レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

ここにもある 扇動政治と銃弾

2021-01-31 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

実は今年の始めにFacebookを一週間ほどお休みしました。私はかなり積極的なFacebookユーザーですので、幾人かの知り合いの方々から「どうしたの?」「大丈夫ですか?」などとご心配の言葉をいただきました。ありがたいことですし、ご心配をおかけした面がありましたら申し訳なく思います。

ある方は「SNSでは言葉の暴力もあるし...」と心配していただいたのですが、私がお休みしたのはまったくそのようなことがあったわけではなく、単に「今週は禁酒して肝臓を休ませよう」みたいなことでした。

なんというか、知らず知らずのうちにFacebook「漬け」になっていることがあるので、それに気がついた時はお休みを取るようにしています。年に一回か二回ぐらい休むかなあ?




「Cちゃんフリー」の座を獲得した?アイスランド
Myndin er ur RUV.is


Facebookはもちろん個人的な事柄なのですが、私にとっては仕事の一部にもなっていて、いろいろと発信しやすく、使い様によってはとても役に立つものだと思います。ですが「漬け」になって、それ以外ではものを言えないようになっては困ります。

たとえばトランプなんぞはTwitter「漬け」だったんじゃないでしょうか?大統領ほどの公職にあるなら、他にもう少しチャンネルがありそうなものですが。日本の政治家等でも同じような傾向があるのはどうなんでしょうかね?

直接、大衆に言葉が届く、という利点はあるのでしょうが、基本的に「言いっ放し」のメディアであって、話し合いの場ではないですよね。結果、声の大きい者が、ということは知名度の高い者が圧倒的に有利になると思います。これは危険なことではないか、と考えます。

その「漬け」のトランプが去ってくれたのはありがたや。バイデンさんには消去法的な期待しか持っていなかったのですが、就任式間近になって「何とか無事に就任してくれ」と祈るような気分になってしまいましたよ。おかげでライブまで見てしまいました。就任式のライブを見るなんて、カーター大統領の就任以来か?

本題に入る前に、ひとつミニ・ニュースです。アイスランドはヨーロッパの感染症予防を監督するインスティチュートから「コロナ安全のグリーン・カントリー」に認定されたとか。

ニュースで見る限り、西ヨーロッパでは唯一の「緑印」(OK to goの意味か?)のようです。私としては「余計なお世話だ」と言いたい。まだ終わってないんだから、そそのかしのようなことはやめてもらいたいものです。

さて、本題。ガン社会化する?アイスランドについて。

先々週の木曜日、1月の21日になりますが、サムフィルキングという政党(社会民主連合)のオフィスに出勤してきたカレンさんという女子職員が、玄関ドアのガラス窓に銃弾による大きな穴を見つけました。




社民連合オフィスへの弾痕(上)と市長の車への弾痕(下)
Myndir eru ur Visir.is


すぐに警察が駆けつけましたが、やはり銃弾の跡。前日の引け際にはなかったものなので、水曜日の夜から木曜の未明にかけて撃ち込まれたもののようです。

それから三日後の23日の土曜日。現在のレイキャビク市長のダーグル・B・エッゲルトゥスソンさんが、自宅前に置いてあったマイカーに乗り込もうとして気がつきました:「これは弾痕か?」車のドアに二箇所、それらしき跡があったのです。

またしても警察が駆けつけ、市長の車を精査。すると車のドアの内部から22口径の弾丸がふたつ発見、回収されました。

車は何日か使わずに自宅前の駐車場に置きっ放しになっていたそうで、いつこれらの銃弾が撃ち込まれたのかは判然としていない、とのことです。

で、このダーグル市長、三日前に弾痕が見つかったサムフィルキング所属の政治家なのです。当然警察は「ダーグル市長、もしくは社会民主連合に恨みを持つ者」の犯行と見ているようですが、現在(29日の金曜日)まで、容疑者は上がっていません。

この社会民主連合、2016年の国政選挙では壊滅的な敗北を期し、6議席を失って三人の議員政党にまで落ち込みました。翌年のラッキー総選挙で7議席まで回復。それでもマイナーに転じたままです。

それに比して市政では健闘しており、現在のダーグル市長は2014年の再就任より六年余り継続して市政を担当しています。現在の市政での多数派は社民連合、ヴィスレイセン(再生党)、緑の党、ピラター(海賊党)の四党が形成しています。

対する少数派の野党は、国政では与党の独立党、人々の党(と称する民族派の党: 一応公共のネットに乗るブログなのでディプロマティックな表現にしています)、中道党(と称する右翼民族派の党: 同じ理由で控え目な表現。十倍ひどい方向を想像してください)、それにまったくの左翼のソシアリスト党です。

この市政での野党の市議会議員の中にヴィグディス・ホイクスドティールという女性がいます。トランプ的なキャラクターの反移民系市議と言って良いでしょう。以前は国会議員だったのですが、今は市政に転じ、次期市長を目指す、とかのたまわっています。




ダーグル市長(右)とヴィグディス市議(左)
Myndin er ur Visir.is


このヴィグディス氏が最近、Facebookに自前(というか自軍の中)で作ったビデオを公開しました。これはダーグル市長の自宅の周囲を車で廻って撮影。それにいろいろと自分のコメントをつけていく、というものです。

ダーグル市長の自宅はダウンタウンの真ん中にあります。ランドマークのハットゥルグリムス教会から下って徒歩五分。ホテル・オーディエンスヴェの向かい側です。




市長の自宅前のリフォームの完成想像図
Myndin er ur Reykjavik.is


最近、あまりダウンタウンを歩いていないので気がつかなかったのですが、このホテル前、すなわち市長宅の前が、今ではきれいな広場にリフォームされました。すっきりくっきり。

ヴィグディス氏の説明によると、「ダーグルは自宅の周囲の環境を良くするために、このリフォームを命じた。費用は六千万クローネ以上! その際に、周囲のパーキングスペースをすべて潰し、自分用には車三台分の専用駐車上を設けたのよ!」

私は個人的には、ダーグル市長のファンではありませんし、社民連合の支持者でもありません。むしろかなりムカっ腹を立てている方です。ですから、ヴィグディス氏の言い分が全部デタラメと決めつけるつもりはありませんし、多分本当の部分もあるのではないかと想像します。

もっとも、市中のリフォームはここだけではなく、あちこちで行われました。私のいるブレイズホルトゥス教会の前もしかり。きれいな広場を作ってくれました。

それはそれとしても、特定の個人の私邸の周りを巡回して撮影、それに「自分の益のために、見て、こんなに自宅前を市のお金でリフォームしているのよ!といようなビデオクリップは、まさしく「扇動ビデオ」では?という批判の声が上がりました。

「たとえ、政策に反対するとしても、自宅には子供もいるのだし、こんな形で引き込むべきではない」というのがビデオに対する強い批判の声でした。

さらに、銃撃事件の発覚に対しては、現市長支持する・しないはさておき、「このような形での暴力は言語道断」「そういうことが起こるアイスランドであってはならない」とこれもごもっとも。




リフォームされた私のホーム教会の前


今の時点では、ヴィグディス氏のビデオと社会民主連合オフィス、および市長の車銃撃事件の間の関係性を裏付けるものは何もないようです。それでも、「ありそうだな」考えてしまうのも自然。

Cちゃんの影響で、やけになっている人が「市長の気ままな贅沢?」と思い込んでバーン!とか。あー、でも普通の人は銃とか持っていないよな、ここでは。やっぱり、もともと闇社会の関係者か?

状況だけで想像してしまえば、これもあのトランプの影響なんじゃないかという気までしてしまいます。ヴィグディス氏も良く似たタイプだ、と私は思っていますから。そっち路線の人にとっては、トランプは良い手本になってしまったのかも、です。

次は何が来るのか?と考えると、なんとなく気が重くなる雰囲気ですが、そこで社会を平和で明るい方向へ向けるのは、私ら教会の役目でもありますからね。ふんど... じゃない、気を引き締めて頑張りましょう!


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。


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今ここにいるコロナ まだそこにいるコロナ

2021-01-24 00:00:00 | 日記
こんにちは⁄こんばんは。前回「今シーズンの冬はマイルド」なんて書いたとたんに風が強い日々となってしまいました。レイキャビクでは雪は積もっていませんし、気温もそれほど下がってはいないので、まだまだマイルドであることは確かです。

ただ10〜15メートルの風が出てきて、これが一週間ほど続きましたし、予報によるとまだ続きそうです。生活にすごい支障はないのですが、風が強いと結構体力を消耗しますよ。




本文とは無関係 清涼感用ピック
Myndin er eftir v2osk@Unsplash


その反面、日に日に明るさが戻ってきています。ああ、「太陽」の方の明るさです、精神的なものではなくて。先日、仕事が五時過ぎに終わって、ふと気がついたら「まだ明るい」

「明るい」といっても、薄暗いのですが、まったくの闇ではないということです。この物理的な明るさは、精神的な明るさではありませんが、それでも直に影響はありますね。夕方、まだ明るいと気持ちも軽くなってきます。

さて、今回は「コロナ」です。いいかげんウンザリする言葉なので。いつもはCxxxxとか「Cちゃん」と書いていますが、今回は久しぶりにこちらの現状と、人々の生活ぶりを書いてみようと思います。




アイスランドのコロナ関連の公式サイト 下方のTilkynna brot はルール違反をチクるためのリンク
Myndin er ur Covid.is



イギリスやドイツとは異なり、アイスランドでは現在はコロナはまた「プチ沈静化」してくれています。

今、ここで使う数字は1月19日現在のものになりますが、1月19日の国内での新規感染者数はふたり。ここには海外からの入国者の空港での検査による感染者数は含まれていなと思われます。

(*ついでに追加の情報ですが、先週の木曜日、金曜日には国内新規感染者は久しぶりにゼロとなりました)

127人が陽性での隔離におり、うち20人が入院しています。ICUには現在は誰も入っていません(コロナに限って)。別の149人が感染の可能性があるための隔離に入っています。

さらに海外からの入国者ら1204人が検査の結果待ちで隔離されています。

これらの数字、コロナのためのアイスランドの公式なサイトからのものなのですが、少し不明瞭な点があります。例えば、外国人が入国時の検査で陽性となった場合、その数がどこにも出てないと思われます。

「国境検査で陽性判明」についてはニュースでは言っているのですけどね。感染ルートを知る上では大切なことだと思うのですが??

次に、人口十万人に対しての直近一週間の新規感染者数です。これは国内感染者数では、アイスランドでは7,7。この数は同じ時期の日本でいいますと、鹿児島県(7,6)や大分県(7,6)と同程度です。ちなみに東京は77,2となっていますから、約十倍となります。

日本の公的なガイドラインによると、コロナのフェーズを区切る際の指標が、十万人あたりの週間新規感染者数が6人以上がステージ2、15人以上がステージ3、25人以上でステージ4となるそうです。

ですからアイスランドでは、日本でいうステージ2に戻ったことになります。ですが、実は先に述べました「空港検査での陽性判明者」の十万人あたりの週間感染者数は12,7で、これを加えると全体の週間感染者数は20,4まで跳ね上がります。

そうすると、これは日本でのステージ3のど真ん中になってしまいます。

おそらくは、入国時に空港検査で陽性が判明する人は、実際上の感染は国外ということになりますし、そのままアイスランド国内へは入って行けませんので、区別をしているものと思われます。




年代別の感染者数 30歳未満で半数を超えます
Myndin er ur Covid.is


昨年の十二月始めには相当オタオタしていたので、まあ、うまくいったのかな、という感じですので、「今のところは」という注釈付きで安心できる気がします。

ワクチン接種ですが、年明け早々から始まっています。まずは介護施設とかに入っている高齢の方々と、病院や介護施設のスタッフ。その次は既往症があったりして、特にコロナ感染を注意する必要がある方々。

あとは高齢者から順を追って若い世代へ向かうようです。政府のプランでは五月くらいまでには、国民すべてが接種を受け終えることになるようです。

さて、このような「一応の」沈静化を受けて、コロナ下での様々な規則も多少緩和されました。

十一月からでしたか?10人以上の集会が禁止されていました。それが今月の13日から20人まで緩和されました。

小中学校、高校等では授業は継続されてきましたが、さらに課外活動や、スポーツ活動もできるようになりました。もちろん制限はあります。

さらに、一般向けのプールも再オープン。全面禁止だったフィットネスクラブやジム等も、利用者の間隔の制定や入場者数制限等の条件付きで再オープンしています。



当初よりの感染者数推移 青が感染者数 オレンジ色が隔離終了者数(亡くなった方は含まれず)
Myndin er ur Covid.is


私の職場である教会関連について例を挙げます。昨年10月に、二十人の集会制限が再施行された際に、ビショップのお触れで、すべての日曜日の礼拝/ミサは中止されていました。これは今でも続いています。

なぜかというと、特にレイキャビク市内では日曜礼拝にはどうしても二十人以上集まってしまうからです。21人目で来た人を「ダメです。お帰りください」ということは事実上できません。そこで、とにかく少し治るまでは率先して自粛して範を示そう、ということになったわけです。

これは、懸命な判断だったと思います。教会にいる人たちは、とにかくなんとかして「集まろう」という傾向があります。ビショップが「しばらく全部やめ」と言ってくれた方が、各人胸中楽になるものがあったと思います。

今回、二十人まで制限が緩和され、日常の活動のいくつかはその限度内で再開しつつあります。日曜学校などは、小中学校の規則の延長線上にあるとみなされ、大人の数が二十人、子供の数は制限なしとなったため、これも再開されつつあります。

というわけで、状況が沈静化しつつあること、それにつれて諸制限が緩和の方向に動き出したこと、さらにワクチンの接種が始まったことが加わり、ちょっと「終わったー!」感が生まれつつあります。

私のいる教会の人たちは、今週のスタッフ会議のランチは、アイスランドのこの時期の伝統料理ソラブロート(発酵したサメだの、羊のXXのプディングだの、チョーまず!料理)を食べよう、と企画しています。




お口直し用ピック クヴェラゲルジィの地熱地帯
Myndin er eftir Jens_Holm@Unsplash


ですが、日本の報道バラエティを毎日見ている私は、逆に心配になってくるのです。「本当にそんなに気楽になっちゃっていいの?」ご近所のイギリスだって、あれだけ感染が蔓延。ロンドンでは三十人にひとりが感染しているといいます。

あまり手綱を緩めてしまうと、アイスランドもイギリス化してしまうかもしれませんし、あくまで慎重にゆっくり進むべきだと思うのですが。まだコロナはそこにいるんですから。

私のいる教会の皆さんには悪いのですが、今週のスタッフ会議のランチは、私は遠慮するつもりでいます。「会食はやばい」と日本では喚いているのだよ! 先週の会議での談笑の仕方を見ていて、「やばい」には理由があると思いました。

声は自然と大きくなるし、高笑いする人もいるし、しかも誰もマスクをしていない。オイラ以外は。

まあ、それでもアイスランドの良いところを挙げておきますと、こういう状況で皆に従わず「ワタシは遠慮しておきます」と言っても、別に悪いようには受け取られません。この点はありがたいと思いますね。

願わくは、このままコロナが収束してくれますよう。といいながらも「そうは簡単にはいかないよ」と心の中にも声がします。


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Snerting シルバー世代へのエール??

2021-01-17 00:00:00 | 日記
こんにちは⁄こんばんは。2021年も早二週間が過ぎてしまいました。日本では先週、先々週あたりは、大変冷え込んだそうですね。ほぼ列島全域が氷点下の気温になったとか。しかも、日本海側では大雪。

アイスランドでは、というか、レイキャビクのある南西部地帯では、今年(今シーズン)の冬は今のところマイルドです。もともとこの辺りはそれほど寒くはなりませんし、雪もそうは降りません。

それを考慮に入れても、この冬は暖かいです。時折氷点下の日が続くことはありますが、例えば先週は気温が五〜七度くらいまで上がりましたし、加えて風もそこまで強くはなりません。




本文とは無関係 ヴィークにある教会
Myndin er eftir Jon_Flobrant@Unsplash


去年の冬も、気温は同じようなものでしたが、とにかくストーム(これを私は「カメハメハーン」と呼んでいます) が、間断なくやってきて非常に厳しい冬となりました。

2020年 カメハメハーン初(ぞ)め


飛行機が欠航する日が何日もあったことをよく覚えています。それ以前にも「荒天でフライトキャンセル」ということは、稀にありましたが、去冬ほどの頻繁さは記憶にありませんでした。まあ、でもその直後の三月にCxxxx がやってきて、飛行機が飛ばないのが普通になってしまいましたから、世の中、変われば変わるものです。

なぜこんなことをウダウダ書いているかというと、御多分に洩れずネタがないのです。元来、アイスランドの一月は「さあ、新年の初仕事ですよー!」的なノリではなく、クリスマスと大晦日の狂乱後の「祭りの後の静けさ」か、はたまた「宴会の後の飲み疲れ」のような時期なのです。

それに加えて、というかそれ以前の基礎にあるのがCちゃん故の、世の中総「イベントなし」「集まりなし」「移動なし」の状態でしたからね。日本のテレビだって、そろって過去の名作選とかでしのいでいたじゃないですか。

アメリカもそうですね。大好きな「Expedition Unknow」という世界各地の秘境を探ったり、隠れた財宝を探しに行く番組も、昨年はスタジオからズームを使ってのトークショーになってしまいました。

仕方はないのはわかりますが、つまらないのも事実なのでした。

社会の活動そのものが停滞してしまっているわけですから、新鮮な話題が手に入らないのは当然。となると、ネタは過去の想い出話しか、あるいは高尚な思索、テレビ・映画・音楽の批評くらいに限られてしまいます。




自宅から四十分の散歩の距離にある灯台
Myndin er eftir William_JUsten_de_Vasconc@Unsplash


思い出話しは年末にしたばかりですし、高尚な話しは土台無理。というわけで残るはエンタメくらいのものになります。そこでひとつご紹介します。それは本です。アドベント以降の書店の掻き入れ時期にあって人気No.1の座を得ている本で、小説です。発刊以来、短い間に三版を重ねています。

実は、まだ読み始めたばかりで読破していません。だから総評はできないのですが、どんな話しなのかくらいは描写しても許されるでしょうし、日本の方にも興味があるのではないかと思うのです。というのは、この本、日本が舞台になるからです。

著者はアイスランド人でOlafur Johann Olafssonオーラブル・ヨハン・オーラブスソンさんという、こちらではかなり知られた作家。にもかかわらず、ワタシはまったく存じ上げませんでしたが... (恥)

というわけで、もちろんアイスランド語です。日本語以外の本はほとんど読まない私ですが、久しぶりに「アイスランド語の本を自由時間に、自分の楽しみのために読む」ことへの挑戦となります。

タイトルはSnertingスネルティングといいます。意味は「触れ合うこと」これが何を意味しているのかは、物語りを読み終えるまではわかりません。まあ、Cxxxxに引っ掛けていることは、まず間違いないですけどね。

物語りは、2020年のレイキャビクで始まります。すでにCxxxxが蔓延している設定。主人公のクリストフェルは七十五歳のやもめ老人。 レストランを経営していましたが、そろそろ歳なのと、Cちゃんの対応に疲れてきたので引退を決意します。

そのための残務整理をしていたラストデー、帰り際にFacebookにフレンドリクエストが来ます。それを見てギョギョギョ!となるクリストフェル。なぜなら、リクエストの主がもう五十年も前に、突然彼の前から消えてしまった元カノのミーコだったからです。

そして... といきたいのですが、正直言ってまだこの導入の三章しか読んでいません。でも荒筋は知っちゃっているのです。

なぜかというと、仲の良い同僚の「美人の」女性牧師さんが、クリスマス休暇中にこの本を読み、感激し、さらに日本についていくつか訊きたいことがあるから、と物語りを説明してくれたからなのでした。

そして、その「美人の」女性牧師さんが勧めてくれたので、ワタシは今こうして(「モヤモヤさまぁーず2」のビデオを振り切って)アイスランド語の小説にチャレンジしているのです。




Snerting のカバー これも意味深な絵


さて、物語りに戻りますと、クリストフェルとこのミーコさん、ふたりがロンドン留学中に知り合い、相思相愛の仲となりました。当然、将来は一緒になるもの、とクリストフェルは考えていました。ところがある日、ミーコさんの父親が日本から訪英。数日後、ふたりとも忽然と姿を消してしまったのでした。なんの説明もないままで。

ミステリーっぽい始まりですが、物語りはミステリーではなくドラマだそうです。このミーコさんは広島出身で、そのことが物語り全体に大きく関係しています。しかも、ふたりが出会ったのが五十年ちょっと前の六十年代末。

七十年安保騒動の頃、ワタシがまだ小学校にいた頃なのでした。そういう時代背景も物語りに関係しています。

Facebookで元カノと元カレが再び結びつくというのは、よくある話しでしょうが、今回は「高齢者ペア」というのが面白いですね。引退年齢のクリストフェルは、この後、思い切ってミーコさんを訪ねて日本へ旅立っていきます。

うーん、六十二歳のワタシもなんとなく元気をもらえそうな感じのストーリー。七十五歳までにはまだ十三年もあるぞ。まだまだ夢はあるかも。




アイスランド語の本文 こんな感じです


やれやれ、真面目に文学を鑑賞する気持ちというよりは、「色」を求めての個人的願望、妄想が動機になっていることが露見してしまいました。が、きっかけはなんであれ、この本をちゃんと読破し、あらためてきちんとした文学レポートをしてみたいと思います。お楽しみに。特に御同輩の皆様。「人生にはまだ夢がある」みたいなポジティブレポートをしたいと思っていますので。(*^^*)

それにしても、一点だけすでに注釈を付けたいことが。周辺を見回して、事実であることはすぐに確認できるのですが、アイスランドーニッポンの二カ国間の関係で見ると、95%くらいの確率で、「アイスランド人の彼氏」と「日本人の彼女」なんです。なんで?

「日本人の彼氏」と「アイスランド人の彼女」はダメですか?なんで?(* _*)


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アイスランド 年越しあれこれニュース

2021-01-10 00:00:00 | 日記
改めまして、今年もよろしくお願いいたします。




西街拙宅からの年越し花火


日本では首都付近を始めとして再び緊急事態宣言が発令され、さらに大阪、京都、愛知等も政府に同宣言の要請を検討しているとか。

ヨーロッパでは、英国、ドイツ、デンマークらでは感染拡大が治らず、相当な厳しいロックダウンに入ったと聞いています。日本時間の七日付のニュースでは、英国の六日の「新規」感染者数は「六万人超」ということで、日本と比べても桁が違いますね。

幸いアイスランドではそこまではいっていないのですが、最近二週間での国内新規感染者数は住民十万人あたりで19,6人。入国時検査での陽性者(感染者)が、これも19,6人。

少ないように見えますが、トータルすると住民十万人に対して39,2人となります。これは、日本のコXX対策の基準に照らすと、ステージ3のボーダーラインが一週間で15人以上、ステージ4が25人から上です。こちらの数字は二週間単位ですので、単純に二で割って19,6。(陽性者数の累計ではなく、一週間平均での新規の陽性確認者数です)

ですから、アイスランドも落ち着いているとはいえ、日本のステージ3に相当することになります。

「コXX打破」が今年の世界共通の最大お願いごとでしょうが、時間がかかるのは目に見えていますので、年頭にその覚悟はしておいた方が良いでしょうね。

さて、昨年十二月を通して「お忙し」だった私は、クリスマス以降はガッツリお休みを取らせていただきました。約十日間。ありがとうございました。

で、その間いくつか目についたニュースをご紹介します。

まずは、ちょっと旧年に戻ってしまいますが、毎年大晦日の晩にはBrennaブレンナという習慣があります。Brennaとは「燃やす」「焚き火」を意味します。午後八時か九時頃に、レイキャビクや周辺、あるいは地方の町や村でも、決められた場所で大きな焚き火のようなものをするのです。




例年ならこんな焚き火なんですが...
Myndin er ur Kopavogur.is


これ、結構古い習慣でアイスランド大学のサイトによると、1791年の文書に最古の記録があるそうです。もともとの意味は、山の頂上や丘の頂で火を起こし、何かの警告や道標、あるいは牧師の緊急呼び出しとかを目的として行われたものが、年末行事化したもののようです。

現代ではその目的は転じて、人々が大きな焚き火を囲んで集まり、年末の挨拶を交わす、という社交目的になっています。まあ、私の理解ではそうです。

これが今年はコXXの故に中止。国営放送RUVは「230年の伝統、断たれる」と嘆きの見出し。これまでも荒天の故などで大晦日にブレンナをできないことはあったようですが、その場合はクリスマスの祭りの最終日である1月6日に延期されて行われていたとのことです。今回はそうはいきませんでした。

そのブレンナに続くのが大晦日の年越し花火。これは、結構海外にも知れ渡るようになり、近年では、この花火をわざわざ見にくる外国人観光客も多くありました。

この花火も「するか?しないか?」の議論があったらしく、かなり直前まではっきりしませんでした。なんでも、花火の煙とコXXウイルスが結びつくとまずい、とか言われていたのですが、よく理屈が分かりませんでした。結局、「『密』を避けるように」というお定まりの注釈付きでゴーサインが出たようです。

日本の花火大会と違うのは、主催者というものがなく、フツーの住民が個々人で勝手に打ち上げるのです。日本の大きな花火大会では、現代では打ち上げはコンピューター制御、と聞きましたが、こちらでは「手とライター」制御です。

一応、大きな打ち上げ花火は、場所が決められていて、そこへ花火を持った住民が参集して行います。好きな人は、ひとりで十万クローネ分も花火を買い込みます。花火の臨時ショップがあちこちに立つのですが、売り上げはレスキュー隊の資金になります。今回の売り上げは締めて八億クローナだそうです。マジか?

ちなみに、今回の人気花火は「コXXウイルス」を形取った新作。Cちゃんを遠くへぶっ飛ばす、というものでダントツ人気だったとか。見ている側では、どれがその「コXXぶっ飛ばせ」花火なのか、いまいちわかりませんでしたが。

例年は、酔っ払いがそこらの通りや裏庭でも花火を始め、迷惑になるものなのですが、今回は整然としていて、年変わりの一時間くらいに集中していた気がします。




「夜霧よ、今夜も〜...」ではなくて花火の煙
Myndin er ur Ruv.is/Bjarni_Runarson


ですが、Cちゃんとは別の問題が浮上。というか、これもここ数年言われていたことなのですが、花火による大気汚染です。

レイキャビク、この大晦日からの年越しは風がなく、しかも割と暖かい夜となりました。そのため花火の煙はその場に止まってしまい、私の西街の古アパートから眺めても、まるで低気圧の雲が垂れこめたかのように見えました。

レイキャビク郊外の別の地域に住む知人は、「家からは、霞がかかったようで何も見えなかった」と言っていましたね。

ニュースで、ランドマークのハットゥルグリムス教会周辺の、ドローンでの空からの映像を流していましたが、まるで火山の噴火の最中のよう。確かに呼吸器がナイーブな方には健康上の問題を生じるかも。

それは短期的な汚染ですが、長期的に見ても汚染が残る可能性があるそうで、将来はこの年越し名物にも制限がかかる可能性は十分にあります。

まだ終わりません。皆が皆ではないでしょうが、花火好きの住民の方々、中には終わった花火の残骸をそのままそこに残して帰る方もあります。どのくらいの割合なのかは見当がつきませんが、そこしていった花火の屍の方は、ちゃんとそこに残っていて確認できます。




ハットゥルグリムス教会前に残された花火の屍
Myndin er ur DV.is


会場となった、学校の校庭などでは学校のスタッフが相当な労力をかけてこれらの残骸整理に当たらざるを得ないとのことでした。この辺は、市の当局とかがもう少し協力して後片付けをオルガナイズすべきでしょうね。

ある花火好きの人によると、「あれは仕方ないんだ。さっさと片付けようとすると、必ず火傷とか思わぬけがをすることになる。しばらくは、そのままそこに残しておく必要があるんだ」とニュースで。

じゃあ、後から片付けに行く?というツッコミ質問がニュースレポーターには足りませんでしたが。

年を超えて、1月6日にはクリスマスの祭期が終わります。これを機会に主だったクリスマスのデコレーションは消えていきます。

アイスランドでは、多くの家庭が本物のもみの木を購入し(もみの木の臨時ショップも立てられます) クリスマスツリーとして飾ります。これらのもみの木も、用済みとなり家の前に出され、これは市の回収業者が持っていってくれるのを待つことになります。

ちょっと哀れになる光景なのですが、同じような状況はアメリカなどでもあるようです。で、ネットのニュースで見ました。ミズーリ州の農夫の人が、周囲に呼びかけて「使い終わったもみの木は捨てないで、持ってきてくれ」とのこと。




もみの木の葉をほおばる山羊ちゃんたち
Myndin er ur Visir.is/Stod2


なぜかというと「農場で飼っている山羊がもみの葉を食べることがわかったんだ」とのこと。確かにニュースの映像では、もみの木の葉をもぐもぐ美味しそうに食べつ山羊ちゃんたちの様子が映っていました。

羊に比べて山羊は圧倒的に少ないでしょうが、ここにも山羊ちゃんはいます。このニュースを見た誰かが、きっとアイスランドの山羊ちゃんはもみの木の葉を食すかどうか試したはずです。結果が知りたい、なあ。


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ニュース性のないワタシの十大ニュース2020

2021-01-01 00:00:00 | 日記
新年、明けましておめでとうございます。
旧年中はこのマイナーブログを訪ねてくださりありがとうございました。今年も、内容は相変わらずのままではあるでしょうが、よろしくお願いいたします。m(_ _)m




謹賀新年 今年もよろしくお願いいたします


また、恒例の「往く年来る年」の狭間に漂っています。今のこの時間、日本の皆さんは2021年に突入されていますが、アイスランドの私たちはいまだに2020年の大晦日です。

実際には、これは「一日」に関して、毎日繰り返されていることに過ぎないのですが、年越しで大騒ぎとなるこの一日だけは、特別に意識せざるを得なくなります。

さて2020年はチョースピードで疾走していきました。これは老齢の私の口癖だけではなく、世の多くの方も実感されていることだろうと思います。

アイスランドでも日本と同じく、年末には「世界の十重大ニュース2021」とか「今年の年末重大(十大)ニュース」とかをテレビや新聞が扱います。ついでに「マン・オブ・ザ・イヤー」とかも、一般とスポーツ界で選考されているようです。

アイスランドのスポーツ界についてはほとんど何も知らないのでパス。一般の「年男」は普通の人が推薦したりして選出しているようですね。まあ、テレビ局が選出したり、新聞や雑誌も独自にやっているようなので、すべてではないでしょうが。

VisirというネットニュースのMVP 2020は「ヘルスケア従事者」だと発表されました。言わずもがな、の理由です。ひとりだけではなく、みんながヒーロー、ということですが、最近「レスキューチーム全体」とか、団体受賞が多いような気もしますね。

ところで私も「今年の十重大ニュース」についてはちょっと考えてみました。これは二通りの解釈があって、自分が思う世界の、あるいはアイスランドでの十の重大ニュース、ということと、「自分にとっての」十大ニュース、という両者がありえると思います。

どちらにも共通して第一位はC ちゃんだろうと想像します。もっと言えば、世界のどこでも共通してダントツ第一位がCちゃんでしょう。

こういうことって、私が生きてきたうちではなかったことですね。はっきり言って「火星人襲来」に引的するような地球規模の出来事でした... です。まだまだ終わってないし。




Cちゃんのおかげで、教会の集会はソーシャルディスタンス付きの十人まで


それはとにかく、自分の生活を振り返ってみて、今年の重大ニュースは何だろうか?としばし考えてみました。私にとっての「2020年十大ニュース」など、他の誰にとってもニュース価値がないのはわかりきっていますが、そこがマイナーブログの強みで、平気顔で書いてみたいと思います。

ただし少しフィルターをかけます。「Cxxxxxのおかげでああしたこうした」は、なるべく避けることにします。それを入れちゃったら、それしかなくなっちゃいますから。

あと、極めてプライベートなこともなるべく抜きます。他の皆様には面白味ないことは明らかですから。

実は五月に娘に娘が生まれまして、いわゆる「初孫」なのですが、これはもちろんワタシ的ニュースの第一位です。さらに息子が六月に修士の課程をスェーデンで終えて、一人前のアーキテクトとして帰国しましたので、これが第二位になります。

このふたつはチョー家庭内のことなのでパスすべきですが、「私の十大ニュース」としては省くこともできないので、これは一位、二位と始めから宣言しておきます。m(_ _)m

そして、残る八つの私自身の重大ニュースを振り返ってみました。なんだろうか?プライベート過ぎないプライベート、あるいは仕事関連で。何でしょうか?

それがですねえ、ないのですよ、ニュースが。これといったことが、ほとんど何もない一年でした。Cちゃん関連を除いてしまうと、ということです。いかにCちゃんに支配された一年だったかという気もします。

ですが、ここで引き下がっては「負けた」感しか残りませんので、無理やり「2020年私のポジティブ十大ニュース」を捻り出すこととします。




これはプチニュース級?の一枚 「影」の教会


第十位: 長男が十月にアイスランド帰国した後しばらく拙宅に居候中。
プライベート事項ですが、この居候で私のクッキングスキルが復活したのでランク入りです。自分のためには何も作らないワタシですが、息子のためにはまだまだ腕を振るいます。

第九位: 娘の娘の洗礼式。これは七月でした。これもプライベート事項なのですが、なにしろ今年一年を通して、これが唯一他の邦人の皆さんと集団でお目にかかる機会だったので、第九位です。

第八位: 教会会議への難民政策に関する提言の提出。これは一年がかりの作業でした。まだ終わっていません。賛否は今年(2021年)の春まで持ち越し。他の五人の牧師さん達との共同作業でしたが、私が指揮を取ったので「レア」価値が付き第八位。

第七位: トランプgood bye。ノーコメント。もともと選ばれるべきではなかった奴だ。

第六位: ホーム教会の屋根の修復完了。ここ数年間、教会の屋根からの雨漏りがひどくなり、時に聖壇の後ろ側、すなわち牧師サマが立つところにシャワーが降り注ぎました。

修繕には何百万とかかり、資金繰りが難航したのですが、やっとコxx中の夏に改修に着手。たまに目撃することのできる、アイスランド人作業チームの奇跡の真面目な仕事ぶりでクリスマス前に新しい屋根となりました。地味だけど、これは大きいい。




修繕なり、シャワーが止まった新しい屋根
Myndin er eftir Vigdisi V. Palsdottur


第五位: かなりの数の難民がアイスランドで救済さる。Cちゃんの数少ないプラスの影響で、難民申請者の強制送還がストップ。アイスランドで審査がなされ、結果、送還されるはずだった人たちも相当数がここでの滞在許可を受けました。

私の教会グループの中でもこの思わぬ恩恵を被った人たちがいます。全体での数は把握していませんが、これはかなりポジティブな結果です。

第四位: 動画作りと配信のスタート。以前書いたことがありますが、去年の春以降から教会関係の動画作りを企画していました。いろいろYoutubeで勉強したり、機材を自費で買い揃えたりしていたのですが、やはりいざ始める、というのはハードルが高く逡巡。

それが、Cちゃんのおかげで、周囲のみんな中が動画配信を始めたので、ハードルが下がり、三月末から定期的に動画を配信するようになりました。これもCちゃんのプラス効果でしたね。

以来、途中何回かはお休みしていますが、全体としては週一での配信を続けることができています。教会の動画ですから、ビュー数は全然見込めないのですが、これは必ず後で活きてくると確信しています。この点はまたいずれ詳しく。

第三位: 無事故で車を運転中。さらに、特に病気もなく生活中。

第二位、第一位は先に宣言したように、息子の修士終了と娘の娘の誕生でした。

やれやれ、なんとニュース性のない生活。改めて、そう実感せざるを得ないですね。まあ、今年というか昨年というか、2020年は多くの方がニュース性の少ない生活を強いられたのではないか、とも思います。

ああ、そうか。アメリカや香港では大騒ぎがありましたし、世界のみんなが同じ、というわけでもないですよね。




2021年、難しい状況の中でもそれなりに良い年を! と祈ります


それでも、私自身は、この極めてニュース性の乏しいワタシの十大ニュースを見直してみて、気づかさせられる点はあります。Cちゃん禍の中の一年ではあっても、それでもこんなに良いこともあったんだ、ということです。

「無事故」「健康」など、それだけではニュースにはならないことなのでしょうが、ニュースになるならない以上に価値のあることを忘れてはいけないですね。

Cxxxxx禍の中にあって、すべては「気の持ちよう」などというキレイごとを並べるつもりはありません。これはまさしく「わざわい」ですし、特にご親族をなくされた方、後遺症が残っている方、事業が潰れてしまった方、仕事を失った方、さらには限界までの労働を強いられている方も多くあります。

そういう方々には、心よりお見舞いを申し上げますし、社会もそういう方々をサポートするように動くべきだと考えます。

私が思うのは、それでもそこまでの実際の損害は被っていない人たちであっても、「Cxxxxxさえなければ、ああなっていただろうに」「Cxxxxxがなければ、別の結果があったのに」とか考えてしまうのが普通だろうということです。

で、そういう方向に考えが囚われてしまうと、嘆き、不平不満、喪失感だけが先に立ってしまい、他にたくさん残っている良いものまで見えなくなってしまうのではないかと思うのです。

Cちゃん禍の中にあっても、Cちゃん禍にもかかわらず、私たちの生活には良いものも以前と同じく残っているのではないでしょうか?

経験的に「新年の誓い」は、私にとってはほとんど何の意味も持てないのですが、2021年は「良いものを見出す。そしてそれを離さない」ことを心がけながら過ごしていきたいと思います。

皆さんにとって、新年が良い方向への向かう日々となることを願っております。今年もよろしくお願いいたします。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is
Facebook: Toma Toshiki





コメント (2)
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