レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

なんとオータニさんとワタシの共通項

2024-07-25 22:09:57 | 日記
こんにちは/こんばんは。

今週の月曜日から夏休みに入っています。一応八月の5日までの予定。「やったーっ! 休みだー!」的な気分はまったくないですね、今回は。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Kai_gradert@unsplash_com


普通、この時期のお休みに入いる時は -これはワタシ限定の話しですが- 疲れ切っていて、本当に「休むこと」を欲しています。だから、休みに入ると「もうなんもできん。なんもやらん」みたいに、ただただ怠惰に埋もれていきます。

今年の場合は、そのくらい疲れた時期が六月初めにあったので、思い切ってその中旬に一週間の「先取り」休みを取りました。実際には三日しか休みませんでしたが、それでも結構、精神的な休息となりました。

そのせいかな?今回はそんなに疲弊し切っていなかったため「まだ行けるけど?」みたいな気分で夏休み入りしてしまいました。休み入り直前になって、シンガポールのジャーナリズム専攻の学生さんたちから連絡があり、「来週アイスランドへ行くのだけど、移民・難民の人たちの取材のための相手探しを助けて欲しい」とか。

できる限り援助するのが慣わしなのですが、そういうお願いは三ヶ月は前にするのが常識。まあ、学生さんですからね、そういうことも含めて学んでもらわないと。その「お願い」の始末は、夏休み始めに少し食い込んでしまいました。

で、今回そんなにお疲れでもないのに入った夏休み。趣味なし人間のワタシは特にすることもない。三日ほど、You Tubeで行き合った「アンタッチャブルの早速行ってみた」というチャンネルのまとめ見したりしました。ザキヤマさんは昔から結構好きなのです。

前にも何回か書きましたが、私にとって日本の「お笑い」は精神衛生上とっても大切なものです。やってられませんよ、お笑いなしでは。子供頃から生活の三大要素は「衣食住」と刷り込まれてきましたが、実際は「衣食住笑」と感じ入ります。ああ、牧師さんとしては「信」も足しておかないと。(*^^*)




教会近所の風景
Pic by Me


多くの同僚さんたちも夏休みに入っています。Facebookなどでも -日本と同じくアイスランドでもFacebookはおじさん・おばさんのプラットフォーム化しています- やれパリだのバルセロナだのからのバカンス写真が目に入ってきます。

全然羨ましくはないです。もともと観光旅行にはそんなに関心がなく、行くならトルコのカパドキアかボアズカレ(ヒッタイトの首都ハットゥーシャがあったとされるところ)、はたまたヨルダンのペトラ遺跡くらいのものです。

まあ、趣味なし男の生活感はそんなものです。引き篭もり感ハンパないとお感じのことでしょう。特に反論なし。

ただこの「趣味なし」という言葉について、最近思うことはあります。いや、最近ではなくて、以前から思っていたことですが、仕事がいつまでできるか?という「先」が見えてきている今、また特に頭に浮かんでくることです。

「仕事が生きがい」という言葉は日本ではよく耳にするものですよね。やはり日本人の特に中年期以上の男性に多いのかなあ、という印象を持っています。本当にそうかどうかは検証を要しますが、イメージ的に強いですよね。

でもこの「仕事が生きがい」も一様ではないように見受けられます。例えば調理人として働いていた方が、独立してお店を出し、今一生懸命そのお店を軌道に乗せようとしている、というのは「仕事が生き甲斐」の一例でしょう。これは理解できる気がします。




教会内のピック ユニークな造りの会堂
Pic by Me


あまり大きくはない会社などで、会社の存続と安定のために一生懸命働いている人も多いと思います。小さな会社の場合は、家族感があり「自分が頑張らなきゃ」という思いが出てくるのでしょうね。これは例えば物価高騰のニュースのインタビューなどで、実際に働いている方がから聞くことがあります。これもわかる気がする。

あるいは、大企業に身を置き、とにかく会社のために身を捧げている人もあるでしょう。「上からの命令だから」「会社の方針だから」それ故に家庭を犠牲にし、不正まで働く人もあるようで。不正とかはもちろん共感できませんし、自分の意欲ではなく「上からの命令だから何かをする」というのも正直共感できないです。

私の場合は、立場的には先に挙げた調理人の人や、中小零細企業の職員のような立場にあります。ですが、もうひとつ敢えて強調しておきたいことが。

ここで世界のオータニさんを引き合いに出します。オータニさんについてよく言われるのが「野球大好きな野球少年」心底野球好きで、野球に没頭し、優れた選手として日本で認められ、メジャーでも認められている。

プロとしてオータニさんにとっての野球はもちろん仕事でしょうが、それでもおそらくは人生で一番楽しい「もの」なのではないかと想像します。この「もの」を「趣味」と言ってもいいのでしょうが、「趣味」とは仕事から切り離されたものの感がありますし、他に適当な言葉を思いつかないので「もの」としておきます。

多くのプロスポーツ選手や、あるいはプロミュージシャンの方々も同じなのではないかと思うのですが、基本的に自分の好きなもの、当初は「趣味」だったものが仕事になっていると言って差し支えないのでないかと。

ワタシもオータニさんと一緒です。なんていうと畏れ多いか?(^-^; ですが「趣味」が「仕事」になっている、という点では本当に同じなのです。私も大学時代から、とにかく教会で活動するのが好きで好きで、一番の「趣味」でした。




Forever 野球少年 オータニさん
Myndin er ur USA Today


卒業後、第二の「趣味」だった政治関係の仕事をしていましたが、三年して神学校という牧師教育のための学校に入学。働いていた三年間もずっと、将来は牧師という職務を得ることを夢にして準備していました。

日本で無事牧師として仕事を得たのですが、家庭の事情でアイスランドへ。そこでまた五年近いブランクというか追加教育の期間を経て、こちらの国民教会での牧師として認められました。

ですから、今現在、牧師として働けていることは、非常に嬉しいことなのです。「趣味」では収まらない「義務」「責任」がそこに加わっていることは確かなのですが、それでも好きなことをやっている、という点は変わりません。

ですから、私は確かに「趣味なし男」の一味ではありますが、実際には「趣味が仕事男」でもあるのです。ビミョーなニュアンスかもしれませんが。「仕事が趣味」なのではなくて「趣味が仕事になった」のです。

現在の私の職務上の責任は、移民や難民の人たちへのサービス、あるいはこれらの人たちとの活動に置かれています。それなりに厳しい現実や精神的な負担が大きいことはありますが、それでも自分いとっては「夢の仕事」であり続けています。

金銭的には儲かるどころか、持ち出しになる部分もあります。コロナ期のライブや動画制作の機材など、随分と貯金を持ち出して賄いました。

同僚のアイスランド人の牧師さんたちには理解できないことのようですし、「そういうのいいことなのかな?」と正論を吐く人もいます。でも仕方ないし、別に気になりません。私には夢があり、その夢は仕事にかぶさり仕事を飲み込んでいます。その夢に近づくためにお金を使っているのですから。(*^^*)

というわけで、特に何をするわけでもない夏休み。ワタシにとっては「何もしない」ということが大切で、別に「趣味」は必要ないのだと思います。休みが終われば「趣味」が待ってますから。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。


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冷たい夏、模索の夏

2024-07-13 20:51:49 | 日記
こんにちは/こんばんは。




こういう日もあります 今ではありませんが
Pic by ME


先週の週末は、天気が良く気温も上がり(15度くらいですが)、夏っぽい空気を楽しむことができました。ですが週半ばから太陽は消え、冷たい雨粒がパラる日々が続いてしまっています。





Pic by ME


やれやれ夏はどこへ行ったんかい?気温そのものは10度以上あり、寒くはないはずなのですが、昨日(金曜日)などは風が強かったため、体感温度は3度は低かったでしょうし、寒かったですよ。

「不公平だ!」と文句を言いたいのは、この冷夏、レイキャビク界隈だけのことで、アイスランド東北部では信じられない夏日を楽しんでいるのです。レイキャビク西街が灰色の雨雲に包まれている今、東北地帯の町Egilsstadirエイイルスタージィルでは、なんと気温は20度。

明日の日曜日予報は、レイキャビクがショボい11度に対して、エイイルスタージィルは22度! さらに北に行ったアクレイリでも20度越えです。これ、毎年の現象。

まあ、逆に冬は大雪、強風に被害を受けてる地域ですからね、不公平ではないか。不公平ではなくとも「羨ましい」...

さて、前回は私の受け持っている教会の英語礼拝での「革新」についてご紹介しました。AIプログラムを使っての、英語からペルシャ語への同時通訳テキストをスクリーンに映す、というものでした。英語ができないイラン人が多いからです。

大型LEDのスクリーンでもあれば、もっと簡単なのでしょうが、教会というのはそれぞれに予算規模がありますので、これは今のところ仕方ないです。奇特なお金持ちの方がいらっしゃりましたら、物品・現金とも寄付は大歓迎です。m(_ _)m (*^^*)




今週の全国の気温予想 不公平な現実
Myndin er ur Vedur.is


「礼拝」というのは教会のメインの宗教行事なのですが、だいたい一時間くらいの集会で、讃美歌を歌い、祈り、聖書の朗読をし、その聖書の箇所からのキリストの教えを説く「説教」とか「メッセージ」とか呼ばれるお話しが牧師さんや説教師によって語られます。

それに「聖餐式」と呼ばれる、参加者がパン(あるいはパンに模したウエハース)と赤ワイン(あるいは葡萄ジュース)を食する儀式が加わることもあります。これはキリストが弟子たちと最後の晩餐を持ったことに由来するものです。

教会には正教会とか、カトリック教会、様々なプロテスタント教会がありますので、礼拝(あるいはミサ)も一様ではなく、いろいろな形式があります。私が今書いたような礼拝は。プロテスタント教会での雛形です。

ですが、プロテスタントに限っても個性は様々あります。私の挙げた「雛形」は私の属するルーテル教会、聖公会、あるいはカルビン派の教会のようないわゆる「メインストリーム」教会のものです。

もうひとつの新メインストリームになっているペンテコスト系の教会では、軸は同じもパフォーマンスが違う傾向があります。それは特に音楽に関して顕著で、ルーテル派とかではオルガンを用いて、伝統的な讃美歌を歌うのが一般的。

ペンテコステ派や北米のバプティスト教会では、きちんと礼拝用のステージがあり、エレクトリックギターやドラム、キーボード等を用いての、なんというか、もっとコンサートっぽい礼拝が持たれるのが一般的のようです。

私が担当している集会には、教会に初めて来た、最近参加するようになった、という人が多いので、ルーテル派のドップリとした伝統的なフォームは使いません。伝統的なフォームというのは、例えば決められたフレーズを牧師と会衆が交互にチャントする昌和とかが含まれるものです。




レイキャビクのペンテコステ派フィラデルフィア教会の礼拝の一コマ
Myndin er ur Facebook


これは慣れていない人には敷居が高いかもしれないので、もう少し単純化され、入り易い礼拝フォームを用意しています。

基本的に礼拝というのは生き物だと実感しているので、私は牧師としては常により良いフォーム、集会の「持ち方」を模索しています。AI同時通訳の利用なども、そのような模索の一環なのです。

最近、トライしているもうひとつの「改革」が讃美歌です。まあ、以前から歌い易いものを選んではきたのですが、ここにきてさらに選択の幅を広げ、先に述べましたペンテコスト派などでよく使われる歌も取り入れ始めています。

キリスト教の音楽会には、CCM(Christian Contemporary Music)と呼ばれるジャンルがあります。伝統的な讃美歌とは基本的に違うもので、もっと巷のポップスに近いタイプの音楽です。ヒットチャートのようなものもあったと思います(アメリカの話し)。

当然、人気のミュージシャンも大勢います。皆さん、ご存知かもしれないAmy GrantなどはCCM出身の歌手です。後に、もっとフツーのポップシンガーに進化しましたが。

実は、今年は私たちの集会のレギュラーであるオルガニスト/ピアニストのアルニーさんが健康上の理由から常駐ではなくなっているため、もっと若いピアニストに入れ替わり立ち替わりきてもらっています。

その流れで、「もっとポップな歌を」みたいな考えが出てきたわけです。私自身、これまでCCMには時折はまってきましたので、ピアノを弾く方が弾けるのであれば、そういうポップ調の歌を歌ってみることは嫌ではありません。っていうか、結構好きかも。




CCM界の美空ひばり エイミー・グラント
Myndin er ur TasteOfCountry.com


CCMの歌の良いところは、エモーショナル、センチメンタルなものも多く、感情移入がし易い。かつ歌詞が今的でわかり易い。メロディーも親しみ易い、等々。

これらのCCM系の曲にも「定番」とされる曲がたくさんあります。ありがたいことに?それらの定番の曲にはカラオケが用意されていることも多く、Youtubeとかで見ることができます。

ですから、万が一ピアニスト不在の場合でも、カラオケビデオで歌うことも可能でしょう。それが「遵法」か「違法」かは確認する必要がありますが。(^-^;

で、今そのような変革期にあります。最近教会に加わった若い女の子が、ピアニストとしての練習のために教会に毎日来てくれています。歌をつけての練習も必要なので、一緒に歌うのですが、ひとつ気がついたことが。

伝統的な讃美歌は、歌い手が大きな声で歌い易いようにできていますね。合唱が基本ですから。CCM系の曲は必ずしも合唱目的ではないので、私の感覚では「バカ声」を張り上げて歌うのが難しいです。

特にワタシのように、カラオケ好きでもなく、声量が乏しい人には。これだとマイクを使わないとピアノに負ける。でも歌い手がマイクを持つと、いよいよカラオケ大会的なノリになりそうで...

というようなわけで、こちらの面でも模索はまだまだ続きそうです。まあ、次から次へと課題というものは途切れることがないですね。こういう模索に十分な時間を使えるのが、この夏の恵みか。

気温は上がらなくとも、こういう風にも模索を続けることができる環境に感謝すべきでしょう。

皆さまにおかれましても、熱中症、突然の水害、食あたりに気をつけて「夏」を楽しまれますよう。


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This is revolutional カクメイだ!

2024-07-06 20:48:23 | 日記
こんにちは/こんばんは。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftirTommy_cornilleau@unsplash_com


今、これを書いているのはこちらの時間で六日土曜日の午前中です。昨日はレイキャビク界隈では「この夏イチ」に気温が上がり、16度プラス日光による体感温度で、程よい暑さを楽しむことができました。

久々に姪と会い、冷たいコーヒードリンクを屋外カフェで。レイキャビクでこういうのは運が良いことなのです。今日も引き続き好天のようですね。






昨日、金曜午後のダウンタウン


えーと、前回は最近のAI機能の向上を、教会での「通訳」「翻訳」の面で利用し始めた話しをしていましたが、中途半端に途切れてしまいました。もっと早く続きを書くつもりでしたが、結局一週空いてしまいました。私の不徳です。すみません。m(_ _)m

非常にローカルなトピックで、私以外の誰にも「得」のない話しですが、このブログはまさしくそういうものなのでご容赦ください。

さて、これはすごい!と思わせたChatGPT4oでも、同時通訳となると、話者がたとえば英語でまず話し、AIがそれをファルシ(ペルシャ語)やスペイン語に訳すのを待ち、それから話者が話しを続ける、というパターンは変えられないことまで書きました。

私の欲する「同時通訳」–話者が話しをしている側からどんどん訳していくような、「国際会議の同時通訳」的な機能は叶えられないのです。

多少がっかりしていたのですが、AI関連のYoutubeを漁っている中で、おっ!と目を惹く動画を見つけました。

それは、山下えりかさんというプロの同時通訳者の方のチャンネルの中の動画で、「【AI通訳】現役通訳者がポケトーク同時通訳を使ってみた デモ&感想」というタイトル。

その山下えりかさんの動画: 【AI通訳】現役通訳者がポケトーク同時通訳を使ってみた デモ&感想


ポケトークとはなんじゃい?と思い、見てみたのですが、これがまさしく私が望んでいた「国際会議時の同時通訳」的な機能に特化したAIだったのです。




マックの画面に現れるペルシャ語と音声ディヴァイスの子機
Pic by ME


この動画では「日本語−英語」の通訳なのですが、山下さんが日本語で話したものがどのような英語になるかを実際に検証しています。ポイントは、まず、山下さんの日本語をどのくらい正確に聞き取っているか?次いで、その聞き取った英語の翻訳がどれだけ正確に訳されているか?です。

検証後の山下さんの評価では、「完璧ではないが、十分使える」しかも、この動画がアップされたのは、その時点から遡って約半年前。AIの世界では「半年」はかなりの「昔」なので、今はもっと改善されているかも。

というわけで、私は速攻でこのポケトークなるAIプログラムについて調べ始めました。Pocketalk (not Pocket-talk)というものは、それまでまったく聞いたことがありませんでした。

サイトで調べると、携帯サイズの同時通訳機も生産している会社らしいのですが、同時に、特にオンラインでの国際会議における、AIによる同時通訳サービスを提供しているようです。

さらに調べてみると、私にとっての最大のニードである「英語からファルシへの同時通訳」も可能。このサービスは、サービスサイトにログインすることで利用可能で、特にそれ用の機器やアプリは不要。

設定の仕方によっては、話者がしゃべる英語の、聞き取った英語のテクストがPC画面の左側に、そのファルシ訳が右側に表示されます。ポイントは、前に書きましたように、話者は通訳のためのポーズを取る必要がなくしゃべり続けて良い、ということです。

しかも、その訳したファルシの文を読み上げる機能もついています。これは、これは... こんなものがもう一年くらい前からあったんかいな?遅れてたー...

月額三千円以下の出費で無制限に使えるということなので、早速サブスクライブ。実際に自分自身で試すことに。

まずは英語の聞き取り。なんせ私はbroken Englishの人ですからね、Pocketalkも苦労するのでは?と思ったのですが、これが超絶ビックリで、ほぼ間違いなく聞き取ってくれます。私の感覚では、相当正確に拾ってくれます。おかげで私の「文法ブロークン」振りも、全部テキスト化されてしまいますが。(^-^;




スクリーンに映されるとこんな感じ
Pic by ME


次なる問題は、翻訳されたファルシのクオリテティです。これは私自身ではジャッジできませんので、英語とそのファルシ訳が並んでいる画面のスクリーンショットを、信頼できるイランの人に送りその審判を待ちました。結果は予想通り「完璧ではないけど、十分理解できます」

というわけで、試験的導入を決定し(ワタシがその気になっただけのことですが)、実際にどう使うかをテストしてみました。

まず教会のスピーチ台脇にマックをセット。マックからブルートゥースで離れたところにあるヘッドフォンにオーディオを送る。そのヘッドフォンには同時通訳用のワイヤレスディヴァイスの親機を置く。その親機からオーディエンス用の子機へ、読み上げられるファルシが届く。

翌週の礼拝で実践。結果はうまく行きました。イランの人たちは皆「十分に話しについていけた」との感想。ただし、ワタシの印象では、翻訳文の読み上げ機能を使うと、3秒くらいの時差が生じます。

この時差、話しから翻訳のテキスト化まではその半分の1,5秒くらい。これなら多分テキストの方をメインにした方が良いかも。

というわけで、次の実験。今度はマックをケーブルでプロジェクターに繋ぎ、マックの画面がスピーチ台の横2メートルに準備したスクリーンに映るようにセット。オーディオ・ディヴァイスはなし。

翌週の日曜礼拝で実践。これも十分な成果をあげました。「時々、変な言葉が出てくるけど、みんなが常識で補える範囲」というイランの人たちの評価。ありがたや。ただし、ファルシは本来右端から始まる「右詰め」の言語です。これは左詰めのまんまで表示されてしまいます。




セッティングの一例
Pic by ME


このAI、時々話者の沈黙が続くと、Thank youとかByeとか、誰も言っていないことをテキストに出してきたりします。AIの性(さが)か?(^-^; 沈黙に耐えられないAI。

かくして、私のところの日曜礼拝はこれからはこのAI同時通訳付きのものとなります。機能がアップして、音声翻訳の時差が減少すれば、オーディオ・ディヴァイスを復活させてるのもありですね。

わかっていただきにくいでしょうが、これって私にとってはかなりレボルーショナルな変革です。過去九年間つきまとっていた悩みが、一応解決できたのですから。ワタシ的にはAI様々(さまさま)です。

こういうものが以前よりあったとは。まあ、私の情報不足で導入が遅れてしまったわけなんですが、このPocketalk、もうちょっと宣伝してもいいんじゃないか?と思いますけど...

とにかく「求めよ、さらば与えられん」を実体験したエピソードでした。ご同輩の皆さま、AIを恐れずうまく付き合っていきましょう。


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身近にやってきたAI革命

2024-06-30 21:03:48 | 日記
こんにちは/こんばんは。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Daviede_cantelli@unsplash_com


六月も最後の日となりました。もっともこれが更新される時には、日本はもう七月になっていることと思います。この時期(六月から七月初め)って、オータニさんのホームランのニュースが、すっかり風物詩になっていませんか?少なくとも野球ファンには。

今年の夏は、少し良い気温になったかと思うと、また雨で肌寒い日が続いたりと、あまりスッキリしていません。アイスランドの夏を「気温」で感じようとすると、がっかりすることが多くなります。夏は「明るさ」で感じるようにしないと。

こちらでは今はこんな感じの明るさです、というのが見えるような写真をいくつか貼っておきますね。

ところで今の時期は教会もオフ・シーズンです。一般的なことを言えば、五月の半ばで通常の平日の集い –たとえば高齢者の方の集会や、子供たちのためのクラス、聖書研究会等– はお休みになり、八月の末あたりから再開します。

日曜日の礼拝でも、たとえば周辺地区の諸教会が話し合い、どこかひとつの教会で礼拝を持ち、他の教会はお休みにするようなシステムを取るところが多くなっています。

以前は、すべての教会が夏休みになってしまうという、あまり感心できない現象が見られたのですが、幸いななことにポジティブな方向へ移行してきました。






夜の11時過ぎ こんな感じ 寝室から見たご近所
Pic by ME


私は特に移民と難民の人たちをメインにした集会を担当していますので、必ずしも今の時期が「オフ・シーズン」とはならないこともあります。あちこちの難民支援関係の団体が夏休みで、行き場がなくなった人たちが大勢やってきたりして、むしろ忙しくなることも。

今年の場合は、「ゆるい」です、幸いに。五月いっぱいは大変でしたが、六月半ばから「ねばならぬ」仕事は減っていき、このままいけば七月も負担の少ない月になりそうです。

さて、こういう時にこそ家に帰って昼寝する、ではなくて(^-^; 「ねばならぬ」ではないけれど「やってみたい」「試してみよう」ということに十分な時間を使うことができます。

私自身、いくつかそのような試験的にやってみたいことがあり、六月は色々と試してきました。一番大きな実験は「通訳」に関するものです。

私の集会は基本、(ブロークン)英語で持たれます。が、参加者には英語がよくできない人も一定の割合でいます。参加者にはイランからの人が多いのですが、イラン人の多くは英語が苦手です。

なぜかというと、どうやら「英語は敵国語」として義務教育で教えていないようなのです。やれやれ、戦前の日本か?

私の集会にイラン人が多い、というのは今だけのことではなく、過去九年間コンスタントに続いてきています。ある時期はアフガン人の人も多かったのですが、現在はチラホラ程度。






午前1時 こんな感じ
Pic by ME


そういう事情なので、英語をFarsi(ペルシャ語)に通訳する、ということが常時悩みの種となってきました。とりわけ、礼拝という教会のメインの集会の時の通訳が。

まあ、幸いにもというか神の恵みというか、大体いつでも英語のできるイラン人がひとりふたりいて、その人たちが通訳をしてくれるのです。

ただ、それでも悩みはあり、「英語〜ファルシ」で細切れに話しをすると、10分の話しは20分になり、15分の話しは30分になります。これでやると、話しに感情移入はできなくなるし、普通に英語ができる人たちは退屈してしまうという甚大なデメリットが生じます。

国際会議でやるような同時通訳が望ましいのです。私の集会でもそれ用のディバイスは用意してあるのですが、この形の通訳をするにはそれなりの訓練を受けた通訳者が必要となります。

私たちのところにも、これまで三人、そのような技能を持つイラン人(難民申請者)がいたことがあります。で、その人たちが滞在していた時期は同時通訳をボランティアでしてもらっていたのですが、いずれも強制送還となってしまいました。

で、最近漠然と考えていたというか、夢を見ていたのがAIによる通訳です。これに関しては、今年の三月に一度触れたことがあります。

やれやれ AIとどのように付き合いますか?


ところが、それから間もなくして五月にChatGPT4oが発表されました。ご承知のように、これは対話をベースとしてやり取りをできる相当な優れものです。公開時のデモンストレーションでは、英語とイタリア語の間を同時通訳したりして、かなり世間を驚かせました。

さらに、ChatGPT4oの発表の翌日にはGoogleが生成A I Gemini1.5Proを発表し、これも飛躍的に進歩した機能を持つことが明らかにされました。この時期は、AI好きな人たちは相当ざわつきましたよね。

私は別にAI好きというわけではなかったのですが、特にChatGPTの「対話型」「同時通訳」というワードに引き寄せられてしまいました。三月には「そのうち将来は」と夢見ていたことが、突然目の前に現れてきたような感じ。






午前2時前 こんな感じ
Pic by ME


そこで早速ChatGPTをサブスクライブ。ついでにGemini1.5Proも。AI初心者向けのYoutubeもかなりの数を見て、基本的なAIの知識を得るように努めました。そういうことをしていたのが、六月です。

ChatGPT4oは、会話型で同時通訳をしてくれますが、残念ながらこの「同時」は「その場で、交互に」という意味での「同時」でした。つまり、通訳者がその場にいて、交互にふたつの言葉を喋ってくれるのと同じ。

私が夢見ていたような、国際会議的な意味での「同時通訳」、つまり話者が話しているその側からどんどん訳していく、という機能ではありませんでした。

もうひとつ注釈ですが、ChatGPT4o、中国からの旅行者が来た際に、通訳ツールとして実際に使ってみたのですが、まだまだミスが多くて十分ではありませんでした。英語から中国語に訳して、と言っているのに、なぜか突然に日本語で答えたりして。それまでChatGPTに日本語を使ったことなんてなかったんだけど??

ただ、ChatGPTもGeminiも、英語で書かれた文章をたとえばファルシやアイスランド語に訳す、という点では素晴らしい働きをしてくれています。私の「アイスランド語」で書いた説教を、ファルシに訳させたのですが、教会に来ているイランの人の評価では「ほぼ完璧なペルシャ語」これはマジ使えます。

まあ、これだけでも相当な進歩だし収穫なのですが、まだあったのです。私にとっては画期的なAIが...

というところで、長くなったので一度切ります。すぐにもう一度続きを更新します。


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想定外のタッチ

2024-06-22 05:38:06 | 日記
こんにちは/こんばんは。

またまた二週間ぶりとなってしまいましたが、それはもう「そういうものだ」と思ってください。




清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Jonathan _gallegos@unsplash_com


早くも夏至を超えてしまいました。ぜんぜん気がつきもしませんでしたが、これからは毎日ちょっとずつ日が短くなっていきます。ただ気温的には、多分七月の方が高くなると思うので、まだ夏の楽しみは残っています。

私は今週は月曜日から一週間のミニ夏休みを取っています。「一週間も休んで『ミニ』とは当てこすりか?」などと言わないでください。こちらでは夏休みはガッツリ取ることになっているのです。

なぜこんな時期に一週間だけの休みを取ったかというと、五月から六月初めにかけてが、仕事上でかなりきつい時期だったので、少し休息が必要と感じたからでした。その間、ずっと体調がイマイチということもありましたが、多分その「体調がイマイチ」も疲労と関連していたと思います。

五月の何がきつかったのか?ということに関してもちゃんと時期をみて書きたいと考えています。これは真面目なトピックなので、ちゃんと準備をしてからでないといけないですね。まあ、次の次くらいには。

さて、五月の末から「Snerting」スネルティングという映画が公開されています。スネルティングというのは「触れること」「接触」の意味で、映画の英語タイトルは「Touch」。日本題も「タッチ」だと思います。漫画じゃないから。




宣伝用ポスター
Myndin er ur auglysingu


私はまだ観ていないのですが、職場の同僚がふたり観にいき「とてもきれいな映画でストーリーにも感動した」と話してくれました。別の知り合いも「思っていた以上に心に刺さった映画」とわざわざFacebookに載せていましたので、アイスランドウケは良い作品なのだと思います。

この映画については、以前に撮影ロケの裏話しみたいなことを書いたことがあります。そちらもぜひ併せて覗いてみてください。

「準」高齢者と映画のエキストラあれこれ

「準」高齢者と映画のエキストラあれこれ その2


物語りは、高齢に達したアイスランド男性がリタイアを機会に、若かりしころロンドンで出会い恋に落ちた日本女性のことを思い出し、その人を探しに日本へ出向いて行く、というもの。

その女性は、別に別れ話しが拗れたわけでもなんでもないのにある日忽然と姿を消してしまっていたのでした。

そういう話しなので、当然昔日のロンドンと今の日本が交互にスクリーンに映し出されるパターンでしょう。観てないので想像ですが。

監督はこちらでは有名なバルタザール・コルマウクルさん。主演はエイイットゥル・オーラブルソン(今のアイスランド男性)、パウルミ・コルマウクルさん(昔日のアイスランド男性)、Kókiさん(姿を消した日本女性)、それにモッくんこと本木雅弘さん(女性の父)。

Kókiさんは、もちろんキムタクの娘さんです。元々はモデルさんですよね、良く知りませんが。




作品紹介
Myndin er ur IcelandicFilmCenter.is


で、私は当然この映画は日本でも話題になり上映されるのだろう、と考えていました。いつから公開されるのだろう?と思って、ネットで検索したのですが、意外な事実を発見しました。

これはすべてネット情報なので、もしかしたら誤情報であるかもしれないことを承知しておいてください。

それによると、「タッチ」というアイスランド=日本映画はほとんど話題にされていない。キムタクのお嬢さんであるKókiさんが主演し、キスシーンからベッドシーンまであることを鑑みると、この「沈黙」は解せないものがある、というのです。

さらにそのネット解説では、KókiのSNSを覗いてもこの映画に言及しているフォロアーはほとんどいない。Kókiのファンの大多数は若い女性で、彼女たちはKókiをモデルとして崇拝し、そのファッション等には深く傾倒しているが、女優としての彼女には惹きつけられていないのだろう、とのこと。

さらに、日本の芸能界ではKókiのことを「キムタクの娘」としてしか評価しない向きがあり、そのことを承知している母親の工藤静香は娘の活躍の場をむしろ欧米に求めた戦略を立てている、のだとか。

確かに、アイスランドでの受けの良さを考えると、多分アメリカ等でも受けるんじゃないかと思います。物語りの背景にヒロシマがあるので、多分、欧米の人は時節柄からも興味を持つのではないか、と。

ネット情報に戻りますが、そうしたこととは別に、日本の映画ビジネスではこの映画は集客性が低いと評価され、それゆえに配給元がつかないのだ、と。




Kókiさん
Myndin er ur Wikipedia.org


映画の配給の仕組みとかはとんと存じあげませんが、本当に日本で公開されないのであれば残念です。なぜかというと、ワタシ、生き残ったらしいのです。今回は。

これまで、何度も映画の撮影にはエキストラとして参加してきましたが、大作と言われた「Angels of the Universe」(2000)でも、「Woman at War」(2018)でも、随分と目立つ立ち位置にいたのにAll Cut。惨めに切り取られていたのでした。撮影はひとつ。編集を生き残ることは別事なのです。

ですが、今回は観に行った職場の同僚が「トシキは二回映っていたと思う」と宣うではないですか! 別に自分で観たいとは思いませんが、日本の家族親戚幼馴染み一同に「オレ、Kókiと一緒に映画出てるから」と自慢したいのでした。

日本公開なし、とかいうのはマジで想定外。やっぱりワタシはこの分野では貧乏神に取り憑かれているのかも... (涙)(笑)

というわけで、皆さん。皆さんのSNSで「モッくんとKókiの『Touch』観たい!観たい!」と大騒ぎしてください。それを見て配給会社が考えを変えるかもしれません。ワタシのBIGエゴに関わることです。どうかよろしくお願いいたします。m(_ _)m(草)(草)(草)


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。


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コメント (2)
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