JAXAのイプシロンロケット6号機は12日午前に打ち上げられたが、姿勢異常により搭載した
衛星を予定の軌道へ投入できないと判断され、指令信号により破壊された。


10月12日午前9時50分43秒、JAXAのイプシロンロケット6号機が鹿児島県の内之浦宇宙
空間観測所から打ち上げられた。このロケットには、公募で選ばれた企業や大学の小型
衛星や部品などからなる革新的衛星技術実証3号機、およびQPS-SAR-3、QPS-SAR-4が
搭載されていた。
ロケットは1段の燃焼を終了し、フェアリングを分離、続いて1、2段を分離、さらに2段の
燃焼開始から終了までは計画通りに飛行した。
ところが、ロケットの3段を2段から分離しようとする時点で目標姿勢からずれていることが
わかった。そのままでは衛星を地球周回軌道へ投入できないと判断されたたため、9時57分11秒
に指令信号が送られてエンジンタンクが破壊され、打ち上げは失敗となった。ロケットは海上
の予定区域へ落下したと推定されているが、水深の深い海域であることから回収は難しいようだ。
JAXAがロケットの打ち上げに失敗したのは、2003年のH2Aロケット6号機以来のこと。
イプシロンロケットの打ち上げはこれまで、2013年に実施された試験1号機から昨年の
5号機まで実施されていた。

井元プロマネ、「折れるな、また頑張ろう」

