徒然にふる里を語る

 一市井の徒として、生まれ育った「ふる里」嬬恋村への思いをつづります。

品種

2020-10-09 09:18:42 | Weblog

 昨日、午後上田市に出た。昭和50年前後に造成された広域農道が国道144号の迂回路になっているが、一か月振りに走ってみると、殆んどの畑でキャベツが終わり、緑肥の伸びた畑が目に付いた。ところどころ二毛作が玉を付けている。

 10月に入ればキャベツのシーズンも日一日と終わっていく。詳しい数字は知らないが、農家にとっては苦労が報われた年ではないか。新型コロナウイルスにより技能実習生の入国が制限を受けるなど、想定外の事態にも直面したが、この事態を切り抜けたことは、一市井の徒として安堵の限りだ。

 用事を済ませファーマーズ上田店に寄ってみた。野菜売り場でキャベツの価格を見ることが習慣になっているが、一玉230円の値が付いていた。品質は良いが未だに200円越えかい、と思ってしまった。

 離乳食中の孫にリンゴを食べさせたいと思い、見た目の良いシナノドルチェという品種を買った。リンゴも新しい種類が次々生まれてくる。一房2,000円のマスカットがあった。マスカットの大好きな3歳の孫に食べさせたい、と思ったが、流石に手が出なかった。

 やはり長野県は果物王国だ。ふと、鎌原観音堂の直売所は地元に果物が無いのがキツイ、という思いが頭を過ぎった。昔、行政がリンゴの試験栽培をしたが、一朝一夕に産地の形成は出来ない。

 昨日、アケビのブログを書いたが、リンゴの横に東御市産の食用アケビが並んでいた。改良され皮まで食べられるらしい。モチアケビの種類のようだ。3個で税抜き150円だった。話には聞いていたが現物を見るのは初めてだ。

 一昨日撮ったモチアケビです。改良品とはやっぱり違います。

 


知恵

2020-10-08 08:05:03 | Weblog

 流石に花の時期は終わった。草花の賑わいに代わって、木々の紅葉が始まった。春からプロフィール写真に使った草花でも、実を付けているものもあるだろう。昨日は黒五味子を載せたが、今日は誰にも馴染みの深いアケビだ

 畑仕事に飽きてアケビを探して、何枚か撮った。種さえなければ立派な果実だが、大きめな種が無ければアケビではない。口に入れ甘い汁を吸い、種を残そうとするのだが、すべてを吹き出すことは難しい。

 石アケビが道脇の雑木に絡まっていた。花を撮ったツルとは別な場所だ。子供の頃は、どこにアケビがなるか、自分だけしか知らない場所が誰にもあった。大切な藪には一人で行くことに決めていた。それは子供たちの知恵だ。

 場所を教えれば、必ず翌年には先を越される。山の実は採ったもの勝ちがルールだった。今、アケビなど振り向きもされない。結局、熟して種を落とし雪を迎えるのだろう。それも悪いことでは無い。そこから新しい芽が吹き出す。

 朝から大分強く降っている。今週の作業予定が狂いそうだ。

 

 


効用

2020-10-07 11:06:28 | Weblog

 何年か前、知人がプロの写真家に頼まれ、黒五味子が自生する山に入る、と聞き後をついていくことにした。昨日撮った赤い五味子はどこでも見られるが、黒い五味子が自生している事を知らなかった。

 車を降りて、獣道を20分ほど歩くとそれらしき現場に着いた。今にもクマやイノシシが飛び出してきそうな気配で、一人ではとても入山する気にはなれない。知人はキノコ採りに入って見つけたようだ。

 子供の頃、台風の翌日、母親たちと栗拾いにその山に入ったことを思い出した。当時は獣も奥深くを縄張りとし、栗林までは出てこなかった。強風が吹いた後は、山栗が一面に落ちていた。何升も拾ったものだ。先ずは栗ご飯にし、残った栗は天日で干して保存した。

 そんな栗やナラの林も、今は入る人もいない。知人が谷筋で五味子のツルを見つけた。見上げるとそこに黒い五味子の房が見えた。一房、二房、プロの写真家は担いで入った脚立を組み立て、何枚か黒五味子を撮った。

 私も背伸びしてデジカメで撮ったが、後日、その出来栄えの差に改めてプロの力量を知らされた。

 黒五味子について調べてみたが、韓国の済州島の特産のようだ。日本では長野県に多く自生しているらしい。エキスを飲む、五味子茶で飲む、赤五味子より黒の方が老化防止に効用があると言う。

 黒五味子


駅伝

2020-10-06 10:07:38 | Weblog

 お正月の風物詩となった関東学連主催の箱根駅伝予選会が10月17日に迫り、昨日、エントリーメンバーの発表があった。今年は新型コロナウイルスの影響で、開催も危ぶまれたが、一般道を避けて立川駐屯基地の3.3kmの周回コースで開催される。

 今年の1月2,3日、本選で10位までのシード権を逃した大学と、一定の基準を満たした大学46校が10の椅子を争う。例年なら10数校による争いだろうが、コースが変わったこと、新型コロナ騒動で活動が制約を受けた大学も多く、どの大学が通過できるか、予断を許さない。

 我が母校も、お正月の本選12位でシード権を得られず、予選会からのスタートとなる。昨夜発表されたメンバーを見ると、今年1区、6区を走った主力の選手が抜けている。怪我で間に合わなかったのだろうが、なかなか厳しい。

 昨年の予選会は上位で進出する、と言われていたが、結局、最下位での通過となった。当日、親戚の法事で草津にいて、情報が取れずイライラしていた。会食の合間に抜け出し、速報を見たが一瞬落選を覚悟した。

 持ちタイムは良かったので、まさか、という気持ちだったが、12名でハーフを走り上位10名の合計タイムで競うので、10名がきっちり走り切れないと、予選落ちということになる。留学生でタイムを稼げない大学は特に大変だ。

 兎も角、17日の予選会を勝ち抜かないと、お正月の箱根駅伝は走れないのだ。新型コロナウイルス騒動の中で、選手も関係者も大変だが頑張って欲しい。

 私、箱根駅伝オタクなのです。

 今日のプロフィールは朝鮮五味子です。昨日撮りました。明日は非常に珍しい黒五味子を載せます。

 


喪失

2020-10-05 11:05:11 | Weblog

 季節感を喪失したかのように、庭のミツバツツジが花を付けた。一輪、二輪でないのが驚きだ。ミツバツツジがこの時期に何輪も咲いたのは記憶にない。この現象を「狂い咲き」と聞いたことがあるが、やはり、今年の気候は草花にとっても、大きなストレスになったに違いない。

 ミツバツツジの後方はナツハゼで、こちらは季節感満載で紅葉しているが、実が全く付かなかった。

 

 このナツハゼは知人から一株分けて貰い、何年も前から実を付けていたのだが、今年はその気配さえ無かった。人間が新型コロナウイルスへの不安で自律神経に変調をきたすように、気候の異常で、草花にも同じような現象が起きているのでは、と勝手に想像している。

 春先から草花を追ってきて、雑草としか呼ばれない草花にも、それなりの主張があることに気付いた。新型コロナウイルスの出現で、高齢者で病気をした自分が弱い立場にいる、と自覚したせいかも知れない。

 新種改良された草花の華やかさも魅力だが、野に自生する草花の野性味、そして内気な表情がやけに心に残っている。デジカメで撮る平凡な一枚、一枚に過ぎないが、今では私の生活の一部になった。

 何故か今日は感傷的だ。すっきりしない空模様のせいかなあ。

 

 

 

 

 

 

 


難点

2020-10-04 09:35:31 | Weblog

 鎌原観音堂の直売所で「収穫祭」セール、という折込が入っていたので、行ってみた。開店直後だったが、十台近い車が止まっていた。娘に野菜を送るのに、孫がいくらでも食べる、というトマトが欲しかった。

 目的のトマトは出品されていたが、この時期になるとどうしても、割れが生じてしまうようだ。色はよくトマトらしいトマトだったが、無理をしても仕方がない、と思い返し、買わずに戻った。

 自分で野菜を作ってみて、収穫できる時期が短いのが難点だ。その分、美味しいのだろうが。取り敢えず、ミニトマトを入れて宅配のセンターに持ち込んだ。ここも少し前までは順番待ち状態だったが、待つこともなく受け付けが済んだ。

 今シーズン何回送ったろうか。結構な数を送っている。向こうで買った方が安価な気もするが、離れていて孫に何もしてやれないので、せめて嬬恋の野菜くらい食べさせてやりたい気がする。

 それが私の生産意欲に繋がっているのは間違いない。

 霜の降りる季節になって、路辺や庭先の草花も少なくなった。これからどう繋ごうか思案中だ。ブログをfacebookと連携させるには写真は不可決だ。少し考えてみよう。

 今日の庭先の草花はムギワラギクパート2です。咲いた姿が想像できません。

 


安心

2020-10-03 10:43:00 | Weblog

 昨日は前橋に出た。歯科医院で歯のメンテンナンスを行い、直ぐ近くの姉のところにブロッコリーや知人に貰ったキャベツを届けた。出かけに家内から、ゆっくりしてきたらと言われたが、目的がないのに単に時間を潰すわけにもいかない。

 昼食をご馳走になり直ぐに引き返した。車の動きが多くなったような気がする。吾妻谷にも首都圏のナンバーが増えたようだ。相変わらず八ッ場ダム周辺が混雑しているが、多くが草津方面に上るのだろうか。だが、流石に観光バスは見ない。

 途中、電気柵のコード巻き取り気が欲しくて、カインズホームに寄ったが、見つからなかった。代わりに農作業用の足袋を買った。長靴だと筋力の落ちたふくらはぎに負担がかかるので、足袋にしてみようと考えた。

 家で履く練習をしていると、家内と娘が笑っている。もう終わりでしょうと。終わりだから必要なことが解かっていない。当方は後片付けの段取りを考えているのだ。電気柵の巻取りコードは結局インターネットで注文した。

 もう少しインターネットを使いこなせれば良いなあ、と思っているが、現物を見ないと安心できない古さがある。それはそれで良いだろう。年相応と言うものだ。

 そうそう、久し振りに家族で中秋の満月を見た。

今日の庭先の草花は、picture thisによればシムフィヨトリクムリーフと識別しました。アスターの一種ですか。

 

 


頂戴

2020-10-01 07:33:50 | Weblog

 もう10月。新型コロナ感染拡大のストレスにさらされながら一日、一日が過ぎた。戦後の高度成長期を経験し、バブル経済の真っただ中を生き、また、その崩壊を目にしてきた世代として、たった一つの新しいウイルスが、日本の社会を、そして世界をこれほど混迷させることなど、想像もできなかった。

 引き籠っている身で、世の中の動きが実感できないが、徐々に社会生活が再稼働を始めたようだ。戦後の経済活動を支えて猛烈社員と言われた世代も、新型コロナウイルスに関しては残念ながら弱者の立場だ。自分を守ることが家族や地域を支えることになるんだろう。

 それはさて置き、今日は十五夜だ。今は雲が垂れ込めているが、午後は天候が回復に向かう予報だ。中秋の満月が見られるだろうか。子供の頃、十五夜の晩には祖母が藁ぶきの家の縁側に、団子やススキ、そして畑で採れた野菜などを飾った。そんな思い出がある。

 そんな光景の中に蘇るのは、十五夜の晩は、他人の家のリンゴやスイカを、断りもなく、頂戴しても許されたことだ。悪ガキが数人集まって、月の明かりを頼りに、燐家のリンゴの木に登って、未だ熟しきれないリンゴやヤマナシを頂戴した。

 そして、我が家の農舎で食べるのだが、リンゴは酸っぱく渋かったが、それがリンゴだと当時は思っていた。隣人も子供たちの悪行に気付いていたが、十五夜の晩だけは大目に見てくれた。そんな鷹揚な慣習もいつの間にか消えてしまった。

 今年の十五夜はどんな思いで眺めようか。

 今日の庭先の草花は、picture thisが識別に迷ってしまいました。数種の答えを出したが、葉をみるとイトバハルシャギクかな?