昨日の土曜日は、アイスランドでは「冬の第一日」とされる日でした。ここでは「公式に」冬が到来したわけです。多分「十月の最終の週末」が「冬の第一日」だろうと思います。ネットでちょっと調べたのですが、確認は取れませんでした。悪しからず。m(_ _)m
アイスランドでは、というよりはいにしえの北欧の暦では、一年は冬が二十六週間、夏が二十六週間で、春と秋は「公式には」存在しません。アイスランドの社会には、やはりそこここで古くからの北欧の習慣伝統が残っているようで、この「冬の第一日」もその仲間でしょう。
ちなみに「夏の第一日」は「四月の第三木曜日」と法律で決められており、国民の祝日となっています。
凍てつく夏 古の知恵では想定内
この「夏の第一日」は「公式な」(今日はこの言葉にこだわっています。往々にして「現実」との乖離が存在しますので(*^^*)) 夏入り宣言以上の意味はないと思うのですが、対する「冬の第一日」には、実は実際的な意味もあります。
それはこの日をもってヨーロッパのサマータイムが終了するからです。と言いつつも、私にはこの両者にきちんとした因果関係があるのか、たまたま重なっているだけなのか、定かではありません。すみません、裏付けの薄弱なブログです。
冬の第一日前に到来した冬 休校になった学校も
Myndin er ur Visiris/VILHELM
ですが、冬の第一の夜、言い換えますと第二日の日曜日の深夜一時に、時計を一時間進めて二時とする」という仕方で、サマータイムから通常タイムへの戻るのがヨーロッパの流儀であるようです。
サマータイムの開始は三月の三十一日の未明、と決まっているようですもで、こちらはアイスランドの「夏の第一日」とは無関係です。おそらく終了時の方も、たまたま「冬の第一日」と同じ週末なだけで、特に理由があるわけではないのでしょう。でも、現象としては「冬の第一日がサマータイムの最終日」なわけです。
サマータイムというのは、もともと「夏期の陽の光を活用する」意図でできたもののようで、あくまでサマータイムは「仮の時間設定」で、本来の時間は「冬期の」時間帯なようです。
日本ではサマータイムはありませんし、実はアイスランドでもサマータイムは使用していません。にもかかわらず、飛行機とかの予約をする時には、実際的な問題がありますので注意する必要があります。
ちょっと付け加えますと、昨冬はアイスランドで「サマータイム導入」をめぐる盛んな議論がなされました。あまり気にしていなかったので、きっとそれは「他のヨーロッパの国と同じように、時間を一時間先へ進めるということだろう」と決め付けていました。
つまり、冬の午後六時は、夏時間での午後7時になるという具合に。同じ時期にEUはサマータイムの廃止の議論をしていたので、「アイスランドはなんと世の流れに逆行しているのか?」と感じました。
ところが、議論を垣間見てみると、どうやらアイスランド人が話している「サマータイム」とは、夏には時計を一時間だか二時間だか後ろへ戻すこと、だったようです。つまり、今の午後十時が、夏時間ではまだ夜の九時であるように。
「まだ明るいのだから、その明るさを楽しもう」ということのようですが、実はこの議論の背後には、かなり込み入った健康上の影響からの視点などもあります。見かけ以上に複雑なものなので、また機会を見てご紹介したいと思います。
さて、昨日の「冬の第一日」を含む先週の一週間。天気予報でそれまで10度前後を保ってくれていた気温が、一気に0度くらいまで下がることがわかっていました。週の後半からは強風の警報も出ていましたし、雪のマークまで天気図に登場。
私はせっせとネットで、車のタイヤのスパイクタイヤへの交換の作業を予約し、火曜日には交換を済ませてしまいました。その火曜日の時点で気温は限りなく0度に近くなっていました。おまけに風が冷たく、体感温度はマイナス4、5度くらいだったと思います。
強風はその晩を通して、というか金曜日の夕方まで吹き続けてくれました。私の西街の古アパートは、強風が吹くとどこかしらから冷たい空気が漏れ込んできます。寒!!
加えて、あの強風に付き物の「風の音」というものがあります。ゴーゴーというか、ブアンブアンというか、つまり寒そー!!な音です。
強風が石を巻き上げ車にも被害が
Myndin er ur Visir.is
という状況の中で迎えた水曜日。目が覚めると朝の八時。外はまだ暗い。寒い。風の音がすごい、寒い。
「嫌だ、絶対に嫌だ」とまず私の身体が活動の開始を拒否してきました。ついで大脳の方も「嫌だ、絶対に嫌だ」と身体の抵抗を追認する大脳指令。かくしてワタシは寝床の中で固まったまま...(^-^; 氷の中のアイスマン。
こうなるともう動けません。というわけで、私は水曜日は「極度の」体調不良で欠勤。本当はケフラビクまで出向いて集会を持つはずだったのですが「ごめんね」メールを送ってお休みにしました。
季節の変わり目というか、一気に気温が寒くなったりすると、身体がきついということは、これまでも何度も体験してきました。ですが、今回のように「もう立てない」というような「級」のきつさは初めてでした。やっぱ、歳かなあ?
午後二時くらいにベッドを抜け出し、お風呂へ。熱目にしたお湯にどっぷり二十分浸かるとアイスマン復活。やっと「固まり」から抜け出しました。
まあ、日本の皆さんからすれば「信じられないくらいにだらしないヤツだ」ということになりましょうが、そういうこともあります。嘘ではなく、私は病気にならない人で、普段から病欠ということはほとんどないのです。疲労困憊で欠勤、ということは稀にありますが、風邪でお休み、ということはまずありません。
運が良かったのは、先週はあまりMUSTの用件がない、わりと楽な週だったことです。考えてみると、夏からジュネーブ出張を挟んで、今までほとんど休みなしで仕事をこなしてきました。
今週は楽な週なのと、この寒気到来。無意識の中での「今週は休んでも大丈夫」という(天使の)ささやきと、肉体的な疲労がアイスマン化をもたらしたのかもしれません。
北部、東部ではクローズドになった道路も
Myndin er ur Ruv.is/AugustOlafsson
まあそれは言い訳ですが、Facebookにこの一日ついて書くと、多くのフレンズから「あるある」の返事が届きました。「ビタミンDを摂るように」というアドバイスが多かったのですが、実は「毎日摂ってるんだけど...」
同じように多かったアドバイスは「身体の言うことを聞くように」というもの。「身体がきついということは、休みを欲しいてるということだから」という、これは確かにその通りですね。
強風や大雪と同じく、暑い寒いも自然の営みのひとつ。アイスランドでは自然に果敢な挑戦を挑む一面もありますが、基本のポリシーは自然と共存していくということにあると思います。
私も自分の生活の中では、なるべくこのポリシーに従うようにしています。強風大雨など危険な天候の際は集会は中止にする。大雪の際はなるべく外出を控える。好天でお日様が輝いている時は、仕事を止めてビールを飲みにいく。
挙げたらキリがありませんが、四角四面に自然と対峙しても勝敗は明らかですからね。折れていい時は折れるようにしましょう。「自分はそうしたいけど、周りが...」ということはあり得るでしょうけどね。
そういうことも良い解決を見れる社会になることを願います。というか、そのように努力しないといけないですね。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
アイスランドでは、というよりはいにしえの北欧の暦では、一年は冬が二十六週間、夏が二十六週間で、春と秋は「公式には」存在しません。アイスランドの社会には、やはりそこここで古くからの北欧の習慣伝統が残っているようで、この「冬の第一日」もその仲間でしょう。
ちなみに「夏の第一日」は「四月の第三木曜日」と法律で決められており、国民の祝日となっています。
凍てつく夏 古の知恵では想定内
この「夏の第一日」は「公式な」(今日はこの言葉にこだわっています。往々にして「現実」との乖離が存在しますので(*^^*)) 夏入り宣言以上の意味はないと思うのですが、対する「冬の第一日」には、実は実際的な意味もあります。
それはこの日をもってヨーロッパのサマータイムが終了するからです。と言いつつも、私にはこの両者にきちんとした因果関係があるのか、たまたま重なっているだけなのか、定かではありません。すみません、裏付けの薄弱なブログです。
冬の第一日前に到来した冬 休校になった学校も
Myndin er ur Visiris/VILHELM
ですが、冬の第一の夜、言い換えますと第二日の日曜日の深夜一時に、時計を一時間進めて二時とする」という仕方で、サマータイムから通常タイムへの戻るのがヨーロッパの流儀であるようです。
サマータイムの開始は三月の三十一日の未明、と決まっているようですもで、こちらはアイスランドの「夏の第一日」とは無関係です。おそらく終了時の方も、たまたま「冬の第一日」と同じ週末なだけで、特に理由があるわけではないのでしょう。でも、現象としては「冬の第一日がサマータイムの最終日」なわけです。
サマータイムというのは、もともと「夏期の陽の光を活用する」意図でできたもののようで、あくまでサマータイムは「仮の時間設定」で、本来の時間は「冬期の」時間帯なようです。
日本ではサマータイムはありませんし、実はアイスランドでもサマータイムは使用していません。にもかかわらず、飛行機とかの予約をする時には、実際的な問題がありますので注意する必要があります。
ちょっと付け加えますと、昨冬はアイスランドで「サマータイム導入」をめぐる盛んな議論がなされました。あまり気にしていなかったので、きっとそれは「他のヨーロッパの国と同じように、時間を一時間先へ進めるということだろう」と決め付けていました。
つまり、冬の午後六時は、夏時間での午後7時になるという具合に。同じ時期にEUはサマータイムの廃止の議論をしていたので、「アイスランドはなんと世の流れに逆行しているのか?」と感じました。
ところが、議論を垣間見てみると、どうやらアイスランド人が話している「サマータイム」とは、夏には時計を一時間だか二時間だか後ろへ戻すこと、だったようです。つまり、今の午後十時が、夏時間ではまだ夜の九時であるように。
「まだ明るいのだから、その明るさを楽しもう」ということのようですが、実はこの議論の背後には、かなり込み入った健康上の影響からの視点などもあります。見かけ以上に複雑なものなので、また機会を見てご紹介したいと思います。
さて、昨日の「冬の第一日」を含む先週の一週間。天気予報でそれまで10度前後を保ってくれていた気温が、一気に0度くらいまで下がることがわかっていました。週の後半からは強風の警報も出ていましたし、雪のマークまで天気図に登場。
私はせっせとネットで、車のタイヤのスパイクタイヤへの交換の作業を予約し、火曜日には交換を済ませてしまいました。その火曜日の時点で気温は限りなく0度に近くなっていました。おまけに風が冷たく、体感温度はマイナス4、5度くらいだったと思います。
強風はその晩を通して、というか金曜日の夕方まで吹き続けてくれました。私の西街の古アパートは、強風が吹くとどこかしらから冷たい空気が漏れ込んできます。寒!!
加えて、あの強風に付き物の「風の音」というものがあります。ゴーゴーというか、ブアンブアンというか、つまり寒そー!!な音です。
強風が石を巻き上げ車にも被害が
Myndin er ur Visir.is
という状況の中で迎えた水曜日。目が覚めると朝の八時。外はまだ暗い。寒い。風の音がすごい、寒い。
「嫌だ、絶対に嫌だ」とまず私の身体が活動の開始を拒否してきました。ついで大脳の方も「嫌だ、絶対に嫌だ」と身体の抵抗を追認する大脳指令。かくしてワタシは寝床の中で固まったまま...(^-^; 氷の中のアイスマン。
こうなるともう動けません。というわけで、私は水曜日は「極度の」体調不良で欠勤。本当はケフラビクまで出向いて集会を持つはずだったのですが「ごめんね」メールを送ってお休みにしました。
季節の変わり目というか、一気に気温が寒くなったりすると、身体がきついということは、これまでも何度も体験してきました。ですが、今回のように「もう立てない」というような「級」のきつさは初めてでした。やっぱ、歳かなあ?
午後二時くらいにベッドを抜け出し、お風呂へ。熱目にしたお湯にどっぷり二十分浸かるとアイスマン復活。やっと「固まり」から抜け出しました。
まあ、日本の皆さんからすれば「信じられないくらいにだらしないヤツだ」ということになりましょうが、そういうこともあります。嘘ではなく、私は病気にならない人で、普段から病欠ということはほとんどないのです。疲労困憊で欠勤、ということは稀にありますが、風邪でお休み、ということはまずありません。
運が良かったのは、先週はあまりMUSTの用件がない、わりと楽な週だったことです。考えてみると、夏からジュネーブ出張を挟んで、今までほとんど休みなしで仕事をこなしてきました。
今週は楽な週なのと、この寒気到来。無意識の中での「今週は休んでも大丈夫」という(天使の)ささやきと、肉体的な疲労がアイスマン化をもたらしたのかもしれません。
北部、東部ではクローズドになった道路も
Myndin er ur Ruv.is/AugustOlafsson
まあそれは言い訳ですが、Facebookにこの一日ついて書くと、多くのフレンズから「あるある」の返事が届きました。「ビタミンDを摂るように」というアドバイスが多かったのですが、実は「毎日摂ってるんだけど...」
同じように多かったアドバイスは「身体の言うことを聞くように」というもの。「身体がきついということは、休みを欲しいてるということだから」という、これは確かにその通りですね。
強風や大雪と同じく、暑い寒いも自然の営みのひとつ。アイスランドでは自然に果敢な挑戦を挑む一面もありますが、基本のポリシーは自然と共存していくということにあると思います。
私も自分の生活の中では、なるべくこのポリシーに従うようにしています。強風大雨など危険な天候の際は集会は中止にする。大雪の際はなるべく外出を控える。好天でお日様が輝いている時は、仕事を止めてビールを飲みにいく。
挙げたらキリがありませんが、四角四面に自然と対峙しても勝敗は明らかですからね。折れていい時は折れるようにしましょう。「自分はそうしたいけど、周りが...」ということはあり得るでしょうけどね。
そういうことも良い解決を見れる社会になることを願います。というか、そのように努力しないといけないですね。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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