レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

一般人民は強かった – 「揺―れ」ビジョン

2019-05-26 00:00:00 | 日記
レイキャビク、ようやく「夏」がやってきました。先々週、先週とかなり気温が上がったものの(それでも12、13度ですが)、雲が多く「夏」っぽくなかったのですが、先の水曜日からようやく太陽がすっきりくっきりと現れてくれました。すると実際の気温というよりは、体感気温が一気に上昇し街中に夏ムードが蔓延しました。

木曜日の午後は、市内のハウテイグス教会というところで「難民の人たちとする祈りの会Seekers」があったのですが、事前から「天気が良かったらソーセージを焼いてホットドッグパーティーにしよう」と同僚の女性牧師ふたりと申し合わせてありました。

これ以上はない、というほどの好天になってくれ、祈りの会そのものも教会の中庭で持ち、そのあとホットドッグのバーベキュー?となりました。「好天時には庭でグリル」というのはこちらでの定番の夏のレジャーです。




夏日 祈りの会も中庭で


一般家庭なら、ちゃんと肉を焼いて食べるのですが、教会とかになりますと、やはり予算の問題などがあるので、ソーセージとパンでホットドッグが普通です。人数が多い時は時間の問題もありますね。ソーセージは楽です。

加えて「何を食べるか」よりは「外でワイワイ食べる」ということに楽しみがあるというのも事実でしょう。木曜日には普段の二倍の二十六人が集まり、楽しい時となりました。

強制送還待ちという厳しい環境にある人もいたのですが、皆笑顔を見せてくれホットしました。天気がいい、というだけで癒されるものはありますね。アイスランドだからかな?ハワイでは別にそんなことないのかも。

さて、今回は前回に引き続いてユーロビジョンコンテストについてもう少しだけ。

優勝したのはオランダ代表のダンカン・ローレンスの「アルケード」という歌でした。そのくらいは日本でもニュースになるのかな?アイスランド代表のハータリは第10位。なかなか健闘したということでしょう。

一週間前の土曜日の夜はやはり路上から人影が消えました。国民中が期待していたのがひしひしと伝わってくる、一種独特な雰囲気がありましたね。サッカー男子のワールドカップでの試合の前のような。

前回書きましたように、私はユーロビジョンにはまったく関心がない人ですので、今回も見ませんでした。優勝したオランダの曲も一度も聴いたことがありません、いまだに。

ですが、ハータリがどのくらいの点を得るか?というのはちょっと興味があったので、採点のパートだけは見てみました。ユーロビジョンの中継というのは、午後7時から始まり、前半の二時間くらいが歌の部分。二十分くらいハーフタイムショウがあり(ゲストはなんとマドンナだったそうな)、後半の二時間くらいが採点の部になります。結構長いんですよ。

決勝に進出した26カ国に、それぞれ審判団が設けられ、自分の国をはずした25カ国に点を入れていくことになります。

加えて、一般の人たちが電話を通じてどの国が一番であったかを投票します。以前は始めからこの電話投票を加味して、ジュアリーが最終得点を伝えていたと記憶していますが、今では少しシステムが変わったらしく、初めにジュアリーの得点の発表をすませてしまい、そのあと一般人の人たちの点が発表されていきます。

アイスランドのハータリ、ジュアリーの得点は全部で46点のみ。その時点での順位は16、17位くらいだったでしょう。「そんなもんだろうな」と私は思いましたが、おそらくアイスランド国民は悔しかったのではないかと想像します。

ジュアリーの得点が出揃った時点でのトップは北マケドニアで246ポイント。2位がスウェーデンの241ポイント。ちなみに隣国のノルウェーは冴えなく僅か40ポイント。あれま。




パレスチナ旗を携えるハータリの面々


続いて一般人民からの得点。私はユーロビジョン通ではないので、どれくらいの人が電話での投票に参加するものなのか、まったく知識がありません。ですが、結構面白い結果でした。

例えば、ジュアリー審査ではまったく冴えなかったノルウェー。一般人民はなんと291ポイントをノルウェーにあげ、トータル331ポイントとなり、一挙に上位に食い込みました。

対してジュアリー審査でトップの北マケドニア。一般人民の「判決」では僅か58ポイント。トータル305ポイントで優勝の夢は消えました。

オランダは一般人民裁判でも261ポイントと頑張りトップへ。

そしてオーラス。ジュアリー審査でも上位だったスウェーデンがオランダを超えるることができるか?というドキドキとなりました。そして... たったの93ポイント。合計334ポイントで5位。

ノルウェー、オランダと250ポイント超えが出ていたため、スウェーデンも期待していたのでしょう。93点が宣告された時のスウェーデン代表、ジョン・ルンドビークさんの落胆ぶりは、ちょっと可哀想なくらいでした。

翌日のニュース等では、「ジュアリーなんか必要ない。全部一般人民の投票で採点すべきだ」「数人のジュアリーが自分の好みで採点するなんておかしい」というような「ジュアリー不要論」が多々聞かれたようです。「揺れる」ユーロビジョン。

私もそう思いますね。ジュアリーの採点というのは、なんというか「民族音楽調」の曲に甘い気がします。私がユーロビジョンを嫌になった理由のひとつですが。

六年前の感想 ユーロビジョン デンマーク優勝


そこで私はもう観るのをやめてしまいましたが、そのあとにまた話題があったようです。ラストの部分でハータリのメンバーがパレスチナの旗をカメラに向かって広げたのでした。

これは明らかに政治的メッセージで、視聴者の中には激昂した人も多かったようです。後日、ユーロビジョンの何とか委員会がこの行為を審査し、結果によっては次回アイスランドはユーロビジョンから締め出されるとか。

翻ってアイスランドではハータリは英雄の座を獲得しました。前回書きましたように、こちらではパレスチナへの同情心がものすごく強く、イスラエルは「悪の化身」です。「ハータリ、よくやった」というのがこちらのメディア、そして一般人の評価のようです。




こちらはマドンナさんのハーフタイムショウでの演出


実はハーフタイムショウのマドンナさんも、同じような演出をしていたようです。ただマドンナさんの場合は、ステージダンサーふたりが背中にひとりはイスラエル国旗、もうひとりはパレスチナ国旗をあしらっていたとかで、「平和共存」のメッセージだったようです。

まだ余波があります。ハータリの帰国の便。イスラエルの航空会社のエルアルのフライだったそうなのですが、ハータリのメンバー三人は一緒の席すら取れず、前後に三人が「直列」する形で、しかも全員五人席の真ん中。

これをわざわざエルアルの地上職員がFacebookか何かで発表したようで、話題になりました。「イスラエルのハータリへの仕返しだ」と。そんな子供っぽいことするかなあ、と思えてしまうのですが、エルアルの方針ではなくて、特定の地上職員が自分の裁量でやった、ということはあるかもですね。

マドンナさんはさすがにそのレベルは超えてるな。歌やステージはもちろんでしょうが、いろいろな形できちんとしたメッセージを出してきますよね。ああいう人を「一流」というのでしょう。あやかりたいものです。


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憎しみが勝つ.....ユーロビジョン?

2019-05-19 00:00:00 | 日記
レイキャビクでは、ここのところ暑い(暖かい)のか寒いのかよくわからないような天気が続いています。ドン曇り、または雨がぱらつく毎日なのですが、それでも気温的には10度11度あるようです。

問題はワタシの個人的な感覚では「寒い」感じてしまうことです。太陽が出ていないからだとは思いますが。それでも木曜日は午後になると急に「体感温度」も上昇し、庭でのバーベキュー(こちらではグリラGlillaといいます)が恋しくなりました。

さて、これを書いているのは5月17日の金曜日の夜なのですが、今のアイスランドには「ユーロビジョン」コンテスト「しか」ありません。ユーロビジョンは今週行われており、火曜日と木曜日に予選が持たれました。土曜日が本戦です。

「今回はいける!」という気持ちをアイスランド人は持っているようで、ニュースやラジオのトークなどもユーロビジョン一色の感があります。ただ、そこに至るまでには、多少の前史があります。




ユーロビジョン アイスランド代表ハータリ


今年の開催国はイスラエルです。テルアビブでの大会になります。昨年イスラエルのNettaという女性シンガーがToyという歌で優勝したのですが、その際に彼女が「来年はエルサレムで会いましょう」と発言。

それより半年ほど前、トランプ大統領が「エルサレムをイスラエルの首都と認め、米国大使館をエルサレムに移す」と発言して物議をかもしました。

その建国の経緯から、イスラエルは当地のパレスチナ人と周囲のイスラム教諸国との問題があります。現在も政治的には「東エルサレムはパレスチナ人の都市。そこをユダヤ人が占領している」とされ、そのため首都はテルアビブとなっています。

多くの国が大使館をエルサレムではなく、テルアビブに置いているのですが、「やりたい放題」のトランプ氏は、実際に昨年のユーロビジョンの予選が始まった5月14日に、米大使館をエルサレムに移しました。

その直後、5月18日に優勝したNettaさんが「来年はエルサレムで...」と言ったものですから、非常に多くの人たちの反感を買ってしまったわけです。「来年はエルサレムで」というのは、実際にはユダヤ人の間では合言葉のようなものであり、離散の民としての自分史の中から生まれてきたものです。

私はNettaさんが、この言葉を普通に挨拶言葉として言ったのか、政治的な意味を込めて言ったのかは知りません。

ここで、もうひとつ理解していただきたいことがあります。スカンジナヴィアでは、マスコミも一般人もパレスチナ人に対する同情心が強く、それがそのまま反イスラエル感情になっています。

確かにイスラエルの対パレスチナ政策や武力行使の中にはひどいものもあるのですが、建国以来周辺諸国は「イスラエル国家を破滅させる」と宣言し、さらに実際に行動を起こしてきたことも事実です。

一方的に「イスラエルは悪」とする考え方には私はついていけません。

それはともかく、昨年のNettaさんの優勝が決まり「来年はエルサレムで」の言葉が出てきた瞬間から、アイスランドではイスラエル批判の大洪水となりました。

「来年はアイスランドは参加を辞退すべきだ」「ユーロビジョンをボイコットしろ!」というような意見が非常に多かったと記憶しています。

そういう背景で出てきたのがHatariハータリという男の子三人のグループでした。パフォーマンスには女の子も加わっているようですが。Hatriとは英語のHater「憎む者」という意味です。

このバンドは「テクノ・パンクロック」に分類されるのだそうですが、バンド名から想像できるように、エキセントリックな連中でSMBDの衣装と小道具を使ってのパフォーマンスを披露します。




そして派手なパフォーマンス
Myndin er ur Visir.is


歌うのはHatrid mun sigraハートリズ・ムン・シグラ「憎しみが勝つ」というオリジナル。「憎しみが勝つ。喜びは終わる。そんなものは幻想に過ぎない」とかいう内容の歌です。

で、このハータリがアイスランド国内予選でこの歌のパフォーマンスをした時には多くの人がショックを受けたようです。「茶の間の子供達に悪い影響を与える」とか「歌詞が公序良俗に反する」だとか批判的な声がずいぶん聞かれました。が、すぐにものすごい賞賛へと変わりました。

私はユーロビジョンにはまったく関心がない人ですので、横目で見ていただけなのですが、国内予選は「ブッチギリ」で突破したと記憶しています。

で、どこかの時点でハータリはこの歌をイスラエルに対する批判として作った、とかなんとか言ったらしいのです。すみません、フォロアーでないので絶対とは言えませんが、なにかしら歌を政治的メッセージと結びつけることをしたようです。

ハータリは14日の火曜日の予選に出場、これを無事に突破しました。やはり相当各国の注目を浴びたようなのですが、同時にかなり高い評価を「各国の音楽批評家」から得ているようです。

というような流れの中で、アイスランドでは一挙に「憎しみが勝つ」ムードになってきました。多分明日の夜は路上から人影は消えることでしょう。

一年前「ユーロビジョン、ボイコット」を叫んでいた連中が、今、夢中になっている人たちです。すっごくアイスランド。

ちなみに、このハータリですがインタビュー等では「憎しみが勝ってはいけないんだ。愛が勝たなくては。だから連帯しなくては」とか語っていて「マトモ」です。「閣下」のようにキャラを貫いた方がいいんじゃないか、と思うんですけどね。

まあ、明日(土曜日)どうなりますやら。このブログは日本時間に合わせて、日曜日の午前零時にアップされます。こちらの時間ではまだ午後3時なので、ユーロビジョンはまだ始まっていない時間ですので、結果はまた改めて。




ユーロビジョンになぜイスラエルが...?


先に書きましたが、私はユーロビジョンには「まったく」興味がありませんので、ここ数年間見たことがありません。イスラエルのNettaさんが去年勝ったことを伝えましたが、名前もネットで調べなければ知りませんでしたし、その優勝した歌も一度も聞いたことがありません。

正直言いますと、ハータリの歌も今の今まで聞いたことがありませんでした。さすがにそれでブログを書くのは不道徳だろう、と思い、書きながら初めて聞いた次第です。

聞くに耐えないということはないけど、そんなにいい曲とも思いません。だから、そういうもんなんだよなー、ユーロビジョンは。

最後になりますが、ユーロビジョンEurovisionなのになぜイスラエルが参加しているのか?という至極当然の疑問を持たれる方もありましょう。その部分はご自分でグーグルで答えを探してみてくださいますよう。m(_ _)m


ユーロビジョン デンマーク優勝


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「神の恵みの家」(^-^;

2019-05-12 00:00:00 | 日記
ここ二、三日、また気温が下がり、朝などは寒い思さえしています。気温的にはそれでも5度くらいなのですが、山の上には新しい雪が真白に輝いています。

ところがさすがに日の光が強くなっているからか、昼ぐらいになると暖かくなるようです。ちょっと日本の冬、いや東京の冬を思い出しました。

こちらではよくある現象なのですが、気温があまり上がらず、風などがとても冷たく感じる日などに、窓際にいると日の光のおかげでものすごく暑くなることがあります。

これをGluggavedurグルッガヴェーズルと呼びます。グルッガは「窓」ヴェーズルは「天気」なので「窓天気」とでも呼べばいいのでしょうか?「窓際限定の天気だよー」ということだろうと思います。

車にも通用します。朝一で車に乗り込んだ時はヒーターが必要なのですが、15分もすると日の光で暑くなってきます。

さて、前回「アヴェンジャーズ」について書いたのですが、まだ言い足りないことがあり、それを書こうと思っていたのですが、日本でも四月末に「エンドゲーム」が公開されていると知りました。

ネットでも「アヴェンジャーズ特集」のようなものがたくさんあるようなので、「イマサラー」の感じがしますので、それはやめにしました。

そのかわり、非常にローカルなちいちゃな話題を提供したいと思います。




国会隣りのカセドラル ドウム教会
Myndin er ur Menningarstaður_123.is


二月の中頃、空港の街ケフラビクに滞在している難民申請者の人たちが大挙してレイキャビクのダウンタウン、国会前の広場Austurvollurオイストゥルヴォットゥルで、待遇というか「対処」の改善を求めるアピール集会を持ちました。

No BordersやNo more deportationsというアイスランド人主体の支援グループとの共同作戦でした。No Bordersはかなりラジカルな行動を取ることもあり、私は「いつも一緒」ということはありません。

ですが、彼らの主張している点には多々共鳴するところがありますので、ケースバイケースで彼らの主催するデモや集会に参加したりしています。もう十年の付き合いになりますので、なんというか一種の「相互信頼」が出来上がっている、とこちらでは勝手に思っています。

今回、彼らは長期戦を想定して、休息用のテント等も持ち込んできました。結局、テントの使用は許可がいるのにその許可を取っていなかった、とかで、テントは警備の警察官たちに没収されてしまいましたが。

そしてその際に小競り合いが起きてしまったり、その後も警察が「ペッパーガス」を使用して集会を散会させようとしたりして、途中から荒れ模様になってしまったのですが、それはまた別の話しです。きちんとした説明にはそれなりの字数が必要になりますので、またの機会にします。

この集会の前に、私はNo Bordersの知り合いから、国会のすぐ横にある教会Domkirkja -カセドラル- のトイレを使えるように、教会をオープンにしてもらえないだろうか?と相談されていました。

で、カセドラルの主任牧師に「難民問題についての考え方はいろいろあるだろうが、彼らの発言する権利を尊重するという観点から、トイレを使用できるようにしてもらえないか?」と尋ねたところ、すんなりとOKが出ました。

ただ、教会守りのおじいさんは、夕方4時で帰ってしまうので、夜9時くらいまでの延長係りとして、代わりのおじいさん(ワタシ)が詰めることにしました。

難民の中には、私の「祈りの会」の参加者もいますし、イスラム教徒や宗教には関係ない人ももちろんいます。それでも、二月というまだまだ寒い時期に屋外で集まっている彼らは、一様に教会のトイレが使えることを感謝していました。



テントを撤去しようとする警官隊
Myndin er ur Kvennabladid.is


で、この日この夜の集会は、大きくニュースで扱われることとなりました。先に書きましたように、途中から荒れてしまい、警官隊のペッパーガスの使用やそれに伴う小競り合いで逮捕者まで出てしまったからです。

多くの人がビデオを撮っていたりしたのですが、警官隊による過剰暴力だ、という批判が多くなされ、それでニュースネタになったわけです。私も過剰暴力だったと思います。難民の人たちの方では、警官隊に掴みかかられ身を守ろうとしただけですから。

ですが、このようなニュースに接すると「すべて難民が悪い」「こんな連中はさっさと送還してしまえ」というように難民に対する嫌悪感をあからさまにする人々がいるのです。まあ、日本でも同じでしょうが。

政治家の中にもそのような輩があり、オーラブルという国会議員は今回の集会を非難する中で、カセドラルが難民たちのために開かれていたことも批判しました。

ちなみにこのオーラブル氏は、スキャンダルとなった「修道院の夜の惨劇」の一味です。

修道院の夜の惨劇


その批判の中で、彼は「(カセドラルが) almenningsnadhus アルメニングスナウズフース」になってしまった」と発言し、これがニュースで大きく取り上げられ、多くの人を不愉快にさせたのです。

ただ、私はなぜこの発言がそんなに「不快の元」なのか正直理解できませんでした。 Almenningsは「一般の人たちの」という意味ですし、nadhusのnadは「神の恵み」という時の「恵み」、husはハウス「家」なのでnadhusは「(神の)恵みの家」ですよね。

だから「Nadhus? 教会なんだから。当たり前じゃん」と私は思ったわけです。




これは市が許可した大型のテント
Myndin er ur Visir.is


ところが、つい先日私のホーム教会の人たちと話しをしていた際に、ひとつ学びました。Nadhusというのは「トイレ」のことだったのです! あれまあ!

この場合のnadという言葉は「恵み」を意味するnadではなく、「安らぎ」とか「落ち着くこと」を意味するnaediという言葉の連語系だったのでした。

というわけで、オ―ラブル氏の言っていたことは「カセドラルは、一般人のトイレ、つまりは公衆便所になった」ということなのでした。

いまだによくあるワタシのアイスランド語の勘違いの例でした。この話しをFacebookに書いたのですが、アイスランド人の人たちにはかなり受けの良いジョークになったみたいで、ずいぶんLikeをもらいましたよ。

公衆便所ねえ、例えそうだとしても、きちんとトイレで用を足せるということは、これはやはり「神の恵み」ではないでしょうか?

せっぱつまった時にトイレを発見して駆け込んだ時、そう思いませんでしたか?誰でもある経験かと思いますが。(^-^;


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余はいかにしてアヴェンジャーズ教徒となりしか

2019-05-05 00:00:00 | 日記
日本ではゴールデンウィークも残り僅か、「明け」の仕事や学校の現実が見え隠れしている頃ではないかと想像します。帰りの長旅で列車や車に乗り込む方も多いのだろうと察しますが、車の場合はくれぐれも気をつけて運転されますよう。最後でずっこけては、残念ですからね。

こちらではようやく初夏の候を迎えているようです。気温も十度を超えることが多くなってきましたし、さすがに「雪」とかはもう降りそうな気配はありません。

私はシャツはもう二週間ほど前に半袖に変えていました。こちらでは外は寒くとも、屋内は温かいことが多いため、シャツは半袖の方が快適な季節は意外と長いのです。

コート類も冬物は先週控えの間(なんて、ただの屋根裏の部屋)に収め、代わりにユニクロのウルトラライトのダウンふたつを使い始めました。初夏でもダウンはまだ必要です。風は冷たいことが多いですから。

気象学というか、気候学というか、要するに科学的な理由がきちんとあることだと思いますが、気温が暖かくなるのはやはり七月から八月にかけてのような気がします。「地面が暖まるまで一二ヶ月かかるから」と、自分勝手な理屈をつけています。

前回書きましたように、今週はハードなスケジュールの週です。ということは自動的にブログの質が下がります。スミマセン。まあ、もともと下がるほど高い質のブログではありませんが...

で、今回は「アヴェンジャーズ」についてです。




アヴェンジャーズ エンドゲーム
Myndin er ur Wikipedia.org


「『アヴェンジャーズ』を知らない」という方は、まずご自分でグーグルで調べてみてください。今時、知っておいて損はないと思います。早い話しがアメリカのマーベルという出版社のコミックに登場するスーパーヒーローたちのことです。

この十年間くらいに渡り、このアヴェンジャーズものの映画が次々と作られてきました。代表的なのはキャプテン・アメリカ、アイアイマン、超人ハルク、Xメン、スパイダーマン、マイティ・ソー等々です。

ちなみにバットマンやスーパーマン、ワンダーウーマンらの、これも同じみのスーパーヒーローたちは、DCコミックという別の出版社の配下なので、アヴェンジャーズものには登場しません。

アヴェンジャーズの中の「マイティ・ソー」ですが、これは北欧神話の中の雷神Thorソウルをモデルにしたヒーローで、映画の中でも時にアイスランドが出てきたりします。ソウルというのは、今でも普通にある男性の名前。「ソ」はTHなので、歯の間に舌を挟むようにして出す「ソ」ですが、「ル」は巻き舌の「ル」。日本題がなんで「ソー」と尻切れになっているのか、ちょっと不思議。

このアヴェンジャーズもの、ストーリーの展開は極めて単純で、正義の味方が悪い奴らと戦うわけです。時に多少複雑になるのは、正義の味方間で、意見の違いがあったり、正義の戦いに巻き込まれた一般市民から「お前らは単に戦争屋だ」と白い目で見られたりすることがあることです。

アヴェンジャーズものの映画ですが、もともと単体、というかひとりのヒーローものですので、それだけで面白いのですが、何年かごとに「全員集合」的な「アヴェンジャーズ・ムービー」が作られてきています。

もっとも、単体であるはずのキャプテン・アメリカやアイアンマンには、それでも他のヒーローたちが参入していますので、相互相乗りは映画版に限って言えば、かなり基本的なベースになっているようです。

その結果、アヴェンジャーズの物語をきちんと理解するには、関連映画をすべて観なければならない、しかも時系列をきちんとして観なければならない、という過酷なノルマをこなす必要があるのです。

以前、シカゴを舞台にしたテレビ・シリーズについて、同じような問題を書いたことがあります。こちらはその映画版です。

CHICAGO シカゴ!!


過去十年くらいで二十以上の作品があるのですが、これをきちんと観るための手引きとなるようなサイトがあちらこちらに存在しています。ありがたや。これらがなかったら、相当苦労することだろうと思います。私も利用しました。

そしてそのアヴェンジャーズものの「集大成」「最後のエピソード」になるのか?という映画「アヴェンジャーズ エンドゲーム」が今現在レイキャビクのシネマで公開されているのです。まだ観ていませんが。

そして、この「最後の」?アヴェンジャーズを100%楽しむために、「これとあれを事前に観ておくように」とかいう「指導」があちらこちらでなされているわけです。実にうまい商売ですね。

サイトとかで読んでみると、映画の製作を行っているマーベル・スタジオでは、当初から単体映画を散発してから「全員集合」型のアヴェンジャーズを作る、というパターンを組み上げていく戦術だったようです。それを三年クールくらいで繰り返し、今回の「エンドゲーム」が四回目の全員集合になります。




「アイアンマン」の相棒ペッパーポッツ
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私はもともとウルトラマンで育った子供でしたので、スーパーヒーローは大好きなのですが、変身タイプでない、等身大のアメリカのヒーローたちにはほとんど関心がありませんでした。

たまにフライトの際にアヴェンジャーズものがあると喜んで観る、という程度でした。フライトの際の映画は大抵日本語の吹き替えがついていますし、そうすると内容からしても、気楽に観られるから、という理由です。

それが、昨年の秋でしたか、しばらくはまって次々と観た時期がありました。なぜ、アヴェンジャーズものを観てみる気になったのか?非常にワタシ的な理由です。

昨年十月に札幌へ帰省した際の帰路、「アヴェンジャーズ インフィニティ・ウォー」というその時点での最新作を観ました。これは「エンドゲーム」の前編のようなもので、アヴェンジャーズが大敗して終了。つまらない話し。

ところが話の冒頭にアイアンマンであるトニーが、長い付き合いの彼女ペッパーと結婚しふたりで歩いているショットがありました。ペッパー役の女優さんはグイネス・パルトローです。アカデミー賞女優なのですが、ワタシはこの女優さんのことはまったく存じあげませんでした。

ただ、きれいで感じが良かったので、帰宅後にきちんと「アイアンマン」を観てみよう、と思ったわけです。それが始まり。要するに女優さんに釣られたわけです。その結果、結構アイアンマンを気に入ったわけですが。

なんとも原初的な理由でスミマセン。m(_ _)m ただ、そういうところがあるから、牧師さんとかいう「チョー変な商売」と釣り合いが取れたりするのです。という自前のエクスキューズ。




SHIELDのマリア・ヒル 演じるはコビー・スマルダース
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ついでに、同じような「オトコの根源的なバカさ」を披露しておきますと、アヴェンジャーズを観始めてすぐに観た第一回の全員集合「アヴェンジャーズ」に登場したマリア・ヒルという女性がありました。

これはまあ、なんというか昔の「科学特捜隊」のような組織のオフィサー。演じているのはコビー・スマルダースという女優さんなのですが、この人は黒髪ショートカットの横顔端正スリム美女で、これはワタシの好みの「ど真ん中」。

というわけで、アヴェンジャーズはワタシの生活の一部となったわけです。チョーくだらない話しで申し訳ありませんが、もう少しだけ付け加えることがあるので、次回へ持ち越しにしたいと思います。


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