疾風の如く!

美人画と弓道に生きる日々。

『本来無一物』

2007年03月26日 | Weblog



『本来無一物』・・・もともとは禅からきた言葉だが、

この言葉を、はじめて知ったのは、かの山岡鉄舟無刀流を開眼した折、

「全ては本来無一物なり」と悟ったという話からだ。


最近、あるドラマを見ていて、その言葉を久しぶりに聞いた。

そして、なんだろうか・・ハッとした。

20代に聞いたときと、今聞いたときでは、受け取り方がまるで違う。



『本来無一物』・・・もともと何ひとつとして、この世に持って生まれてきたわけではない。

俺は、自分の左手をかざして・・「そう、この体も、もともとあったわけではない」と独り言を言いつつ、

本棚にずらりと並んだ本を眺めては「そう・・これらも、はじめからあったわけではなく、コツコツ集めてきたから、ここにあるのだ」などとつぶやいた(笑)。



『本来無一物』・・・この言葉の意味は、非常に深い。

新しいテレビだDVDだと言いながら、それらをあの世に持ってかえることはできない。

自分の体すらも、老いて朽ちれば、こちらの世界に置いて行かねばならない。



そう・・はじめから、何もなかったんだから、失うものは何もないんですね。

だから、何かを失うことを怖れることはないし、何かを無くしても悔いることもないのではないかと・・。


『本来無一物』・・・ちょっと、いま、ココロに響いてます。



コメント (2)
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