トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

畜生の身の汝なれど

2008-11-15 | ペット

『鳴かぬ子が鳴き声上げて呼びたもう四肢震えさせ呼吸荒げて』

『尿毒の躯体に回り識無くて母呼ぶ声か駆け寄る足か』

『声などはたてぬこの犬臨終の時が来たれば吐きし鳴き声』

『愛犬の温さ消えゆく膝の上次は健やか生まれたまえよ』

『身体拭く ひと拭き毎に なぜ絞る タオルは強く 絞りたるのに』

『奈が骨は 我が里山に 山桜 活けたる下で 花と生まれよ』

人間に換算すれば80歳相当になる愛犬が逝った

血統が重んじられた結果 犬種特有の好発性疾患はほとんど患った

それでも瀕死の瀬戸際に居るような状況でよく生き永らえた

愛嬌だけのお馬鹿な犬だったが 果たした役割は大きかった

一ヶ月以上も前に覚悟はしたが それでも悲しさはこみ上げてくる

それは命がひとつ消えた事ではない もうそこに相互作用が存在しないからだ

飼育する束縛も責任も消えたが その自由と引き換えに喪失感と寂寥感が住み込む

親にもしたことがないのだ

線香上げて 水と花を供え 般若心経を唱えるなんて

 

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