レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

同郷の人

2013-08-29 05:00:00 | 日記
「異郷で同郷の徒に出会う」などということばを高校生の時作文に使ったことがあります。思いがけない喜びの表現の譬えだったのですが、先生に「良し」をもらいました。(*^^*)

ちょっと個人情報を開示しますが、私は東京都八王子市で生まれ育ちました。あの国定公園の高尾山がある八王子です。

こちらの日本語学科の学生たちには高尾山が五つ星クラスの人気スポットになっているようです。私の学童時代には、遠足とかで「えー、またかよ」のスポットだったんですが...まあ、嬉しい発展ですね。

アイスランドというとんでもない「異郷」に21年住んでいますが、こちらに渡ってから「同郷の徒」八王子出身の人との出会いが三回ありました。一回目の時が特にビックリで楽しかったですね。

今からもう十年ちょっと前です。私の仕事では「庇護申請者」と呼ばれる難民の人たちにも関わることがあります。その関係でUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のストックホルムのオフィスからEメイルでニュースレターをもらっていました。

そのメイルの発信者が「Izumi Miki」さんという方で、明らかに日本人に思われました。ここではもちろん本名ではありませんが、Izumi Mikiさんのようにどちらが姓でも名前でもおかしくない、という珍しい?組み合わせの方でした。泉美樹?三木泉水?

一年ほどしてからでしょうか、ストックホルムに出張の機会があり、せっかくだからIzumi Mikiさんに会って見ようと思い、UNHCRのオフィスまで出向きました。

思った通りの邦人女性で(もちろん事前に連絡していましたからその点は分かっていましたが)まだ若い方でした。

アイスランドの様子などを紹介していて、人口が約30万であるというと、少し考え込んだ様子で「うーん、ハチオウジでも60万近いですものねえ...」??え?オレ、八王子出身って言ったっけ?

そういうワタシの怪訝な表情に気づいた彼女はおずおずと「八王子ってやっぱり変ですか?私の出身地なんですけど...」あれー!びっくり。実は私も、ということから話しは一挙にローカルな昔話になりました。

この方とのビックリはさらに続き、この方なんとワタシの小学校の後輩だったのです。当然ローカル色はさらに深まり、ヒョウタンから駒?的なアイスランド-スウェーデン友好になりました。数年後に他のUNHCRの方から聞いた時にはIzumi Mikiさんは中米のオフィスに転勤になったとのこと。今はどこにおられるのか、皆目見当がつきませんが、どこであれ元気でお過ごしのことを願います。

二度目の「八王子」遭遇は大使館関係者の方の奥様でした。この方は私よりも三つほど年上の方だったのですが、私も良く知っているダウンタウンの出身の方で、その区域というだけでなく「その時代」を共通して知っているということで、昔のデパートやユーミンの実家の話しで盛り上がりました。(ユーミンの実家は八王子の有名な老舗呉服屋さんです。ちなみに私の兄はユーミンの幼稚園の同窓生です)

そして三回目の遭遇は最近のことで、こちらにこの夏に越していらした女性の方です。Facebookを通してお互いが八王子出身であるとわかり、実際にお目にかかる前からちいちゃく盛り上がりました。

昨日、始めて実際にお目にかかる機会があったのですが、やはり何となく「連帯感」がありますね、始めから。

人口30万強のアイスランドでの「同郷の徒」との出会い。21年で三回が多いのか少ないのか分かりませんが、楽しい出会いであるのは今のところ確かなようです。これも天からの恵みと思って感謝、感謝です。


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ブログ一周年です!

2013-08-26 05:00:00 | 日記
この「レイキャビク西街ひとり日誌」を始めてから、今日でちょうど一年です。決してメジャーなブログを目指しているわけではありませんし、マイナー路線をキープしています。それでも一年間でページビューが68.000回、覗いてくれた人の延べ数が30.000人を越えましたのでありがたいかぎりです。

新しいブログをアップした際に読んでくれる方が大体平均して100-150人くらいですね。数は決して多くはありませんが、読んでくれる方の多くは、アイスランドに滞在されたことがあるか、関心を持ってくれている方々のようですので、コージーな感じで続けることが出来て嬉しいです。

ブログを始めた頃は毎日アップするようにしていましたが、その後三日毎に減らしたり、月水金の週三回にしてみたりしました。現在は月木の週二回に落ち着いています。

始めた頃は題材が周囲にわんさか転がっていましたので、トピックに困ることはありませんでしたが、一年廻るとお手軽なトピックは取り尽くしてしまった感があります。ちょっと奥が深いものを扱うにはそれなりの準備をしなくてはなりませんので時間がかかります。週二回に落ち着いている理由のひとつです。

「週二アップ」にはもうひとつ理由があり、それはあまり心がニッポンに持っていかれないようにするためです。アイスランド語のブログもするように努力しているのですが、当然のことながらそちらは四苦八苦します。日本語のブログとどっちが楽か?というのはもう質問にもなりません。

アイスランド語でのブログは扱うトピックもずっと社会的な時事が多いですし、ブログを続けるにはアイスランドの時事について行かなくてはなりません。これはかなり「そうしよう」と思わないとついつい怠けてしまう点なのですが、ブログによりこの怠惰を乗り越えようとしているわけです。あまりうまく行っていないのですが...

日本のテレビを見たり、日本向けにブログするのは本当に楽しいのですが、それがアイスランド暮らしからの「逃げ」の口実になってはいけないので、やはり限度付けが必要なわけです。

アイスランド語のブログでは四苦八苦する、と書きましたが、日本語でも迷ったり考え込んでしまうことは多々あります。一番の難問は漢字を使うか使わないか、アラビア数字で書くか漢数字で書くかなどの基本的なルールです。

「そのような事態になっていく」か「なって行く」か?「そういえば」か「そう言えば」か?「九月の風」か「9月の風」か?気にし始めると考え込んでしまいます。

今では一応のルールは作ったのですが、時々自分でも忘れてしまって前後での整合性を欠くことがあります。物を書く職業の方はこういう点もきっときちんと勉強するのでしょうが、牧師というのはその点、多少プロ度が曖昧です。話すことも書くことも必須ですが、「噺家」でも「ライター」でもありません。

そのような半端者のなすブログですが、これからもよろしくお付き合いください。お願いいたします。m(_ _)m

また「アイスランドのこんなトピック」とかのリクエストも歓迎しますので、コメント欄に書き入れるか、メイルでご連絡ください。リクエストに必ずお答えできるかどうかは確約できませんが「善処」いたします。(^_-)☆


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フェルミングの始まり

2013-08-22 05:00:00 | 日記
原則として、働く者全てが一ヶ月の夏休みを取ることになっているアイスランドでは –そして実際に皆が休みを取ります- 五月に学校が終了すると六月、七月、そして八月前半はオフ状態となり、生産性が低まります。

そして八月の終わりから学校が新年度で再開して、九月からが職場でも新年度へと入っていきます。仕事上のスケジュールなどを見ても、はっきりと九月から五月末が「オンシーズン」夏期が「オフシーズン」と区切られています。

オフシーズンの間は各種の定期会合や会議などは行われません。もちろん国際会議のように、「外」と関連があるものはオフにも突入してきますが。

教会でも「オン」「オフ」は同じで、六七月の平日は閑散としてのんびりとしたムードになります。私のオフィスのあるネス教会は、明るく清潔な新館を持ち、キッチンも使えるしトイレは広いし、静かな夏の間は、ここに住もうか?と思うほど居心地がよくなります。(なぜかシャワーと仮眠室がないのが欠点)

しかし...その静かな日々もついに終わりました。今週から「Fermingarfraedsla」という来年堅信礼を受ける子供たちの集中授業が始まったのです。「Ferming」が堅信礼(英語のConfirmation)で、「Fraedsla」は授業/講義のことです。

前にも書きましが繰り返します。国民の九割がキリスト教徒であるこの国では、ほとんどの子供が赤ちゃんの時にキリスト教徒となる洗礼式を受けています。ただこれは本人の自覚ではなく親の意向でなされるものですから、その子が自立した際に自らの意志でキリスト教であることを確認した方がよかろう、という習わしとなりました。

というわけで、子供が14歳になる前後に堅信礼を受けることになったのです。
現在集中授業に参加しているのは、原則として来年14歳になる子供たちです。学校の学年でいうと八年生になります。原則として学校のある教区の教会へ皆行きます。ですから子供たちの側から見ると、いつもの友だちと学校のかわりに教会で勉強、ということ気分でしょうか?

堅信礼は春の復活祭前後に実施されますが、それにあずかるためには一応キリスト教の基礎を学び、課題を修了し、規定数(大体月一回)に足るだけ礼拝に参加しなければなりません。

そしてこのしょっぱなの一週間に、テキストを使いながら聖書のことや、おおまかなキリストの生涯、必須の教理等を一夜漬けならぬ一週間漬けしてしまおうという魂胆なのです。学校が始まるのは来週なので、朝九時から午後四時までみっちりです。

もちろん本を開いての勉強だけでなく、ビデオを見たり、グループワークをしたり、バスに乗っての遠足までついています。



昼食時の様子 でもこれは大体半数くらいです
メニューは彼ら好みのピザでした


子供たちの数は教区によって差があります。子供が多い地区とそうでない地区というのがありますから。私のいる教会の地区は人口が多く、フェルミングを受ける子供の数も例年多く100人以上になります。ただ今年は少なめで75人くらいでしょうか。

それだけの数のティーンの方々にお越しいただくと、それはまあ賑やかなことで、はっきり言って相当騒がしくなります。しかもこの年頃、男の子は肉体的にも精神的にも女の子よりはずっと未熟なガキなのですが、その分虚勢を張って関心を引こうと大物気取りをする奴が必ずいるのです。でも今年に限って言えばそれほどの悪ガキはいないようでした。ここでも草食男性化かなあ?

夏休み気分の静かな日々から、一挙にこの喧噪に放り込まれるのは結構つらいものがあり、その前の週末にはウツになりそうです。ですがある種の「ショック療法効果」?でこれを通過するとほぼ普通の仕事モードに戻ります。

夏、終わっちゃいました。シーズン開幕です。


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アイスランド 車事情

2013-08-19 05:00:00 | 日記
車の話しの続きです。前回書きましたように私の車はカローラで、新車にしてはわりと安い200万ちょいで買えました。経済恐慌の前の2006年でしたからね。で、今年七年間のカーローンを返済し終わってめでたくマイカーとなったわけです。

こちらではカーローンは70%までかつ7年間までという7X7規制があります。新車が200万クローネであるなら、60万は自分で用意していかなくてはなりません。私は貧乏人ですので、60万も車のために用意できず、75%をローン建ててもらいました。5%超過。

その場合(75%が限度ですが)、ビーラサムニングル(車契約)という扱いになります。これは車の所有者はローン会社、使用者はその車を買う個人という形式を踏むものです。支払いが終わった時点で(あるいはその少し前に)ローン提供者は当該者がその車を買い取るか、あるいは新しい車に乗り換えるかのお伺いを立てます。

私はこの七年サイクルで新車を回していこう、という計画でいたのですが、あの経済恐慌ですっかり予定が狂ってしまいました。まだ私のカーローンは外貨建てでなかったのが幸運。多くの人が外貨建てローンで足下をすくわれました。(クローナの下落でローンが三倍にもなってしまったのです)

というわけで私の愛車はいつの間にか8年目の古女房になっています。カーマニアでない私ですから、七年間で走行距離はたったの30.000キロ。自動車工のお兄さんが驚いていましたから。

こちらの人は車を良く使います。走行距離の意味で。実例を挙げてみましょう。先ほどネットで適当に見た中古車市場です。

96年型メルセデス:24万キロ走って売値は30万クローネ。
97年型ボルボ:30万キロ走って売値は47万。
2000年型トヨタRV:23万キロ走って売値37万。
2001年型日産アルメラ:14万キロ走って売値35万。

別に特別に撰んだわけではなくて、全てこんな感じなのです。日本の中古車市場のことは全く知らないのですが、20万キロとか30万キロ走った車って売れるものなのでしょうか?しかも相当な価格で。




8年目に入った我が愛車 カローラなのかオーリスなのか?


こういうのを見ると「ギャクに?」ここまで走れるんだ、という見本を見ているようで嬉しくさえなります。それでもそういう車を買おうとは思いませんが。

その関連で見てみると、七年間で3万キロ走行の私のカローラは、多分下取りに出せば良い値がつくかもしれません。それもチラッと考えたのですがネ、なんせ新車の売値一般が大幅アップしてますから、無理だと諦めました。

私の車は買った時にはカローラだったのですが、おそらく日本のオーリスだと思います。少なくとも外観はオーリスです。車は時々中身とボディが違うことがあると聞いたこともあるので、中身はカローラかもしれません。こちらでも最近になってオーリスをオーリスとして売り始めています。

(ちなみにこちらで「年間最も売れた車」になったこともあるヤリスというトヨタの小型車は、日本のヴィッツです)

ネットで調べたところ標準的なオーリスの日本でのメーカー希望価格は171万円。同程度のオーリスは(多少の機能、装備の違いはあるでしょうが)こちらでは337万クローネです。これは約280万円ですから、アイスランドでの方が100万円程度高いということですし。比率にすればほぼ1,5倍強の値段ということですね。

参考のために他の乗用車の小売価格はというと、

ヤリス(ヴィッツ) 263万IKR-
カローラセダン 350万-
プリウス+ 600万-
ランドクルーザー200(トヨタでは最高級車) 2000万-
シビック1.8iVTEC 379万-
アコード2.0iVTEC 469万-
VolvoV40(一番安い車種) 479万-
メルセデス(安い方の乗用車) 5-600万

調べたオーリス以外は、日本での車の価格はほとんど知りません。比べてどうでしょうか?やっぱり高いでしょ?アイスランドでは。(目下、10.000円=12.000アイスランドクローネ相当です)

年数で考えると八年目の古女房のマイカローラちゃん。走行キロではまだまだアイスランド的には序の口です。これからも頑張ってもらわないと。


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クルマ 放置プレー

2013-08-15 05:00:00 | 日記
誰でも生活をする以上は、自分が興味を持っていない分野のものにもかかずリ合わねばなりません。

(のっけから余談ですがこの「関わる」という意味での「かかずりあう」という言葉の使用は「かかずらう(係う)」の誤用とオンライン辞書では言っています。「かかずらう」の意味は「~する傾向がある」とのこと。そうなんだ?)

私の場合、それは車です。車は毎日使いますが全く積極的な興味の対象ではありません。かといってボロボロの車で構わない、というほどの無頓着でもありません。一応ちゃんとした車に乗ってる、というフリをしたいわけで。

今年の冬の車検でブレーキパッドが減っているから替えた方がいい、と指摘されました。「勧め」だったので夏までダラダラ先延ばししましたが、やはりブレーキに関わることとなると気にせずはいられません。先日、ついに交換にいってきました。

すると修理屋のお兄さんが「もうディスクも摩耗してるから替えた方がいい」とのたまいます。「どうぞ、どうぞ、替えてください」積極的な知識がないというのはこういう時弱いですね。突っ込まれると言いなりになってしまいます。

占めて66.000クローネなり。予想外の出費で今月アタマの税金の還付金がほぼ消えました。トホッ...(*_*) ボーナスみたいで喜んでたのに。

私の車は紺色のカローラで、経済恐慌の前に買ったので新車で200万という、かなり良い買い物でした。実際にいい車なのです。カローラ程度の車に乗ってると「庶民派」のイメージアップにも役立ちます。

買ったのは2006年で、この夏にカーローンを支払い終えて100%私のものになりました。が、ブレーキパッドの繋がりでフと気がつくと、そういえばバッテリーも替えてないし、クーラントも替えてない。そろそろ替え時か?と心配の種がゾロゾロ。

チェックしなければと思いながらも、勝手がわからずマニュアルを取り出して勉強しなくてはなりません。こういう点、日本ならガススタンドへ入れば頼まなくて勝手に色々チェックしてくれてありがたいですよねえ。こちらの人は相当なことまで自分でやります。酪農農家国家の名残りと思いますが。

そのように基本的「車放置プレー」屋のワタシなのですが、最後に洗車したのはもう何年前のことか...とはっきり覚えていません。火山灰が降った時に仕方なく水洗いだけしたのは記憶にあります。三、四年前ですね。

一年に一度は洗車場で洗ってもらった方がいいわよ、と知人の邦人女性に言われました。なんでも車体の下にこびりつく塩を洗い流してくれるから、とのこと。なるほど、海が近いから確かに。

「車はとても従順。だからこそ運転に気をつけるように」と免許取り立ての頃父親に言われたのを覚えています。確かに従順ですよね。むしろある程度文句を言ってくれる方が、ワタシのような無知な放置主義者にはありがたいかもです。

「オイル交換してくれ」「左後輪のタイヤの圧が減ってるんだけど」「ボディ下の塩を取らないと錆びるぞ」...とか。そういえば「しゃべる自動車」って昔あったな。「ドアを閉めてください」とか。ああそうだ、今でも「バックします」は結構一般的ですよね。これは外に向かってだけど。

もう一捻りして「無知な放置者」用ソフトを開発してもらいたいものです。m(_ _)m


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