインテリアコーディネーター)
今後の家の成長がとても楽しみですね。

末永く愛される建築でありますように。。。
そんな願いをこめつつ、現場をあとにしました。

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