レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

W杯からIT – 現代的「ひょうたんから駒」

2018-06-16 19:08:10 | 日記
サッカーのワールドカップが始まりましたね。アイスランド代表も初参加ということで、こちらでは相当に盛り上がっています。アイスランドの初戦はアルゼンチンです。まあ普通に考えて「引き分けられれば勝ち」という感じでしょう。

今、これを書いているのは金曜日の午後なのですが、試合は土曜日の午後一時(アイスランド時間)なので、まだ結果はわかっていません。二年前のヨーロパカップの時も、アイスランドは強国のポルトガルと対戦し、まさかの引き分け。それから勢いに乗ってベスト8まで行きました。今回も二匹目のドジョウとなりますかどうか。

(*二匹目のドジョウになりそうです。強豪アルゼンチンと1:1で引き分けました! )



メッシのPKを防いだハンネス この日のヒーローでしょう
Myndin er ur Visir.is/GRETTY


今回のワールドカップには... ...という前に私がどの程度のサッカーファンかはっきりさせておきます。中高生の頃はサッカー小僧で、自分でもやっていました。当時は日本ではサッカーはエンターテイメントとしてはマイナースポーツでしたので、海外からの情報も乏しかったのですが、雑誌とかはマメに目を通していて、それなりに「ツウ」だったと思います。

その頃のスター選手はだれだったかというと、例えばヨハン・クライフ、ベッケンバウアー、ケビン・キーガン等々です。すでに監督時代を通り越して引退しているような歳でしょう。クライフは亡くなってしまいましたが。

今はそれほどのファンではありません。プロの試合でも、観始めれば面白がって觀ますが、実際に会場へ観に行こうとか、普段からフォローしているチームがイングランドやドイツにある、というところまではいきません。

ですから、周りがすでに相当ヒートアップしている今現在でも、私自身はそんなには熱くなっていません。なり行きによっては相当熱くなりますが。って、そういうところが「ホンマもん」のファンではないところですね。スミマセン... m(_ _)m

そうは言っても、今回のW杯には我らが日本も参加しているので、応援するチームがダブルであります。二十六年間こちらに住んでいますが、正直言ってそれでも応援の第一は日本です。

これはもう、理屈では説明できないもので、なんだかんだ言っても「ニッポンジンだ」と感じてしまう状況の一つです。

その次はアイスランド、もちろん。ヨーロッパカップのベスト8を賭けての試合で、アイスランドがイングランドに2:1で逆転勝ちした時などは、相当舞上がりましたよ。

昔ほどのファンではなくなった、と自分でも自覚できるのは、この二チーム以外には、何も応援するというか、ひいきのチームがないことです。昔なら、イングランドやスコットランドを、かなり熱心に応援してテレビをみたものですが、いつの間にかそういうことがなくなっていました。

教会の難民との祈りの会を担当していますが、そこにはイラン出身の人が多くあります。ほとんどは難民として逃げてきた人たちです。そのイランも今回のW杯に出場しています。(**今、これを書いている間にイランはモロッコと対戦しています)

で、面白いのは、イランから逃げてきたはずの難民の人たちは、それでもイランを応援するのです。なんで?「イランの国や自然や普通の人々は大好き。ダメなのは今、権力を持って圧政をしいている、あの『体制』だから」

ほとんどの人が同じことを口にします。なるほど。別に自分の国そのもの –文化や人々や生活様式– が嫌で逃げてきたわけではないわけです。ただ現在の「体制」から迫害され不当な扱いを受けた、と。これは、イランからの難民の人たちに、かなり共通に見られる顕著な点です。

そういうことを考えると、やはりサッカーとかスポーツの祭典は良いものですね。他の諸々の事実は取り敢えず脇に置いておいて、自分の国の応援に熱狂できるわけですから。(***結果イランは初戦1-0でモロッコに勝ちました。皆、やはり大はしゃぎでした)




ヨーロッパ中で名物となったアイスランドチームの「Hu!」バイキングクラップ
Myndin er ur Knappspyrnusambandid.is


ところで熱狂するには、試合を観戦しなくてはなりません。W杯をロシアまで観戦に行く人はともかく、圧倒的多数は自宅やその他の場で、中継をテレビなりネットなりで観るものでしょう。私もそのひとりです。

アイスランドの試合はもちろんテレビで中継されます。しかし、普通の国営チャンネルではアイスランドの試合以外は、皆が関心あるだろう、というメジャーなものしか流してくれない可能性があります。前々回の時は日本がデンマークを破った試合が中継されず慌てたのを覚えています。前回も確かそんな感じ。

より多くの試合を観るには、民放のスポーツ専用チャンネルに申し込まなくてはなりません。年間を通して追っかけているわけではない私としては、そこまではしたくないのです。

これまでは、ネットで無料でほとんどの試合を流してくれるサイトがあったのですが、最近これは、何かスポーツ「賭け」のアドが強烈に絡んできたりして使えないものになってしまいました。もしかしたら、今はもうないかもしれません。

そこであちらこちら調べていたら、ひとついいものが出てきました。ExpressVPNというアプリで、これをダウンロードすると、世界の多様なサーバーとリンクでき、BBCなどの視聴地域が限定されているサイトのストリーミングに入ることができるというのです。ブロックを解除するわけです。ちなみに、詳しくは知りませんが、これは違法行為ではないそうです。

実はこのアプリ、昨年夏に一年間99,9ドルで買ったものなのですが、使い方がわからず「騙された」感で放っておいたものなのでした。「Twin Peaks」のシリーズ3を観たかったのですが、諦めてしまいました。

今回、もう少し良くしらべてみて、ようやく使い方がわかりました。試してみると、ちゃんと見られるではありませんか!万歳!十ヶ月前に出した99,9ドルがやっと最後の二ヶ月で役に立つ!

これで日本の試合の視聴ができそうです。まずは安心。

そこでふと思いつきました。だったら諦めていた「Twin Peaks3」も観れるのではないか?はたまた日本のTVerとかも?最近、ネットへの違法ストリームは管理が厳しくなり、以前はちゃんと観ることができた「正直さんぽ」や、「ヒルナンデス」「バイキング」すらも観るのが難しくなってきています。

「正直さんぽ」は完璧にTVerのみ。しかし、皆さん、TVerの視聴は「日本国内だけに限られております」ということ知ってますか?これを知った時、実に頭にきました。なぜ外国住まいはのけものなのでしょうか?

そのくせ、どこの民放も「テレビの取材の対象になりそうな、ユニークな日本人をアイスランドで知りませんか?」的な協力を頻繁にしてくるくせに。「自分は人を利用したいが、サービスは提供してあげない」ということになります。喝!!!

で、TVerは観られるでしょうか?結果は... 書きません。日本のケチな民放の連中に余計な情報を与えるのはイヤですから。(^-^;

とにかく、W杯が始まったとたん、変ななり行きでネット世界の最新のテクニックのひとつを学ぶことができました。「ひょうたんから駒」ではない、「サッカーからIT」?(蛇足でしょうが、ここで「駒」とは将棋の駒ではなく、「馬」のことですからね −今、ネットで調べて知ったばかりですが。そういえば、昔学んだような気が... )

それでは、頑張れNippon!!! そして、Afram Island!!!

(****そして今回の最後のオチです。今回は国営放送が全試合放映を決めていたんだって...)
(*****さらに追い打ち。いずれにしろFIFAのサイトですべて観れるって????) (^-^;


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is

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