徒然にふる里を語る

 一市井の徒として、生まれ育った「ふる里」嬬恋村への思いをつづります。

頂戴

2020-10-01 07:33:50 | Weblog

 もう10月。新型コロナ感染拡大のストレスにさらされながら一日、一日が過ぎた。戦後の高度成長期を経験し、バブル経済の真っただ中を生き、また、その崩壊を目にしてきた世代として、たった一つの新しいウイルスが、日本の社会を、そして世界をこれほど混迷させることなど、想像もできなかった。

 引き籠っている身で、世の中の動きが実感できないが、徐々に社会生活が再稼働を始めたようだ。戦後の経済活動を支えて猛烈社員と言われた世代も、新型コロナウイルスに関しては残念ながら弱者の立場だ。自分を守ることが家族や地域を支えることになるんだろう。

 それはさて置き、今日は十五夜だ。今は雲が垂れ込めているが、午後は天候が回復に向かう予報だ。中秋の満月が見られるだろうか。子供の頃、十五夜の晩には祖母が藁ぶきの家の縁側に、団子やススキ、そして畑で採れた野菜などを飾った。そんな思い出がある。

 そんな光景の中に蘇るのは、十五夜の晩は、他人の家のリンゴやスイカを、断りもなく、頂戴しても許されたことだ。悪ガキが数人集まって、月の明かりを頼りに、燐家のリンゴの木に登って、未だ熟しきれないリンゴやヤマナシを頂戴した。

 そして、我が家の農舎で食べるのだが、リンゴは酸っぱく渋かったが、それがリンゴだと当時は思っていた。隣人も子供たちの悪行に気付いていたが、十五夜の晩だけは大目に見てくれた。そんな鷹揚な慣習もいつの間にか消えてしまった。

 今年の十五夜はどんな思いで眺めようか。

 今日の庭先の草花は、picture thisが識別に迷ってしまいました。数種の答えを出したが、葉をみるとイトバハルシャギクかな?

 


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