富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

中国上海の名門大学の経営最高責任者に女性が就任(増補)

2016年10月18日 | Weblog

中国の大学は、中国共産党の独裁制度が徹底しており、大学の経営最高責任者は、大学内の中国共産党党委員会の書記である。これは、学内の党委員会で選ばれ、北京にある中共中央の書記の批准を得て就任する。下からの推薦なしに、上からの任命制度ではない。だから、復旦大学の党委員会は、復旦大学の卒業生を経営最高責任者に選出できる。これが、復旦大学の校長を選任する場合には、非党員の著名な教授を任用できるが、大学内の党員会からの党内手続きをへて、最終的には、北京の国務院の国家教育委員会の批准により辞令が交付される。なお、中国の大学内の党委員会書記に、女性が選ばれ、大学トップになる事例は珍しくない。

中国では、年々、専門職には、専門家としての国際経験、国際資格が求められる。復旦大学の最高責任者となった焦揚さんという女性は、シンガポールの南洋理工大学でマネージメントの修士号MBAを取得している経歴が認められたことが、その後の活躍に繋がっていることがわかる。メディア系の専門家である。それと、上海の中共党員の社会では、婦人連合会(婦聯)といえば、党の基層組織で最大の票数を有しているので、順当な人事といえる。ただ、上海市人民政府の党組織の権力構造からいえば、市政府の行政管理からは外郭のポストである。それは、郷里が山東省であるため、上海市民のなかでは少数派であるためだ。江蘇省か、せめて浙江省の出身ならば、郷党という不文律の政治文化に支えられる。経歴にある「复旦大学团委副书记、书记」というのは、復旦大学共産主義青年団の書記」を意味し、いわゆる胡錦濤・李克強系の国務院につながる「団派」であることが理解できる。中共中央の書記とは、系譜も後ろ盾も全く異なる。「団派」は、18歳という年齢期の学力試験をベースにした党内派閥というよりも、党内での同業関係により形成される機能集団となる。「学歴がありすぎるから嫌われる」という弱点がある。18歳で有名大学へ合格できなかった落第組には、実業の世界で、それぞれの企業内部の党委員会があるから、そこで頭角を現し党員に任命されると、党学校への入学が求められる。これは、中共中央の直轄する大学・研究院まである。有名なわりに卒業が楽である早稲田大学に人気があるのは、すでに中国共産党には、早稲田閥があるからだ。

いずれにせよ、中国では、最低限、博士、修士のレベルの学位がないと、トップにはなれない。国際関係がある組織ならば、留学経験は必須である。現代的な「科挙制度」が機能している官僚国家である。いずれにせよ、中国の大都市では、知財の所有者と共産党幹部とが重なりあう傾向が強い。孔子がデザインした「君子儒」の世界に女性が適性を発揮するのは愉快なことである。

参考資料<焦扬,女,1957年8月生,汉族,山东龙口人,1974年10月参加工作,1976年11月加入中国共产党,复旦大学新闻系新闻专业大学毕业,新加坡南洋理工大学工商管理专业硕士学位,主任编辑。历任复旦大学团委副书记、书记,上海市委对外宣传办公室(市政府新闻办公室)副主任,上海市新闻出版局局长、党组书记,市版权局局长,上海市委宣传部副部长、市精神文明建设委员会办公室主任,上海市妇联主席、党组书记,全国妇联书记处书记、党组成员。2015年7月任全国妇联副主席、书记处书记、党组成员。>


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国内組と海外組

2016年10月18日 | Weblog

TMA講師代表の個人研究:プロのサッカー、野球では、国内組と海外組とに選手が区分される。実は、経営学の世界でも、国内組と海外組とがある。国内組の世界のままでは、グローバル化した国際ビジネス社会では通用しない。だから、日本の大学生の世界では、TOEICの点数で換算し、能力が輪切りされている。それで、TMAでも、新TOEICに対応するために、講座の内容の半分を割いてチャレンジを始めた。TMAでは、発田聡氏には豊富な外資系企業での経験とシカゴ大学MBAの資格があり、対策講義をお願いした。発田聡氏は、高岡高校⇒一橋大学⇒シカゴ大学大学院であるから、その個人的な自己努力を極めた方である。素晴らしい講義であった。特に読解の解説は、ビジネスの現場での豊富な経験に裏打ちされた単語のニュアンスの解説が具体的で豊富であった。既に600点に達した学生が、いかに900点台に達するかというハイレベルでは、文句のつけようのない実戦的な講義であった。海外組の基礎資格をもつ人材には、発田氏のような、それに応じた教授陣が必要である。

反対に、400点にも及ばないレベルの学生には、いきなり宇宙戦争の世界に引き込まれることになった。それで、講師代表の中村としては、400点以下のレベルから600点に引き上げる国内組用の基礎英語のプログラムを投入することにした。神戸のパルモア学院で習った構造文法による方法である。習うより慣れなさいという詰め込み式ではない。絶対的に覚える事項を絞り込んだ教育プログラムである。

国内組にも、東南アジアの工場や支店があり、アジアンの英語が必要な時代がきている。東南アジアの方、特にシンガポールの方は最優秀である。都市別に見ると、香港、上海が・・・、そして、福岡が大都市では最低である。県別では、神戸市を擁する兵庫県が中学3年次では、日本ではまだましである。福井、石川、富山の小中学生の学力が高いといっても、国内組に限っての話である。

東京都知事になられた小池百合子さんは、兵庫県の芦屋市の出身、甲南女子中学・高校⇒関西学院大学社会学部⇒中退⇒カイロ大学・・・明らかに海外組である。兵庫県では、普通より上というクラス。英語では、神戸女学院がすば抜けた存在である。関西学院などミッションスクールの歴史が、地域のグローバル化を促した。

 

 

 

 

 

 


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