レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

チョイ待ち! 氷島レンタカー周遊

2016-07-31 05:00:00 | 日記
先日、在アイスアランド日本大使館を通して、ランチの会食に招いていただきました。会食の目的は日本外務省からお越しになった「査察官」の方とアイスランドの様子についてお話しをすることでした。私の他にも三名の邦人の方が招かれていました。

「査察官」と聞くとそれだけで恐ろしい感じがしますが、日本大使館の各地での働きをチェックし、サービスの向上に役立てたりするのが「査察」の目的なのだそうです。まあ、他にもあるんじゃないかと思いますけどねえ...言わないだけで。

会食の席で、旅行者の方の交通事故が急増している、ということが話題になりました。しかも特にアジア人旅行者が関係する事故が多いと。このことは私の最近のブログでお伝えしてありました。


スピード違反切符のエアメイル?


ただその際には、ニュースでの簡単な扱いしか手元になかったので、曖昧さが残るというか、はっきり言って「アジアからの旅行者の事故が多いんだって」ということ以上のなにものでもありませんでした。

先週、Stundinというウェッブニュースが、並行して月二回出しているプリント版が、このトピックについての多少詳しい記事を掲載しました。で、今回はこのトピックについての追っかけブログとなります。

まず始めに、死亡事故ですが、これはツーリストよりもアイスランド人の間で急増しています。2014年には事故で亡くなったアイスランド人は三人。それが昨年は九人に増加。今年もこれまでのところ昨年のペースを追ってしまっています。

Stundinが掲載した統計表では、事故を死亡事故、重傷事故、軽度の事故の三段階に分類し、件数ではなく人数で示しています。昨年交通事故にともかく巻き込まれたアイスランド人は総数で1002人ということです。

ついで多いのがポーランド人の47人ですが、ここには一万人以上のポーランド移民がいますので、これはツーリスト云々とは異なると思われます。

さて焦点のアジア人ですが、中国36人、ベトナム14人、シンガポール10人、日本9人、香港8人、韓国7人といった具合で、やはり比率的に高いような気はします。

ですが、アメリカ23人、ドイツ18人のように、多くのツーリストが来ている国の人の事故はどうしても多くなるようです。そういう傾向そのものは確率の問題でもありますし、わかりますよね。

わからないのはツーリストの絶対数を鑑みても、中国の36人は多いと見なさざるを得ない点です。ここ二三週間のいくつかのメディアの扱いには「アジア諸国での運転免許の条件がヨーロッパよりも低い、という指摘がある」というような論調がありました。要するにアジアの免許の質が低いということです。

日本での免許取得を考えると、「冗談はやめてくれ。アイスランドの免許より質が高いよ」と断言できますが、他の国々については知識がありません。いきなり免許の質を比べるよりは、どういう風に事故が起きているのかを調べるのが先決のような気がします。

Stundinの記事では、多少そちらの方面への考察も見られました。ここからはアジア人ではなく、中国からのツーリストの人たちについての扱いです。

多くのツーリストがアイスランドに到着し、すぐに空港のレンタカー営業店で車を借り出します。そこのエージェントの話しによると、「どうみても免許を取ってからほとんど実際には運転をしたことがないように見える方が少なくないのです」

実際にあった例として、マニュアルの車の操作を知らない、バックギアの入れ方がわからないという人もあるようです。

「スタッフが一時間あまりを費やして、運転の仕方を説明しました。それでようやく出発してくれたのですが、一時間もしないうちに横転事故を起こしてしまいました」

現在の法令では、免許を持っている人に、その人の出身国を理由にして車の貸し出しを断ることはできないとのこと。まあ、それはそうでしょうね。それにしてもペーパードライバーの人がたまに運転して、必ず事故に遭うわけではないですし、初心者だって同じことでしょう。

警察のスヴェイン·クリスチャウン·ルーナルスソンさんの話しでは、「ある条件下で運転に関するドライバーの無知、例えば凍結路面や除雪されていない道での運転が事故に相当関連しています」そしてそれはやはり地理的に田舎の区域に特に言えるそうです。

交通局の事故調査課のアウグスト·モンゲンセンさんは「これはまだひとつの可能性というか仮説ですが、中国からの多くのドライバーが、大都会での運転しか経験したことがなく、信号がない道路での継続した高速運転に慣れていないことも影響していると思われます」
「加えて、シートベルトの問題があります。多くのアジアの国では後部座席でのシートベルト着用が一般化していないと聞いています」

アイスランドではもちろん全席着用が義務付けられていますが、シートベルトは事故時の身の安全に直接関わる問題ですから、この点はツーリストの皆さんにも徹底してもらわないといけませんね。

私自身が想像するには、これらに加えて旅の日程の問題等があるのではないかと思います。あちらこちら回って、山に登ったり歩いたり。外は寒い。多少疲れたかなー。でもまだ運転しなくちゃ。車の中は暖かい。同乗者は皆居眠り。ドライバーも眠い... 

安全を呼びかけるのは、ツーリストを迎える方のすべての関係者の義務でしょう。ですが、最後の直接責任はやはりハンドルを握る人の肩にかかっています。

私も事故に遭われた方を見舞ったり、諸事をお手伝いしたりすることがありましたし、これからもあるかと思います。ですが、私の場合は100%、事故が起こってしまってからのお付き合いです。

本当に肝心なのは事故が起きないようにすること。事故に遭わないようにすることでしょう。事故に遭って損をするのは自分自身ですからね、こちらで運転する方には十分気をつけていただきたいと思います。


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R と L 平凡な夏の笑い話し

2016-07-24 05:00:00 | 日記
七月も下旬になり日本はいよいよ夏になる頃かと思います。一方で珍しいほど暖かい六月を記録したアイスランドでは、真夜中は暗くなり始め夏も終わり始めた感が出てきました。

月末のVerslumannahelgiヴェルスルマンナヘルギという、野外どんちゃん騒ぎが恒例となった祭りを過ぎると、一挙に秋の新年度に向けての準備が加速していきます。

私自身は今年の夏は日本へ帰国することをしませんでしたので、なんというか平々凡々とした夏で終わってしまいそうです、少なくともプライベートでは。仕事ではいろいろあり平凡どころではなかったのですが、それはまた別の機会に。




平凡な夏の中でのささやかな楽しみ CX-3


さて、アイスランドに移ってきた外国人の人の多くが、こちらへ来てしばらくすると英語が上手になります。もちろん英語を母国語とする人たちは、ここには当てはまりませんし、アイスランド語を学ぶためにやってきている危篤な学生の皆さんも除外していいでしょう。

ここでいうのは、英語が片言にしかわからなかった人が、アイスランド語を習得するより前に、英語が上手になることが多いということです。

私自身もそうでしたし、これは理解できます。アイスランド語はかなり複雑で、多くのアジア人にとっては発音にも慣れない音が多く存在します。ある程度コミュニケーションすることができるようになるまででも、相当時間がかかるのが普通でしょう。

その一方で、買い物、お医者さん、その他日常の必要は毎日存在するわけですから、アイスランド語を使えるようになるまでの、仮の?コミュニケーションのツールとして英語を使わざるを得なくなるわけです。

話し言葉として見るならば英語はアイスランド語よりもはるかに易しい言葉といっていいと思います。英語が文法的に簡単、というよりはbroken Englishに対しての免疫、あきらめ、開き直りが蔓延しているからではないか、と思いますが。(^-^;

ひとつアイスランド語の方が英語より易しい、と感じる点があります。RとLの区別です。アイスランド語ではRは巻き舌でイタリア語のように発音します.
Lは独特の発音で、簡単ではないのですが「RとLを区別する」という点では難しいものではありません。

英語では難しいですよね。以前、新聞で読んだのですが、あるリサーチによると十二歳以降に英語を勉強し始めた日本人は、音そのものからRとLを識別することができず、ほとんどの場合文脈で判断しているのだそうです。

例えば “Japnese people eat rice every day”と言った場合、これがriceではなくてliceでは「あり得ないだろ?」となってしまうので、瞬時にriceと識別する、というようなことです。

逆に四歳以前から英語を学び始めた人は、RとLの識別に、まったくなんの問題もないのだそうです。

さきほどプライベートでは平凡な夏だったと書きましたが、多少盛り上がったのは(私だけですが)、ようやく新車が日本から運ばれてきたことです。日本から来た、と言っても日本から注文したわけではなく、こちらのディーラーが輸入したという意味です。

マツダのCX-3(ディーゼルではなくペトロです)なのですが、三ヶ月近く待たされましたので、その間YouTubeでいろいろレビューを見てしのいでいました。

そのレビュービデオに何度も“rain departure warning”という言葉がでてきたのですが、始めのうち「いったいこれは何なんだろう?」と首を傾げました。

雨中の発進はすべって危険だから、何か警告がでるのだろうか?道が濡れている時警告がくるのだろうか?はて?

この点は、レビュービデオでもあまり関心がないらしく、きちんと説明してくれないのです。

しかし、ようやく親切な説明ビデオに遭遇しました。そこで初めてこれはrain departure ではなくてlane departure warning だったと気がついたわけです。恥ずかし! (^-^;

なんのことはない、車がレーンから外れると警告音がでるのです。居眠り運転の気がある人には役に立つかもしれませんが、私にはほとんど無用の機能に思われます。

しかし、この rain と lane の勘違いを発見した時には、さすがに自分で笑ってしまいました。骨の髄まで日本人だったわけです、いまだに。(*^^*)




新車のお祓いならぬ祝福式 こちらではあまり一般的ではありません


ところでCX-3、いい車です。毎回マイカーには名前をつけるのですが、今回はIchiroにしました。今年は日米通算ヒット数歴代一位とメジャー3000本安打の年ですからね。敬意を表してです。

同僚の女性牧師さんにお祓いというか、車の祝福式もしてもらいました。夏のささやかな喜びです。


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アイスランドの妖精「ゆとり」の運び手?

2016-07-17 05:00:00 | 日記
アイスランド北部のちょうど中央辺りにHegranesヘグラネスという土地があります。そしてそこにリープRipという農場というか農場集落のようなところがあります。

行ったことはないのですが、写真で見る限りでは農場がいくつかと教会のある平和そうなところです。

ここ一週間ほどこの農場からのニュースがモルブンブラージズ紙やRUV国営放送などのネット版に載りました。いかにもアイスランド的なニュースなので、ご紹介してみたいと思います。

新聞の記事もあまり詳細に渡っていないので、ある程度は推測を含めて書かざるを得ませんのでご承知置きを。




Rip いかにもアイスランドの農場
Myndin er ur Mbl.is


この農場地の教会に隣接する土地に、冷水の良い吸い上げポイントがあるらしく、それを確かめるためにドリルでの掘削作業が始まりました。冷水の使用目的は述べられていません。たぶん農場での作業用の水と思われます。

かなり大きなドリリングの機械なのですが、作業当初より電気系統が故障したり、油圧系にトラブルがあったりと、なかなかうまくいきません。故障は一回だけではなく、「これでもか?」というように何度もあったようです。

故障した部品をレイキャビクから取り寄せるため、作業は一時すべて中断となりました。

そこで登場したのが村の長老?なのかもしれないビルギルさんという農夫の方。ビルギルさんの話しでは、ハグラネスの地方はアイスランドでも有数の妖精(Huldufolk=隠された人々)の土地。土地の人も多くが妖精を信じているとのこと。

「今、ドリルで採掘している場所の隣りは、かつては教会の墓地だった場所で、つまり魂たちが平和に眠っているところです。近すぎるんですよ、ドリルを使うには。

今、必要なことは妖精と話し合って、採掘の許可をもらうことです。作業を始める前からそうしていたら、もっとスムーズに行ったでしょうが...」

つまり、勝手に妖精の大切な場所で粗相をしたから、妖精が怒ってドリルを妨害しているのだということです。





確かに教会から近い場所のようです
Myndin er ur Mbl.is/Sigurdur-Bogi


この採掘作業を請け負っているのはVCKという会社なのですが、ビルギルさんの意見を尊重し、ドリリングの場所を多少移動することにしました。

そして新しい場所を見つけるにあたっては、黙祷で妖精の許しを得るようにしていたそうです。さらにヘグラネスの地方では、「見えないものを見ることができる人」として良く知られている人に来てもらったようです。

その人は付近を歩き回った上で「すべて問題なし」と妖精からの許可のメッセージをもらったとのこと。

こうして新たにドリリングが始まり、地下百メートルまで掘り下げ、冷水の汲み出し源を確保しました。現在ではドリリングは終了したようで、一時間に一トンの冷水が供給されているとのこと。

アイスランドの妖精については以前にも書いたことがあります。

アイスランドの「隠された人々」


ここでは妖精はティンカー·ベルのような感じではなく、「目には見えない住民」のことを意味することが一般的です。そして彼らは彼らの自然の中で平安に暮らすことを望んでいると言われています。

このヘグラネスでは、1978年にも同じような出来事があったと国営放送は伝えます。道路のブラインドヒルをなくすために爆破する試みがあったそうなのですが、妖精たちとの折り合いがつかず、中止されたそうな。

人々が本当にフルダフォルクHuldufolkを信じているのか、信じたいのか、伝統に敬意を表しているのか、はたまた話題作りをしたいのか、実際の心持ちはいろいろありましょうが、私はホットさせられる気がします。「ゆとり」を感じることができるからです。理屈には合わないことでも、「ちょっと待って。そういうことがあってもいいでしょ?」というゆとりです。

ニースの残虐なテロ事件、トルコのクーデター未遂と立て続けにありましたので周囲が騒然としています。こういうニュースは耳にするだけで、心が重くなっていって、「ゆとり」が消えていってしまう気がします。何かが自分の思いと相いれないと、暴力に訴える。ゆとりはどこにも感じられませんね。

「ゆとり」を忘れないようにしましょう、皆さん。


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スピード違反切符のエアメイル?

2016-07-10 05:00:00 | 日記
アイスランドの今年の夏はすこぶる夏らしいです、ここまでは。気温が十三度から十五度もあるような日が続いていますし、時には十五度を突破します。

なにかきちんとした気象学か地理学的な理由があるのでしょうが、夏に最も「暑く」なり得るのは東海岸の地方です。その辺りで二十度を楽に超えるようなことが時々あります。

そういう好天のもとでは、なんとなく街そのものが生き生きとしているというか、歩いている人も楽しそうに見えます。そして外国人観光客の人もワンサカ。

さて今回は車関連のニュースふたつを関連付けて、となります。またまた外国からのツーリストの皆さんに関わるものとなります。

初めのニュースは実は今年の一月くらいに出ていたものなのですが、交通事故に遭ってしまった外国人ツーリスト中で、アジアからのツーリストの割合が高いということです。さらに言うと、中国人の人が事故に関わる件数(事故で負傷した人の数)が増えているのだそうです。

これはアクレイリのレンタカー会社からの発表だったのですが、2014年に中国人の人が事故で怪我をした人は僅かひとり。2002年から2014年までの平均は年間ふたりでした。

それが昨年2015年には二十七人。これはかなり急増と言っていいでしょう。

また、昨年一年を通じて交通事故で怪我をした人の総数は1.324人だったそうですが、その中で約一割弱の208人が外国人ツーリストだったそうです。

レポート全体を見ていないので、ポツリポツリと点の情報でしかないのですが、これを受けて交通局が中国大使館に出向いて対応策を協議したそうですし、外国からのツーリスト用の「アイスランドでの運転の仕方」をガイドするビデオも製作したそうですので、実体のない話しでは無いようです。

確かにラウンドアバウトのようなアイスランドでは一般的でも、本国では馴染みのないようなシステムもあるかもしれませんから、そういうガイドは役に立つだろうと思います。

でもなぜアジア人が多いのだろうか?と多少首をひねります。多くの国で左側通行だから?でもオセアニアやアフリカでも左側通行の国は多くありますからね。

レポート全体をチェックしていないので、多少曖昧さが残ります。悪しからず。

もうひとつのニュースは最近のもので、やはり外国からのツーリスト関連、というかレンタカー関連と言ってもいいかもしれません。それはスピード違反についてです。

アイスランドではあちこちにスピード違反を取り締まるための「カメラ」があります。お馴染みのアレです。勝手にパチッとやられてあとから写真と罰金の請求書が送られてきます。

ところが外国からのツーリストがレンタカーを使っていた場合、その時点で誰が車を借りていたのかをまず調べなければなりません。そして、担当の警察官の話しでは、氏名や住所がわかっても、すでに帰国してしまっていた場合には集金は難しい、とのこと。

それはそうでしょうね。よっぽど奇特な方でなければわざわざ罰金、それも自分では悪いことをした意識がないような罰金を外国に向けて払うようなことはしないでしょう。

スピード違反の切符は一日五十枚から二百枚くらい切られるのだそうです。今のところうまい解決はないらしいのですが、レンタカーを借りるときに使うクレジットカードにチャージできるようにすることを検討しているようです。

ちなみにアイスランドでは90キロが最高速度です。普通出しても110キロ。120キロだと、見つかれば必ず捕まります。大陸のように150でも200でも構わない、という国ではありませんので留意してください。周りに他の車両はなくとも、羊ちゃんが突然現れることもありますから。

スピード違反の切符が後から国際郵便でやって来るくらいのことなら笑い話しで済みますが、交通事故になってしまうとまったく話しは変わってしまいます。

昨年一年間でアイスランドで交通事故で亡くなった方は十六人。そのうちの七人が外国人で、さらにうち五人がツーリストの方でした。大変に残念なことですが、そのうちのおひとりは日本の方でした。

交通事故は事故の当事者だけでなく、家族や周囲の人々の生活まで無理やり変えてしまいます。アイスランドで車を運転される方、本当に事故には十分気をつけてください。

PS. 今日(日曜)のニュースからです。
「この六週間で五件の死亡事故」
これはかなり悪い記録です、この国では。


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夢を現実に引き込む Strakar okkar!!

2016-07-03 05:00:00 | 日記
前回、今フランスで開催されているサッカーの欧州選手権のことを少し書きました。初出場のアイスランドが健闘して、本大会での予選リーグを突破してベスト16に進んだからです。

それで、アイスランドはサッカーで沸き返っていることをご紹介しました。その最後にベスト8を賭けての相手はイングランド。「かなわないとは思うが頑張って良い試合をしてほしい」と、常識的な結びにしました。

しかしです、「失礼いたしました!!」なんと、アイスランドは2-1でイングランドを破ったのです。ベスト8進出です!!

試合は先週の月曜日、こちらの時間で夕方七時からフランスのニースで始まりました。この試合からダウンタウンの特設「サッカー広場」(大きなスクリーンで皆と野外観戦できる)が、場所を少し移してグレードアップしました。スクリーンもさらにずっと大きいものに。




これだけ集まって何が見えるのでしょうか?
Myndin er ur VisitReykajvik.is


ですがそういう「まとまった感」が嫌いな私は家でコソコソとマックで見ようと思っていました。試合前の盛り上げ番組から見ようと思ったのですが、なんと「この試合は放映権の問題で、コンピューターには流れません」とか出てるではないか?聞いてないぞ!

その日は近所の息子は友だちと観戦すると言っていたので、邪魔したくないし、仕方なく遠方(車で二十分はかかる)の娘のところへ出かけることにしました。

幸いまだ時間はそのくらい残ってる。途中、路上にはまだ車がかなり走っていましたが、皆試合開始までに帰ることを考えているらしく、イライラ感が路上に蔓延していました。(^-^;

私は娘の住む郊外に出てから、前を年寄り夫婦のSUVにブロックされてしまい、相当イラつかされ、煽り運転をしまくって、試合開始と同時にテレビの前に座りました。

試合開始三分で、アイスランドのゴールキーパーがイングランドフォワードへの反則を取られイエローカード。非常に疑問の残る判定でしたが、これを決められ、あっという間に1—0のイングランド、リード。

「やっぱりこれか〜...」とその時は思いました。ところがそれからまだ三分も経たないうちに、主将アーロンからのロングスローイングをヘディングで流したものをバックスのラッギがボレーシュート。

これは見事な攻撃でこれもあっという間に同点に追いつきました。
よくわからないのですが、これがイングランドにはショックだったように見えました。選手たちの顔が引きつり始めていましたから。

そしてさらに十分ほどが経過すると、またしても主将のアーロンが右サイドに良いロングパス。ダイレクトでつなぎ、さらにエースのギルビへ。これをまたダイレクトでギルビがヨウン·ダジィへ短いパス。それをまたダイレクトで短くコルベインへ。コルベインが短く降ってシュート。

イングランドのキーパーのハートはボールに触ることはできましたが、ボールはそのままコロコロとゴールの中へ。なんと逆転。アイスランドが2-1でリード。この時点でまだ試合開始たったの十八分でした。

やはりイングランドほどのチームでも「浮き足立つ」ということがあるのですね。それ以降はまったく怖さがありませんでした。ほとんどのシュートは枠の外。枠内にくるのはキーパーの真正面。

イングランドは私は初めて見るライトブルーというか「水色」と白のジャージだったのですが、いかにも弱々しく見える色合いです。

それ以降、得点は加算されず2-1のままゲームオーバー。イングランド、総茫然自失状態でした。御愁傷様。そして有頂天のアイスランド陣営。なんか昔の映画の「メジャーリーグ」を思い出しました。




試合後恒例となった「フー...アッ!」の交換
Myndin er ur Visir.is/GETTY



それもそのはず。ヨーロッパのプロリーグで活躍している選手もいる反面、国内で別業を営みながらプレーしている選手もいるのがアイスランド代表チームなのです。

サブコーチのヘイムルさんはパートタイムの歯医者さん。ヒョロ長ストライカーのヨウン·ダジィは冬は田舎のガソリンスタンドの店員。今大会絶好調のキーパー、ハンネスはミュージックビデオのディレクター、といった具合です。

イングランド戦勝利の夜は、花火がじゃんじゃか打ち上げられ、夜中まで街中はお祭り騒ぎだったそうです。当然です。こんなことこれまでなかったんですから。

この週末にはレイキャビク− パリ間のフライトがなんと三十便にまで増加されたとか。人口の一割に相当する三万人以上がフランスに滞在するようです。

そしてアイスランドのベスト4を賭けての対戦相手はホスト国のフランス。かつての世界一ですが、イングランドの後だと、なんとなく「勝てるかも」という気がしてきます。

そして試合は日本の皆さんの時間で、今夜の夜中というか明日未明の午前四時からパリで始まります。早起きの皆さん、是非起きがけにアイスランドを応援してください。

Afarm Island!! Afram strakar!!


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