円相

おはよ。

今朝もジイちゃんとバアちゃんのご尊顔を拝しながら、ついでに散歩。

水が張られた田んぼを、初めて一枚見つけました。

ゴールデンウィークが近くなり、いよいよ田植えの季節ですね。

無事にお米が育ちますように。


ところで、一昨日買い物の後、ジイちゃんのところへ寄りまして、雑用を片付けながらしばらくおしゃべりをしていました。

「この頃、満足のいく俳句はできましたか？」

とバアちゃんに尋ねてみると、

「ハイ、できましたよ」

といいながら、十いくつの俳句が書かれた紙を見せてくれました。

黒い文字は母が書いたもので、その横に赤い文字で、父の添削がなされています。

動かぬ体ですので、空間としての世界は小さなものだと思いますが、日日のときの流れに沿った心と魂のありようは、健常者と変わらず融通無辺なのだなぁと感心した息子でありました。

夜桜や　円相極む　月の影
（よざくらや　えんそうきわむ　つきのかげ）

中の一つに目が留まり、

「おっ！これ、いいねぇ」

と言ってバアちゃんを見ますと、バアちゃんは少し自慢げに相好を崩していました。

そばのジイちゃんと、円相についてひと話して、さて帰ろうかとしましたら、ジイちゃんが２階から大きな物を抱えて降りてきて、私に渡してくれました。

「良い本だから・・・」

そう言って渡してくれたのは、とても立派なご本でした。（そして、とても重いョ）


（日本中の著名な円相が載っています）

ちょうど正法眼蔵では、身現円月相（体の姿で円相を現せてしまう・・・という意味だと思います）という言葉が出てきたところで、なにやらコレも、ご縁かもしれませんね。

あたしはやはり、この二人の子供だなぁとヘンに納得したのでありますた。

せっかくのジイちゃんの好意なので、しばらく預かって眺めてみることにいたします。