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今日の筆洗

2016年04月20日 | Weblog

 その症状が最初に報告されたのは一九四〇年九月から翌四一年五月まで続いたロンドン大空襲だったという▼ロンドン市民は地下鉄の駅構内を防空シェルターに使い、五十七日間続いたドイツ機の空襲にじっと耐えたが、やがて体調不良を訴える人が出てきた。現在でいう「エコノミークラス症候群」らしい。長い間、椅子にすわり続けた結果とみられている▼熊本県を中心とした震災の避難者の中で、エコノミークラス症候群の症状を訴える方が増えている。自動車内で、避難生活をしていた五十一歳の女性が亡くなっている▼長期間、同じ姿勢を取り続けると、脚の血流を悪化させ、血栓ができる。これが呼吸困難や突然死を引き起こす。症候群には前震、本震、余震と長引く今回の地震の特殊性とも関係があろう。現地では何度も地震の力が加わった建物の中にいることを恐れ、車中で生活する人が大勢いる▼水を飲めばよい、運動をすれば防げるとはいうけれど、これさえも被災地の狭いエコノミー席ではなく、ファーストクラスでくつろぐ人間の言い草かもしれぬ。水が十分に届いていない。トイレが混雑し、利用回数を減らそうとする結果、水分をどうしても控えてしまい、ノドの渇く運動もためらう▼現地の実情、心情に即した効果的な対応を望む。地震ではなく、逃れた先での死。それは助けられたはずの命である。

ザ・ブリッツ英語The Blitzロンドン大空襲[1])とは、第二次世界大戦中にナチス・ドイツイギリスに対して1940年9月7日から1941年5月10日まで行った大規模な空襲のことである。「ブリッツ(ドイツ語Blitz)」とは、ドイツ語で稲妻を意味する。


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